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RED PROJECT主催「RYU」インタビュー!脱サラからYouTuber、遊戯王に身を捧げてきた彼のこれまでと今後について展望とは

2023年3月25日。

『遊戯王OCG・マスターデュエルを盛り上げるプロジェクト』が始動した。

その名も『RED PROJECT』

同年4月2日に第1回RED Leagueが開催がされてからコンスタントに大会を開き、約半年で多くのイベントが実施されている。

今回は、プロジェクトの主催であり遊戯王のYouTuberとして著名な「RYU」へインタビューを行うことができた。

彼がどのように遊戯王へ取り組むようになったのか。RED PROJECTを立ち上げた理由、そして今後についてなどを赤裸々に語っていただいたのでお届けする。


脱サラからYouTuber、様々なゲームを経て遊戯王へ

――まずはRYUさんの経歴を簡単にお伺いしたいと思います。遊戯王を遊び始めたのはいつごろですか。

RYU:小学校から中学校くらいまでの6年間とかやってから一旦辞めて、そのあと大学生になってからちょっと遊んでまた辞めて、そこから時が経ち社会人になってからデュエルリンクスがリリースされた時に復帰して本格的に始めた感じですね。

一番古い動画は2016年12月26日

――これまでインタビューしてきた選手の中でもデュエルリンクスから本格的にプレイしている人は多い印象ですね。

RYU:実はデュエルリンクスがサービス開始した当初は、まだ普通に会社員をやっていまして。それから一年くらい経ったときに「あぁ、何これいけるな」って思ってゲーム実況者になり、動画がある程度伸びてから会社を辞めて"脱サラ"しました。

――デュエルリンクスで脱サラ!かっこいい響きですね。

RYU:当時はすでに結婚していたので妻に「会社を辞めてこれからYouTuberになる」って言ったら、めちゃくちゃ泣かれましたね(笑)妻のご両親にも説明しに行ったんですけど、めっちゃ怒られましたよ。もともと銀行員だったので、そりゃ銀行員を辞めてYouTuberになるって報告はブチ切れますよね。

――修羅場を潜り抜けてからのYouTuber専業…ドラマチック。RYUさんとしては、YouTuberで食べていけるという自信や確信みたいなものはあったのでしょうか。

RYU:そうですね…「なんか行けそうだな」という見切り発車です(笑)当時の仕事の内容も自分に合わないなと思っていたので、自分の得意なことで生きていけるなら、そっちのほうがいいなと考えて思い切った感じですね。

――YouTuberとしてのコンテンツは遊戯王のみで活動されていたんでしょうか。

RYU:ゲーム実況者というチャンネルでやっていたので、ゲーム自体はいろいろ遊んでいました。チャンネル登録者数が一番伸びたのは「モンスターハンター:ワールド」をプレイしていた時ですね。

――どのタイミングでマスターデュエルに舵を切ったのでしょうか。

RYU:いろいろなゲームの実況をしていたんですけど、ゲームって遊んでる人が多い時期は動画がめっちゃ伸びて、辞める人が出てくると伸びなくなるじゃないですか。浮き沈みが激しいというか。そんな中でコンスタントに動画ネタが作れて投稿し続けられるのが遊戯王というゲームだったんですよね。

――コンテンツの特性も踏まえて変えていたと。マスターデュエルは結構アップデートも頻繁ですよね。

RYU:そうなんですよ。毎月新パックが出るので、それで動画を作っていけば一か月は絶対動画ができるみたいな。あとは単純に遊戯王というコンテンツの動画を1本作るのに時間がかかるので、他のゲームが遊べなくなったという状況でもあります。でもネタは無限にあるし、やってて楽しいのでこれを崩す理由は今のところないですね。

――RED PROJECTを始めたきっかけを教えてください。

RYU:YANAGIさんに声をかけていただいたのがきっかけです。ぼく自身、大会とかをバンバン開いていたタイプではなかったんですけど、YANAGIさんから「スポンサーとか集めるんでやってみませんか」というお話を頂いて、マスターデュエルが盛り上がるなら面白そうだなと思って始めました。ぼくは配信とか告知をするなど広告塔的な役割なので、裏で動いてくださっているYANAGIさんにはとても感謝しています。

