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不動産業で起業して二年たちました

HPのコラムから独立起業系や不動産営業あるあるなんかはこっちに引っ越しさせます。
HPのコラムは不動産の市場の事や査定の事、売主さんや買主さんに役に立ちそうな事を中心にしてみようと思います。

加筆修正しながらnoteの記事も増やしていく予定ですのでこちらでもよろしくお願いします。。。

まずはnoteで初めて私の記事を読んでもらえる方に自己紹介がてらに独立起業のお話をば、、、

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こんにちは。
㈱REGATEの金城です。


不動産業で起業して2年たちました

※独立の話から読みたい方は目次の「いざ独立」からお読みください。

2021年2月27日は弊社の設立から丸2年です。
なので今回の記事はタイトルの通り起業してみたらこうでした!みたいな事を書こうと思います。
不動産業で独立したい!っていう人の参考になるような記事になると思います。

実際に独立起業してみて
「ああすればよかった」「失敗したな~」みたいなこともあるので、
不動産業でなくても何か今から起業を考えている方にもヒントになればいいな~と考えています。
長文ですが独立を考えている方は何かしらの気づきがあると思いますので最後までお付き合いください。



独立起業をしようと思ったきっかけ


今でこそノマド、テレワークなどの働き方が推進され
「終身雇用が終わりを迎えた」
「サラリーマンが安定とは言えない」
みたいな風潮になってきていますが。。。

私が社会に出たのは高校卒業の1999年。
まさにバブル崩壊から10年くらいの時で大人たちが口をそろえて
「不景気だ、不景気だ・・・」と言っていたのを覚えています。
就職氷河期ともいわれていたような・・・
私も他聞に漏れず両親からは「安定が一番」みたいな考えを教え込まれていました。

そんな中、高校卒業を控え適当に受けた航空自衛隊の試験に受かってしまって
「これで一生安定だ♪」
と家族や親せきに喜ばれ、あれよあれよと国家公務員になってしまいました。
もともと大学に行くことにも興味が無く、
「何がやりたいか?」
と言われたら
「何をやりたいかわからん!」
という状態でしたので
「ま、まわりも喜んでいるし航空自衛隊って少しエリートっぽいじゃん」
くらいの考えで入隊しました。

自衛隊にいたころは警戒管制という特殊な職種に就かせてもらい、
DCという特殊な施設に入って戦闘機や民間航空機、中国機などを監視する業務。
手前味噌ですが同期の中でもそこそこ呑み込みが早く、
任されるポジションは一段飛ばしのスピードで上がっていくのでまあまあ楽しんでいたんですが。。。

自衛隊は完全に上下社会。
仕事のできるできないよりも
「年功序列」
「階級が絶対」
という給与の決まり方。

私は20歳そこそこの若造です。
しかも人よりも生意気な奴です。
しかも呑み込みが早かったのでかなり調子に乗っています(笑)

ただそこに座っているだけの40そこそこのおじさんより
「俺の方がやっているのになんであいつの方が給料高いんだよ!」という若気の不満が積もり積もって、、、


「このままずっとこの生活の延長?え?定年まで40年?長っ!!いやだ!シぬ!やだ!キャー!!!」
と考え始めるようになってから

「自衛隊を辞めよう」

と決心するまでには時間はそうそうかかりませんでした。。。


「この不況の中どうする」
「まだ一年とか二年だろ?考え直せ」
「考えが甘い」
など先輩や上司、家族にまで引き止められ、、、
「何をする?したいことがあるのか?」
と聞かれても
「コンサルみたいなこととかしたいな~」
くらいの超ボヤけた事しか思いつかない私。。。。

結局辞めたのは3年の満期というタイミングで21歳になっていました。
(運よく3年目、5年目、7年目という形で満期が来て退職金を受け取れるという形式の入隊でした:一般隊員/新隊員といわれていました。今は分かりませんが)


