見出し画像

【CIN】2024年シーズン プロスペクト紹介&分析

はじめに

MLB合同企画にてCINと中南米を担当させていただく赤味噌です。主に中日ドラゴンズやNPB関連の投稿も行っていますが、MLBではシンシナティ・レッズを応援しており、今回はこの企画に参加させていただきました。
自分は若い選手が多く、球団傘下の有望株がかなりの充実度を見せているプロスペクトについて紹介いたします。マルテの薬物使用による出場停止やアローヨの今季絶望と、トッププロスペクトに暗雲立ち込める話題も出てきてしまっていますが、それでも楽しみな選手が多いのは間違いないので、MLB公式球団内1〜5位と、特に自分が推薦したいプロスペクトを併せて紹介していきます。


MLB公式球団1位
🇩🇴ノエルビ・マルテ(22) 3B/SS
昨年既にメジャーデビューして結果を残した球団No. 1の有望株で新人王候補の一角にも挙げられたが、禁止薬物の使用により80試合の出場停止になってしまった。走攻守三拍子揃った超有望株として昇格した昨季のMLB成績は123打席で.316 3HR OPS.822、オフのドミニカウインターリーグでもヒガンテスの一員として無双を見せたドミニカンプロスペクトのショッキングなニュースだった。出場停止明け後にハイクオリティなパフォーマンスを見せてくれることを願うしかない。

MLB公式球団2位
🇺🇸レット・ラウダー(22) RHP
大学時代から名を馳せていた球団No. 1評価を受ける投手プロスペクト。ACCでは15勝無敗を達成し、23年ドラフト1巡目(全体7位指名)を受けた注目の好投手は、マイナーデビューより一足先にスプリングトレーニングで登板。STでこそ打ち込まれるも、高い奪三振能力は魅力であり、今季マイナーデビューからまずはどのような成績を残すかにも注目だ。球威あるストレートやチェンジアップに加え、20-80スケールで65と評価されるコントロールも併せ持つ、長髪を靡かせたビジュアルも含めてエースの素質を感じさせる逸材。

MLB公式球団3位
🇵🇷エドウィン・アローヨ(20) SS
左肩の手術で今季絶望となってしまったMLB公式球団3位の有望株。カスティーヨとのトレードでマルテと共にマリナーズから移籍した球団内でも屈指のプロスペクトで、今季のスプリングトレーニングでも17打席で打率.353 OPS.921を記録していた。それだけに故障はショッキングだが、若く三拍子ハイポテンシャルである為、早く快方に向かうことを願いたい。家族などの後押しやアドバイスにより、両投げ両打ちになったかなり珍しいプレーヤーである。

MLB公式球団4位
🇺🇸コナー・フィリップス(22) RHP
スターターとして平均155km/hを超えるフォーシームを投じる豪腕プロスペクト。既に昨年時点でメジャーデビュー済みであり、ツーピッチ投球が目立ち打ち込まれたものの、高い将来性と存在感を発揮した。フォーシームとスライダーやカーブ以外にチェンジアップの精度を向上させ、先発として投球のバリエーションを増やしたい。今季のスプリングトレーニングでは3登板を6イニング無失点と一定の結果を残した。個人的に昨季から多く名前を出させていただいているエースポテンシャルの有望株。

MLB公式球団5位
🇺🇸チェイス・ペティ(20) RHP
一昨年のソニー・グレイとのトレードでツインズから加入した21年ドラフト1巡目の100マイルボーラー。昨季はA+とAAの68イニングで防御率1.72と抜群の成績を残し、被本塁打を1本も打たれなかった。当初やや懸念されていた制球面も与四球率1.99と上々。80マイル台後半のスライダーも武器の一つで、今季の昇格に関しては未定だが、将来的にローテの一員を担うことが期待される逸材。

個人的一推し①
🇩🇴カルロス・ホルヘ(20)
圧倒的なスピードにパンチ力も持ち合わせる小柄なユーティリティプレーヤー。マイナー通算198試合で86盗塁を誇り、OPS.898と打力も持ち合わせる上にセカンドやセンターなど内外野のセンターラインをこなす。契約金は50万ドル弱と元々の評価はそこまで高い選手ではなかったが、優れたアスリート性を武器に評価は鰻登り中。MLB公式で球団8位の有望株という評価を受けており、IFプロスペクトが充実したチームにおいて将来の展望にも注目したい。

個人的一推し②
🇩🇴ヘクター・ロドリゲス(20)
10代でハイレベルな打低リーグLIDOMで打率.309 OPS.831を記録した鬼プロスペクト。元々メッツと契約し、当初契約金も安く注目度は高くなかった選手だが、DSLで契約を残しタイラー・ネークインとのトレードでレッズに移籍。その後の成長が著しく、昨季は1Aで3割超の打率に16HR+18盗塁を記録。173cmとかなり小柄な部類だがスプリントスピードに長け、コンタクトやパワーも一定のものを備える。球団13位の評価の有望株だが、彼を上位有望株に置く評価なども見られる。

個人的一推し③
🇹🇼リン・シェンイン(18)
当初ヤクルトや巨人などのセリーグ球団も調査し注目していたと見られる昨季レッズと契約を結んだ台湾のスーパー高校生。高校時代は二刀流として投手でも150km/h台前半〜中盤を計測し、注目を浴びたが、現在はショートや外野でプレーしている。まだACLで35打席16三振と打撃に粗さこそ残るが、スプリントとアームは球団の有望株でも高評価を受けるアスリート型であり、球団内でも台湾にルーツを持つフェアチルドと共に将来の台湾を盛り上げて欲しい選手。

個人的一推し④
🇩🇴アドルフォ・サンチェス(17)
270万ドルという高額で同CIN傘下のマリアーノと共に注目を浴びてドミニカから加入した球団21位のプロスペクト。多数のドミニカンプロスペクトと契約を結んだCINで個人的に一際好印象を受けたのがサンチェスだ。まだやや細身ながらも鋭いスイングから広角に打球を放つ左打者で、スピードはそこまで秀でていないもののフィールディングやアームで高評価を受ける攻守に活躍が見込める有望株。各スカウト陣も打撃に関してIFA最高という評価をし、彼の打力を数年に1人という評価をする識者もいる。早くデビューが待ち遠しい今後大注目の外野手だ。

個人的一推し⑤
🇻🇪デュアベルト・グティエレス(23)
公式プロスペクトランキング入りもしておらず無名だが、凄まじいフォーシームを投じる個人的な推し有望株。昨季はやや制球に苦しむも、主にスターターを務めながらもMiLB通算で奪三振率12.39を誇り、粗削りなテイクバック大きめのフォームが良化すれば一気に進化を遂げそうな好素材だ。リリーフとしては21,23年いずれも防御率2点台であり、後ろに回ることで良好で成績を残す可能性も考えられる。将来はメジャーに昇格し、ベネズエラの小学生のためにアカデミーを作って支援するのが夢と語り、自身の映像をYouTubeで取り上げるなど精力的に活動を行っている。


終わりに

上位プロスペクト以外は自分が中南米好きということもあり、ドミニカ共和国のまだメジャーデビューは数年後という選手の紹介がメインになりましたが、ぜひ彼らの成長やマイナーでの活躍も注目していただきたいです。上位プロスペクトのマルテが薬物使用、アローヨは肩の手術で今季絶望とショッキングなニュースも多いですが、開幕戦を快勝で飾ったレッズ。今後もレッズは勿論中南米などについてもnoteで取り上げて行くのでよろしくお願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?