見出し画像

ゆゆゆ2期最終話「君ありて幸福」考察 (後編)

(考察の続きです)

さて前編では「造反神は大満開の後押しという形でゆゆゆいの伏線を回収したのでは?」と提唱したが、実は2期最終話を改めて視聴したことで今回初めて気付いたことがある。

それは大物主神を想起させる要素が最終話だけで2回も登場すること。そして「この大物主神の存在こそゆゆゆいの伏線回収の鍵になるのでは?」というのが今回の考察です。

※ここで突如ゆゆゆでは一切名前が登場しない「大物主神」という名前が出てくるが、申し訳ないが説明してると長くなり過ぎるので各自Googleなどで調べられたし

画像1

大物主神を想起させる要素の1つ目は「白蛇」。
大物主神を祀る大神神社では白蛇は崇められるべき神聖な存在として扱われていることは有名。(大物主神の化身とも言われている)

画像2

最終話では白蛇を操ることで友奈を神樹の中枢に束縛し、友奈と神樹との神婚を押し進めようとしていた。神婚の目的は人類が神の眷属となることだったので、それを押し進めようとした大物主神は神婚を成立させることで人類を完全な管理下に置きたいのだろうという思惑が読み取れる。

画像3

これは推測だが、人類に味方する神々の集合体である神樹の内部は大きく2つの派閥に分かれてるのではないか?即ち、人類に対して比較的寛容な神々の派閥と、「人類を守ってやっても良いが、その代わり神の完全な管理下にあるべきであり、独り立ちは許さない」とする自立否定派という大きく2つの派閥に分かれているのではないか。
そして大物主神は恐らく後者の最大派閥ではないかと推測される。


画像4

大物主神を象徴する要素の2つ目。
ラストシーンで牛鬼から「おだまきの糸」が出てくる。おだまきの糸も大神神社に伝わるエピソードで、大物主を象徴する要素と言える。

さて考察の前編で「牛鬼=造反神」という仮説を唱えたが、その前提の上でこのシーンを見直すと非常に興味深いことが分かる。造反神から大物主神のおだまきの糸が出てきて友奈を助けようとしてるのである。
このシーンは造反神の説得を受けた大物主が造反神の側につき「人類の独り立ちを支援する側」に回ってくれたことを意味するのかもしれない。(※あくまで牛鬼=造反神という前提の上ではあるが)

アルティメット友奈

ここで再度流れを振り返る。

最終話で大物主神は

1. 白蛇で友奈を束縛する(神婚の推進)
2. おだまきの糸で友奈を支援(神婚の放棄)

1. から 2. へと、全く逆の立場に転換している。

この大物主神の心替えは「造反神からの説得があったのではないか?」とすれば、「花結いの章」の伏線が見事に回収されることになる。


画像6

恐らく造反神はゆゆゆいでの出来事以降、勇者の口から「人としての道を歩む」「人間を信じて欲しい」などの言葉が聞かれればいつでも支援する側に回るつもりだったんだろう。造反神が「花結いの章」で勇者たちに課した試練を経て「人類の可能性」を認めたという伏線がこの最終話で大きく意味を成したことになる。

まとめると「花結いの章」で人類の可能性を見出した造反神が勇者たちの「人として生きたい」という叫びを聞き独立への支援を決意→神樹内での「人類の独立否定派」最大勢力だった大物主神を造反神が説得し、「大満開」という形で友奈を後押ししたという流れなら、2期最終話を「花結いの章」と関連付ける形で説明がつく。

「花結いの章」の伏線はゆゆゆ2期最終話で回収された、というのが最終話を再視聴して導き出された私の結論です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?