「自衛隊」という組織で3年間も圧迫されていた私は
「もう型にはまりたくない!」
という考えしか頭にありません。
すぐに金髪にしてロン毛にしてクソダサい田舎者の東京デビューを果たしました。


ただ、何がしたくて東京に出てきたのか?と言われてもピンとこないのも事実。

もしかしたら私の独立願望は自衛隊で鬱屈したときに植え付けられたのかもしれません。

それから数年間バイトをしていると
「いつかは社長になりたい」
「とにかく職種はわからんけど社長になりたい」
と考え始めるようになりました。

~不動産業との出会い~


いつまでもバイトしてても仕方ないのでとあるブランド品の並行輸入の会社に正社員として就職したのが26歳。
まあまあ営業成績を残していたのですが
「独立したい」
「けどこの業種じゃない」
「じゃあ何の職種?」
「何がしたい?」
という状態は続いていました。

2000年代初頭に元お笑い芸人の島田紳助さんがTVで沖縄を絶賛していた時期がありました。
インフルエンサーに影響された人が私の周りにも出てき始めて

「俺、沖縄に移住するんだ」
「私、沖縄に住みたい」

という声を聞く半面、

「あいつ移住したけど3か月で帰ってきたよ」
「あの人半年しか持たなかった」
「沖縄に住んだら離婚してしまった」
という移住に失敗した人も多いことに気が付きました。

私の感覚では沖縄移住は8割くらいの人が失敗していたように思えます。


その時

「お試し移住」をしてみたら需要がありそう!


と閃いた私はどうすればこの「お試し移住」が成立するかスキームを考え出しました。
このころから何かとビジネスになりそうなものを考える癖がつくようになりました。

お試し移住に必要そうなもの
・沖縄の空き部屋
・お試し期間の車
・お試し期間完了後の居住場所
・お試し後には就職も斡旋?
・どうやって告知しようか?広告は何を使えばいい?
・そもそも起業資金は?

空き部屋は借り上げてサブリース?車はリース?レンタカー?新しい居住場所は仲介する?
無い頭をフル回転で儲けのしくみを考えていましたが、社会経験も少ない私にはうまく事業を組み立てることができませんでした。
というかスマホもまだ普及していない時代で経営者の知り合いなどもいない私。。。

具体的なビジネスのイメージもつかめず事業を組み立てるのが難しかったのを覚えています。


今だったら「民泊」×「カーシェア」×「SNS」×「クラウドファンディング」などを駆使することで簡単に考えをまとめることができそうです。

あの頃は考えてはNGの繰り返し、そんな中ぼんやりと

「不動産業」に関わらないと何もわからないかも・・・

と思い始め「宅地建物取引主任者試験」を受けることに。
運よく一発で受かった私はすぐに不動産業に転職、そのとき28歳になっていました。

これが私の不動産業の始まりです。

飽きっぽい私がなんやかんやで12年も続ける不動産業。
その味わい深さは簡単には説明できませんwww


さて、


いよいよここから独立起業のお話です。
(前置き長っ!!!)

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◆いざ独立


ワンルームマンションのオーナーさんに電話をかけまくる「電話営業」の会社から始まって
賃貸仲介、賃貸管理、売買仲介など不動産業の中でも仲介をメインとして少しづつ経験値を積み上げました。

今の売買専門&不動産コンサルの会社を作るきっかけになった前職では創業社長のもとで創業期から営業と管理職を任され、年収も地位も上がり結婚もして子供も3人。。。
マイホームも建てて順風満帆。
「わざわざ独立する必要ないんじゃね?」とまで思うようになりました。

でも不動産業に従事して10年目という節目。


38歳。
「安定した生活」に流されそうになりましたがとある出来事をきっかけに「やろう!」と決心することができました。

この「やる!」と決めたころから
「資金面の不安」
「仕事が取れるのか?」
「家族を養えるか?」
など、いままで独立はしたいけどな・・・という何かと言い訳をしていた事案がどんどん解消されていきました。


