お役所仕草#1
こんにちは。
㈱REGATEの金城です。
昨日会った出来事を振り返ります。
普段は温厚でお店などで係の人にクレームを言う事がない私。
そんな私を豹変させた出来事がありました。
あんなに人前で怒ったのはここ数年間の記憶にありません。
そんな怒れる私を呼び起こした仕草。
そう。
日本人の誰もが嫌う
「お役所仕事」
です。
昨日はそんなお役所仕事に一喝してきたので、記憶に残っているうちに書き記そうと思いました。
ご家族ともどもご一緒にイライラしながらお読みください。
◆プロローグ
○○市某所。
この土地の査定を受けたのは今から3年前。
埋蔵文化財エリアで第一種風致地区、隣地後退ラインと道路後退ラインも通常の土地より大幅に取らないといけないし、、、急傾斜地危険箇所など様々な要点をクリアしないと建築許可が下りない物件で、宅地として売却するにはハードルが高い案件。
媒介を取得したが売り出し開始までにクリアしないといけない要件が多すぎる・・・
まず生い茂っていた木々を伐採し、埋蔵物の掘削調査を行い、高低差の測量を済ませ、隣地との越境問題を解決し、、、諸々の法的な要件をクリアしながら売主様と二人三脚で様々な整備をすること2年半。
ようやく売り出しが出来そうなところまで来た。
査定時点で取得した「航空写真入りの併合図」はまだ木が生い茂っている。
この土地は2年前に各種調査の前準備として大規模な伐開作業を行って、コツコツと除草剤を撒きながら草木が生えない状態を維持していた。
ふと、折角売り出すならきれいに更地になった状態の航空写真の方がいいな。と思い立つ。
今日は現場の最終確認で業者さんとの立ち合いがある。
立ち合い前に時間があるから市役所に立ち寄って新しい航空写真を取得してから合流しよう。
ここから本日のストーリーは始まります。
◆受付受理
某市役所は対応窓口に行く前に事前に受付のブースで申請書類に必要事項を記載して、その申請書を受付に渡し番号が呼ばれるまで待つというスタイル。
待たされた挙句に申請書の内容を再確認してまた待たされるというおかしな儀式を繰り返すことも多々ある。。。
なんか市役所って効率が悪いことに思いっきり人件費とかの無駄な税金を使っているよな。。。そんなことを考えながら申請書を記入していたら騒がしい声が聞こえてきた。
見てみると受付窓口ではずっとクレームを言って職員を困らせているおばちゃんが一人。
そのせいで受付が混みあっている。
地番や個人の連絡先を記入した申請書を片手に受付の順番を待つ。。。
5分ほど待ったがまだ受付すらしてもらえない。
おばちゃんがクレームを吐き出している窓口以外は空いているのに後ろに居る他の職員が前に出てくる素振りも見せない。。。
このお役所仕草も毎回腹が立つよね。
待たされるのが嫌な私はこの待たされる時間の原因になっているおばちゃんにイライラし始めている。。。
ようやく私の番になり申請書を出すと
「あちらでお待ちください」
と番号札を渡される。
航空写真を出すだけなんだから待たせずにすぐにこの場で対応すればいいのに・・・モニターもその怒鳴っているおばちゃんのすぐ真横にあるじゃん。
ここにもイライラ。。。
待合のベンチには、自分の番号が呼ばれるのを待ちながら大型モニターに流れるローカル企業のコマーシャルを眺める人や、スマホをじっと見つめる人たちの群れ。
人々と同じようにベンチに座り、面白くもない不動産屋のおふざけCMに目を移す。
にしても市役所のモニターに流れるCMはなんでこんなに意味の分からない不動産屋さんのネタ合戦みたいになっているんだろうか?
はたしてこのおふざけCMを見て「よし!この不動産屋に相談しよう!」ってなる市民がいるのだろうか?
法律屋さんや金融屋さんのCMが真面目だからふざけた不動産屋のCMが浮き立って見えるのか?
不動産屋がふざけているから他が真面目に見えるのか?
不動産屋はそれを面白いと思っているのか?
そもそもこのCMがウケると思っているのか?
・・・待たされている15分の間に色んな事を考えた。
にしても航空写真を出すだけでこんなに時間かかる???
イライラがぶり返してきた・・・
ピンポーン♪
『番号札123番のお客様。3番の窓口にお越しください』
ようやく私の番号が呼ばれた。
◆閲覧手数料
呼ばれた窓口の横ではあのおばさんがずっとクレームを言い続けている。
うるさいけど図面を出したらすぐ終わりだし。ま、いっか。
騒がしいおばさんの横に座るとパソコンのモニター画面をこちら側に向けた女性が対応してくれる。
申請書を受け取った人と同じだ。
「こちらの場所でよろしいでしょうか?プリントするサイズはA4とA3がありますがどちらがよろしいですか?」
モニターを見ると手元にある航空写真と全く同じ画像が表示されている。
3年前に取得した時のまま航空写真の更新がされていないようだ。
はぁ。ここまで来る時間と不動産のCMに思いを馳せた時間が無駄になっちった・・・
「あ・・・この写真だったら持っています。すみません。ありがとうございました」
「では券売機で600円の券をお求めください」
・・・・・・?
