親知らずを抜いた。かつて、奴は私の左の奥に奇怪にも横向きで佇んでいた。空気が読めない奴だ。口の中は砂漠のように乾き、親知らずは私の口の中で悲鳴をあげていた。一時間の時が経ち、やっとの事で奴は私に別れを告げた。あれから2日経った今でも痛みにうんざりしながらこの文を書いている。

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