不思議なことに決心した時から「資金」も「人の繋がり」も「仕事」も集まってきて今まで不安視してきた独立準備が勝手に整う感覚でした。

今思えばサラリーマンでいる間に何気なくスルーしていたのに
やると決めて行動をおこしたことで身の回りで起こる色々な材料を見落とさなくなったんだと思います。


◆減っていくお金と増えていくストレス


意気揚々と退職し、いざ独立!となりましたが
退職してからは今まで当たり前にあった「給料」が無いので銀行の残高が減っていく毎日。。。。

紙一枚。プリンターのインク代。切手代。ガソリン代。移動時間。。。
何もかもがサラリーマンでいた時の感覚と違ってきました。

サラリーマン時代は無感覚で無駄使いしていた経費が独立したらめちゃくちゃな勢いで襲い掛かってきますwww
必要な経費と無駄な経費が明確にはっきり認識できるようになりました。


たまに子供たちとお出かけしても


「休んでていいのか?」
「お金が無くなっていく」
「今この瞬間も家賃は出て行っている」
「俺は今何をしてるんだ?」


という焦燥感に苛まれるようになりました。


「休みが休みじゃなくなる」
「起業したらずっと仕事が頭から離れない」


とよく言われる理由の一つがこの焦りでしょうね。
今では仕事とビジネスの楽しさが勝って逆の意味で仕事が仕事ではなくなりましたが。。。


当初の半年間は完全にお金を切り崩していくだけの毎日。
住宅ローンもありますし、車のローンもあります。子供も段々お金がかかるようになってきました。
このころは独立してからのストレスがピークだったと思います。

初めて売り上げができたのが9月。
それでも今まで投下した資本に対して微々たる売上金、
次の売り上げも見込めていない状態。。。
初めての売り上げの嬉しさよりも次が無いことの不安感が強かったのを覚えています。

サラリーマン時代はタコ(売り上げゼロ)をうっても給料が入ってきます。
当たり前ですが独立したらゼロはゼロ。出ていく家賃や光熱費は待ってくれないのでマイナスしかありません。。。


少しづつ自信もなくなりつつある私のもとに知り合いや後輩からの紹介案件が飛び込んでくるようになり、どうにか売り上げが出せるようになってきたのが独立した年の年末くらいからでした。


4月から8月までは売上ゼロ。
9月ごろから一気に契約が入り12月には黒字化が達成。
まさにジェットコースターみたいな一年でしたね。。。


そして2期目の2020年。コロナ元年。。。
紆余曲折ありましたが2期目は大幅な黒字決算を迎えることが出来て
2021年、3期のスタートもおおむね順調な出だし。
でもお金と仕事の不安はどれだけ稼いでも付きまといます。
こればかりは絶対に逃れられないストレスなんでしょうね。

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◆ここから独立起業をして変わったことをまとめようと思います。


◆お金の使い方が変わった
サラリーマンをやっているときは
「給料をいただいてその給料から家計のやりくり」だったのが、
今では今月のランニングコストと売り上げの見通しと、、、、
お金の感覚が大きく変わりました。

無駄な出費は抑えますが設備などの投資は思い切ってやるという感じです。
また、人を雇うつもりが無かったのですが最近は営業を雇って事業を拡大したいと思うようになってきました。
前までは人件費を払っている余裕がないと考えていましたが
「人を雇ってお金を回さないと限界が来る」
「お金を使ってお金を増やさなきゃダメ」
という事に気づきました。
今年の目標はとりあえず志を同じく持ってくれる仲間を一人は採用する。という感じです。



◆時間の感覚が変わった
サラリーマンの時は暇なときは休むし、休日はもちろん休む。が当たり前でした。
今は子供たちの行事など用があれば仕事を止めて参加して、仕事に戻る。というのが当たり前になっています。
また、サラリーマンの時はどこかに書類を届けるのも移動しながら届けようかな。という感じでしたが今はすぐ郵送&投函をして移動する時間を削って本業に集中したいという感覚になっています。
これもお金を使って時間を確保したいというお金と時間の感覚の変化でしょうね。


