2018年よかったMV

2018年良かったMV

1つめは、D.A.N. の Sundance です。

こま切れでみじかい映像が、どんどん流れてくるMVです。みじかい映像ひとつひとつがとても良いですね。
声が入る時の映像表現のチョイスもとても良い。
でも、みじかい映像を、音に合わせて気持ちよく編集してるだけの映像じゃない。
ここでは、その「だけじゃなさ」。構成の良さについて書きたい。

例えば、サムネイルにもなっている建物のアニメーション。
格子の部分が横に流れてちょっと変でいいですよね。

で、同じようなアニメーションが後半にもでてくる。
煙突がついた建物のアニメーション


この煙突のモチーフ、その直前に実写で登場します。

「建物のアニメーション」+「えんとつ」
        =「えんとつのついた建物のアニメーション」

音に合わせて法則性なく流れてるだけだ、と思っていた映像同士が組み合わさりました。
えっ!小さな伏線がはられていたのか、というようなおどろきがわいてくる。

他にも、「顔が横を向くアニメーション」と「実写のフクロウの映像」が組み合わさったカットがあったりなど、随所にそのような「表現同士を組み合わせた表現」が見られます。

わかりやすくドラマ仕立ての伏線がはられたMVはあるけど、このように表現同士を組み合わせるという形で、伏線のようなものを構成した作品は記憶の中になくて、これは発明だ!と興奮しました。

先にそれぞれの味見をしてるので、後に組み合わさって登場したときにそれぞれの味も同時に思い浮かべられるのも良い点。
前日のおいしかった夕食が、ひとつのおいしい料理になって次の日の昼に出されたような、良さがある。

他にもこのMVのほめたい部分はあるのだけれど、一番伝えたいことを書けたので良いです。話題をしかけるように作られたというようなMVではないのですが、もっともっと見られて、こういうMVが話題になると良い世界だなと思います。

その2はまた気が向いたら書きます。

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