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船舶の通信士になる為には一体何をどうしたらいいのか???⑤

こんにちは徒然です、現役の通信士であるわたしが通信士になる為の方法を説明していきます。前回までの『船舶の通信士になる為には一体何をどうしたらいいのか???①〜④』では通信士関係の海技士資格の必要要件について説明しました。

⛴さていよいよ必要要件を全て揃え、海技士試験に申請です。海技士取得には必ず海技士試験があります(現役の方からすると当たり前だろという話なんですが🙂)

まずは(航海/機関)の試験と(通信/電子通信)の試験には大きく違う点がありますのでその説明から。航海/機関の海技士試験は各級ごと(6−1級)に何科目に分かれていて各級、全ての科目に合格するとその級の『筆記試験合格』となります。その筆記試験合格と各級に必要な乗船履歴を付けた後、口述試験(試験管の質問に口頭で返答する試験)に合格すると海技士合格になります。(筆記試験)+(乗船履歴)からの(口述試験)という流れです。海技士試験というのは基本この流れになっています。(特殊なのは通信/電子通信の方です)

一方、(通信/電子通信)の試験。まずは前回までに挙げた必要要件全て満たさないと海技士試験に受験することができません(履歴の後付けは不可)、そして筆記試験のみで口述試験がありません。

つまりは(通信/電子通信)の海技士試験というのは、(航海/機関)の口述試験にあたるということになります🤗(そんなイメージということで。試験自体は筆記試験ですけど🙄)。

・海技士筆記試験を受けて、履歴を付け、口述試験の(航海/機関)

・無線従事者試験を受けて、履歴を付け、海技士試験の(通信/電子通信)

この違いがあります。②にて、『予め資格を取ってからさらに資格試験??なんか不利だな・・・、と思われるかもしれませんが特に有利不利はありません。(理由はまた今度)』と書きましたが、筆記試験+履歴→もう1個試験、という流れは同じなので有利不利なしというのはそういった理由からです。(むしろ履歴の短さや上級試験を受ける際の再度の海技士試験なしなど、通信/電子通信の方が相当恵まれているくらいです)ご理解いただけましたか???なんとなく、後1つ試験あるんだ…ということがわかればOKです。

というわけで、ここからは海技士(通信/電子通信)の試験内容です。(通信/電子通信の海技士試験は口述試験のようなものなんだ?それなら試験自体は無線関係の問題なんだ?)と思われて方いるかもしれませんが、この試験は無線は全く関係なく海技士航海5級のような問題となっています。大体どんな問題なのかは見た方が早いのでここで2020/10月の試験問題を見てみましょう↓

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1級海技士(通信)と1-3級海技士(電子通信)は同じ問題を使います。1級も3級も試験問題が同じ、というのは口述試験のようなものだとしても、航海や機関の試験に比べかなりの特典です。(航海や機関では1級には1級の、2級には2級の口述試験が用意されています。もし航海や機関でも3級より上の口述試験は共通で、一度取れば上級試験の口述免除だったら相当ありがたい話だと思います😶)

問題は5級航海相当と言いましたが、実際の5級航海の問題は航海/運用/法規と3科目あり1科目ごとの問題はこの試験より多いです。海技士(通信/電子通信)を受験される方の対策としては、5級航海の問題集を解くことをお勧めしますが、試験自体の難易度的には(覚えるだけということもあり記述式ですが)海通の法規と同じくらいのレベルかな〜、というのがわたしの感想です。

この(通信/電子通信)の海技士試験、航海の海技士5級以上をお持ちの方は免除です。当日は試験管の前での身体検査があるのみです。

通信士なのに航海士の問題を解かなくてはいけないというのは確かに大変かもしれないですが、多くの航海士は無線従事者の資格では1海特以上を取得しています、航海士はVHF無線機(目視できる範囲のレンジ用の無線機)にて他船や海岸局とコンタクトを取ることも業務の一環です。現場で働く航海士の雇い入れには航海の海技士だけではなく、無線従事者資格が必須となっています(多くの海事系の学校のカリキュラムには1海特の取得が盛り込まれています)。通信士を目指す方も、少しだけ船の作りや航海関係の知識を勉強するということは今後の業務上必要になってくるのできちんと取り組みましょう。とはいいましても無線従事者資格に比べたらレベル的にははっきりいって楽です😉もし0から無線従事者資格を取得され、履歴を付け海技士試験にたどり着いた方、そんな方のここまでに比べたら本当にあと僅かのところに海技士の合格があります、頑張りましょう。そして海技士試験に合格すれば、みごと海技士資格保有者です㊗️🤗㊗️🤗㊗️🤗

船舶で6ヶ月の乗船履歴を付けている間に無線従事者資格を取り、必要な講習(船舶局無線従事者証明、消火/救命講習)を受講し、海技士試験を受ける。これまでだらだらと説明しましたが最短だとこんな感じです🤗

いかがでしょうか???①〜⑤まで、乱雑に書いてしまい、説明不足やくだらない話があったかとは思いますが、以上が通信士になるために絶対に必要な海技士免許の取得の流れです。

わたしの中で通信士というのは『誰もならない、なり方もわからない、資格も取らない、履歴がない』といった非常にライバルの少ない突き抜けることができる仕事、役職でした。20代の通信士、圧倒的に少ないです😉もし興味のある方いましたら参考にしていただけると幸いです。このnoteにはまだまだ書くことはありますが、今回の『船舶の通信士になる為には一体何をどうしたらいいのか???』は今回で終了です。そのうち通信士の採用について知っていることもまとめます。

ただ今後も通信士関係については似たようなことをnoteに投稿予定です、海技士関係は情報が少ないので🙂

TKS BIBI OUT⛴


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