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#206 PLUTO

手塚治虫氏の描き出す作品に慣れ親しんだ者にとって、その筆頭にくるものはそれぞれ違ってくるのだろう。
時に鉄腕アトムやリボンの騎士、またはジャングル大帝であったり、火の鳥、ブッダ、ブラックジャックと其々のキャラクターに思い入れがあるはずである。

私は、鉄腕アトム世代であり、なんとも言えない不思議な音階のホールトーンスケール(ド レ ミ ファ# ソ# ラ# ド)で始まるイントロを聴くと今でも身体に十万馬力が漲ってくる。
ということもないが、一瞬にして子供の頃にワープする気分だ。

その鉄腕アトムの中に「地上最大のロボット」という一話があり、それを漫画家・浦沢直樹氏がリメイクしたものが "PLUTO" という作品である。

あらすじを簡単に記すと。

モンブラン
ノース2号
ブランド
ヘラクレス
ゲジヒト
エプシロン
そしてアトム

最高水準と呼ばれるロボットが世界に7体あり、その全てを極めて戦闘能力の高いマシンとして作られ、同時に高度な人工知能を持つロボット達だが、今では家族を持つ者、森林警備をする者、刑事になった者、屋敷の使用人になった者など、皆それぞれロボットとして人間と共存し、平穏な日々を過ごしていた。
しかし、そのひとつひとつが何者かによって破壊される事象が連続して起こる。

強力な戦闘力を持つロボット達をいとも容易く殺戮していくのは何者なのか。
またその目的は何か。
"PLUTO"とは何か。
そして "ボラー" とは・・。

その7体のうちのひとつ、いやひとり、アトムはやがてやってくるまだ見ぬ敵との対決にどう立ち向かっていくのか。
そしてどのような結末が待っているのか。

私は漫画を読むことはあまりないのだが、この「PLUTO」と同じく浦沢直樹氏の「Monster」、大友克洋氏の「AKIRA」、石塚真一氏の「Blue Giant」、古くは山上たつひこ氏の「光る風」「喜劇新思想体系」などは愛読している。
(結構読んでいるではないか)

その「PLUTO」が映像化される。
刮目せよ。

「そんな時、人間は泣くんだ」

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