ん?
あれ?聞き間違い?
「あ。ごめんなさい。ほら、この航空写真は持っているんですよ。3年前に取得したので新しく更新されていれば欲しいと思ったんです」
3年前に取得した航空写真を見せる。
「はい。券売機で閲覧手数料をお求めいただけますか?」
あれ?この人なに言っているんだろう?
日本語通じていない?来日間もないグエンさん?
「いや、まったく同じヤツを持っているんですよ。ほら見てコレ。3年前に取った時よりも航空写真が新しく更新されていれば欲しいと思っていたんです。」
「はい。でも閲覧した時点で手数料が発生する決まりなんです」
「は?いや、ちょっと意味わかんない。」
「ですからこちらのモニターで閲覧したら手数料を頂くことになっています」
「いや、おかしくない?ちょっと納得いかんな。」
「そういわれましても・・・。少々お待ちください」
窓口の女は少し後ろに座っているちょっと偉そうなおっさんのとこに近寄って話し込む。
例えば既にプリントアウトされて書類が発行された時点でキャンセルしたなら何となくこっちが悪いのも分からなくもない。
だがモニターを見ただけで閲覧手数料??
納得いかん。臨戦態勢突入・・・
・・・・・窓口の女とおっさんが話し込むこと5分。
ここでも待たされて更にイライラしてきた。
隣ではクレーマーのおばちゃんがまだ騒いでる。
ようやく女が戻ってきた。
「決まりなので手数料を払ってください」
「はぁ??????!!!!いや、ちょっと納得いかないんだけど?こっちは新しい航空写真だったら欲しいと思ってるって言ってるよね?」
「はい。でも受付の時点でそのご意向を伺っていませんから」
「いや、伺うも何も受付の時点でお前が申請書を取って何も聞かずに番号渡したよな?」
「はい。申請書を渡されたので受理しました」
「その時に俺が新しい航空写真を欲しいかどうか言わなかったって言うけど、その時に何も聞かずに受理したよな?」
「ええ。でも決まりなので、手数料の券をお求めいただけないと。」
「いや、決まり決まりって納得いかんよ。こっちは手数料の数百円が惜しいんじゃなくて納得いく答えが欲しいんだよ!おい!さっき話し込んでいたおっさん居たろ?あいつが偉い奴か?呼んで来い!」
「・・・少々お待ちください。」
女は迷惑そうな態度を隠しもせずにおっさんのところに行く。
イライライラ・・・
気が付くと周りが俺に注目している。
はぁ・・・横で騒いでいるおばちゃんと同類か・・・
現地での待ち合わせまであと30分。間に合うかな・・・
おっさんは明らかに嫌そうな表情を浮かべながらこっちをチラチラ見ている。
しばらくして女が一人で戻ってきた。
?は?一人??!!!!まじかこいつら??
「確認しましたがやはり決まりは決まりでして・・・」
「いやだったらその決まりの根拠になっている規則とか細則とか見せろ!
おい!その前にその偉そうに座っているおっさん呼べ!あいつがお前に指示出してんだろ!後ろで偉そうに指示して何で前に出てこないんじゃ!」
「はぁ・・・少しお待ちください・・・」
あ、お前今度は聞こえるようにため息ついたなこのやろ!
また後ろに戻っておっさんとごちゃごちゃ喋っている。
おっさんは明らかにイライラした態度を女にぶつけている。
『こんなクレームくらいお前が処理しろよ!』
そういう態度が見え見えだ。
隣で騒いでいたおばちゃんは迷惑そうなクレーマーを見る目で俺を見る。
くそ、、、こっち見んなやおばちゃん!お前も同じじゃ!
周りで待たされている人々の視線が痛い。
だがここまで来たら折れるわけにはいかない。
絶対に負けられない戦いがここにはある。
しばらくしたらまた女が一人でやってくる。
・・・・ブチ!
「おい!おっさん!!!お前呼んでんだよ!お前がここにこい!」
おっさんはこっちを見て今気が付いたように自分を指さしている。
とぼけやがって・・・
「そう!お前じゃ!!!」
とぼけたおっさんは嫌々そうにゆっくりと立ち上がってこっちに向かってくる。
長くなったので続きは次回!
では~
次回予告
・結局手数料は払うのか?
・規則とは何なのか?
・最強の刺客タオパイパイ登場
こうご期待!
沖縄の不動産という独特な世界に迷い込んでいます!明るい外の世界の事は忘れました!これからも深海をはいずります!