「シラバス」(講義要綱)を検索せよ! - チェックポイント5項目 -
学校によってホームページやパンフレットをよく読んでも、当たり障りのない情報しか得られず、いざ志望理由書を書いてみたら「誰でも書けそうな内容」で終わる、ということが発生します。
今回は「志望理由書、結局なにから始めればいい? その2 - 事実の整理(学校編)- 」をもう一段、レベルアップさせるステップをご紹介します。
シラバス(講義要綱)とは
学校の特色は「授業・講義(+実習)」が基本! 大学や短大では、「シラバス(講義要綱)」が毎年度用意されます。シラバスという言葉自体、初めて聞いたという人もいるかもしれません。
「シラバス(講義要綱)」は、全講義についての詳細が書かれた文書です。講義名、担当教員、講義の目的・目標、各回の進め方、テキストなどが簡潔に書かれており、学生さんはシラバスを見てどの講義をとるかを決めます。
近年はオンライン検索が可能になり、外部の人たちでも気になる先生の講義がどのように進められるか、その具体的な進め方など知ることができるのです。
シラバスを検索する
調べ方は簡単です。「学校名」と「シラバス」と検索窓に入れるだけ。
サンプルに学校コード「101001」の小樽商科大学を調べて見ました。リンク先をクリックしてみます。
小樽商科大学は「商学部」のみの単科大学なので、学部の選択欄はありません。複数学部を有する学校になると「学部選択」ができますので、学部を選択しましょう。
授業名をクリックすると、詳細が表示されます。
大学・短大の授業の仕組み
大学・短大は1年間を「前期・後期(春学期・秋学期)」と二つに分けることが多いです(「前期・中期・後期」の3期制もあります)。「前期・後期」にまたがる授業を「通年」と呼び、「前期(後期)」だけの授業は「半期」と呼びます。半期は、講義時間にもよりますが、14〜15回です。
シラバスのチェックポイント5項目
シラバスは、全学年・全学部・全学科の講義について見ることができます。特に、次の項目はチェックすると良いでしょう。
1.何年生が受けられる講義?
2.必修科目? 選択必修科目? 選択科目? (名称はさまざま)
3.専門科目? 一般科目?
4.講義の目的
5.講義の内容
1.何年生が受けられる講義?(配当年次)
1、2年生向けは基礎的な講義、3、4年生向けはより専門的な講義となります。基礎的な講義だけではなく、専門的な講義も要チェックです。
志望理由書で1、2年生向けの基礎科目を「履修したい!」と言われても、学校からしたら「それは基礎だよー」となるので、あえて挙げるなら説明が必要そうです。
2.必修科目? 選択必修科目? 選択科目?
講義はおよそ3種類に分けられます(基本、学科別に指定がある)。名称は各学校によって異なります。
A.必修科目(学科全員履修しないといけない科目)
B.選択必修科目(選択式で指定の単位数履修しないといけない科目)
C.選択科目(他学部・他学科など自由に履修できる科目)
これも同様、志望理由書で必修科目を「履修したい!」と言われても、学校からしたら「みんな履修しなくちゃだよー」となるので、もっと説明が必要になります。
3.専門科目? 一般科目?
「2」とは別に、学部・学科の枠を超えて履修できるか否かも決められています。こちらも名称は各学校によって異なります。
(1) 専門科目(特定の学部・学科の学生のみ履修できる科目)
(2) 一般科目(他学部・他学科の学生も履修できる科目)
たまに、志望理由書で一般科目ばかり「履修したい!」と書く人がいて、学校からしたら「専門科目の話はないのかー」となるので、その点は要注意です。
4.講義の目的
講義を担当する先生が、その講義をとおして学生さんたちに何を考えたり学んだり身につけたりしてほしいかが伺えます。シラバスの中でわからない単語が出てきたら、すぐに調べましょう! わかるまで調べましょう! わからなければ、すぐに(身近な先生や大学生に)聞きましょう! もしかしたら来年度はそのシラバスを読んでいるかもしれないのです。
5.講義の内容
近年は全14〜15回それぞれにどのような内容の講義を行うのか、具体的に示されている例が増えてきました。より講義の内容を詳細に知るためにも、ここは必ず目を通したいところです。
気になる先生・気になる講義を見てみよう
気の向くまま、気に成る講義はすべてチェックしてみましょう。しかし、特に確認しておいてほしい講義は、ここまでの内容をまとめると見えてきます。
【 自分の興味を確認するには… 】
・3、4年生向け(ゼミなど)
・選択必修
・専門科目
基礎科目を履修した先、ゼミや卒論でどんなことを探究していきたいのか、先生方の講義を参考に考えてみましょう!
今日は、「シラバス(講義概要)を検索せよ」ということで、シラバスの見方やチェックポイントをお伝えしました。書かれていることが全部わからなくても当然ですが、この機会に学んでみたい分野の知識をどんどん増やしていきましょう!
それでは今日はこのへんで。
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