◆視野が広がった
一人で四苦八苦しながらお金を増やすことを考えるうちに、
金融・税務などサラリーマン時代には考えなかったことを自然と勉強するようになりました。
そうなるといろんなビジネスがつながってきてやりたいことが生まれてきます。
また、一年後やその先の在り方、会社の存在意義や働く意味などサラリーマン時代には気づけなかった視点が増えました。
貸借対照表とかも読めるようになったし、いいことばかりです。


◆仕事の愚痴や不満が無くなった
当たり前ですが「仕事嫌だな~」という感覚は無くなりました。
愚痴や不満を垂れるようなそんな暇があったら仕事しないとすぐに倒産してしまいますねw
仕事は嫌じゃないけど「いやなお客さん」は未だにたくさんいますw


◆人に頼らない・人のせいにしなくなった
これも当たり前ですが自分がやらないと会社はつぶれます。
誰かのせいにすることもできません。
人に頼って「あの人がやらないから・・・」みたいな甘い考えは1ミリも出てきません。

恐らく上記のことは自営をしている人全員に共通するものと思います。
私の場合は自衛隊の時を入れると18歳から20年間もサラリーマンをやっていたのでこの感覚になったのもつい最近だと思います。
自分では優秀な営業マンだったと自負しながら日々の研鑽に務めていたつもりだしたが、独立したこの二年の方が大きく成長できたし、多くのものを得られたような気がします。

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独立してよかったことと失敗したと思う事をまとめます。


独立してよかったと思う事・使った時間とお金が全て自分に返ってくる
・お金の意味が変わった
・家族との時間が増えた(休日は減ったのですが不思議と家族といる時間が増えました)
・やりたいことをすぐに実現できる
・イライラしなくなった(仕事のイライラがほぼなくなりました)
・飲みに行かなくなった

失敗したと思う事
・一人でやろうとしすぎた(もう少し早く周りの協力を得るという事に頭を切り替えればよかった)
・商工会と税理士をもっと活用すればよかった
・助成金などをもっと調べとくべきだった
・もっと早く独立すればよかった

こんな感じです。
失敗したと思ったといっても「独立起業した」ことを失敗と思ったことは一回もありません。
・・・いや、最初の半年間の売上ゼロの時は少しよぎったかも(笑)
このころは安定した収入とボーナスのありがたみをひしひしと感じていました。

税理士に相談し始めたのも決算が迫った11月ごろでした。
業務をお願いしてたった3か月ですがものすごく仕事の効率が上がりました。
商工会の利用法や助成金などのアドバイスも税理士さんから教わりましたし。。。

利用できるものは利用しないと損!わからないことが一番損!

という事を痛感しています。

まだ創業から二年。
何かの本で読んだけど創業してから訪れる悩みとして
「創業期」「雇用」「退職」「低迷・衰退」
の順番に苦難が訪れるらしいです。
一応、創業期の苦難は乗り越えれたかな?
次は雇用の苦難が待っていますね。
まだまだこれからいろんなことがありそうだ(笑)

これからどうなるかわかりませんが私は
「独立してよかった」
と本気で思っています。

よく独立起業の本を読んでいると
「もっと早く独立すればよかった」
というメッセージが書かれていますが
まさにその通り!早くやっておけばよかった!
と思います。これまじで・・・

かなり濃厚な時間を過ごせたのでこれからも成長していけると思うとわくわくします。
最悪失敗してもどうにでもなります。死ぬわけではありません。
得られるものの方が大きいと本気で思う今日この頃。

独立することに踏み切れていない方がいれば、このコラムをきっかけに後押しになれればと思います。


では~


HPでは不動産に関することとか沖縄の不動産あるあるについてのコラムを公開しています!
ご興味がある方はそちらもお読みください♪
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沖縄の不動産という独特な世界に迷い込んでいます!明るい外の世界の事は忘れました!これからも深海をはいずります!