レジェンドアンソロジーは"地獄"だった

――最初に開かれた大会、第1回RED Leaugeはどのようなレギュレーションで開催しましたか。

RYU:レジェンドアンソロジーという特殊レギュレーションでした。ざっくり言うと、ランク戦とは違ってキャラクターデッキっぽい構築が活躍できるみたいな感じです。

――第2回RED Leaugeもレジェンドアンソロジーでしたよね。このレギュレーションにしようと思った理由や経緯を教えてください。

RYU:マスターデュエルってランクマッチとか、世界大会に繋がるデュエリストカップというガチで戦う人向けの遊び方が主流になっているんですよ。それ自体は個人的には良いと思っていて、更にエンジョイ層やカジュアル層もたくさんいるのが遊戯王という人気コンテンツの良いところだと感じています。ただやっぱりエンジョイ勢はガチで戦ってる人には勝ちづらいので、そこから辞めちゃうみたいな人が多い印象もあって…そういうエンジョイ層の人たちが楽しめる機会を作りたいなと考えて、レジェンドアンソロジーになりました。普段とは違う体験をしてほしかった、という思いがあります。

――第2回RED LeaugeのDiscordに入らせて頂いてたんですけど、レギュレーションを作るのが大変そうな印象がありました。

RYU:地獄でした(笑)

――レジェンドアンソロジーは使えるカードがしっかり決まっているものじゃないってことなんですよね。

RYU:そうですね。元々はマスターデュエルの運営さんが作ってくれたルールがあるんですけど、それから新しいパックとかたくさん出てきているので、その中でレジェンドアンソロジーに合いそうなカードを自分たちで決めていって作ったルールです。

――とんでもない量のカードがあるなかでルールを自作するのは大変すぎますね…。

RYU:ルールを作る方もなんですが、参加者側としてもルールを把握しづらくデッキ作成が難しいという側面もあります。

――まもなく開催を控えている第3回RED Leaugeは「SRのみ禁止」というルールになりました。こちらにした理由も教えてください。

RYU:レジェンドアンソロジーを経験した結果、これはもう無理!だと思って(笑)レジェンドアンソロジーは運営も参加者も分かりにくいし、デッキチェックとかもめっちゃ難しいんですよ。なので運営と参加者両方の負担が少なくて、かつ参加しやすいルールにしようということで候補に挙がったのがレアリティの縛りなんです。今回のSR禁止やUR禁止、SRとUR両方禁止とかいろいろテストしました。その中で最もゲーム性を確保しながら遊戯王を楽しめるのはSR禁止となりました。

誰もが知るプロジェクトになりたい

――様々な大会やイベントを開いているRED PROJECTの、今後の展望を教えてください。

RYU:マスターデュエルは非公式大会がたくさんあるんですけど、その中でRED PROJECTが引っ張っているようなイメージがついてもらえると嬉しいなと思っています。BLUE LeaugeとRED Leaugeでそれぞれガチ、エンジョイの両方に楽しんでいただけるイベントを網羅していると思ってるので、マスターデュエルを遊んでいる人なら誰でも知っている、という存在になるのが当面の目標です。

――運営をしていて楽しい、嬉しいと感じることや、逆に大変なことなどはありますか。

RYU:楽しいなと思うことは、たくさんのスポンサーさんが応援してくださるということ。あと、ぼく自身も出場者の皆さんのデッキを見て何か発見があることですかね。変な話、動画のネタをそこから入手したりとかもあるので(笑)

――自分の活動にも繋がるような発見があるんですね。

RYU:逆に大変なことは、やっぱり第2回RED Leaugeまでのレギュレーション周りでした。提出してもらったデッキがレギュレーション違反していないほうが珍しいような状況だったので、これはもうぼく達(運営)に問題があるよね、となりまして。第3回はその心配もないので、やっぱり大変というよりは楽しいほうが大きいですね。

――RED PROJECTのイベントに参加してくれる方々に、何を感じてほしい、どういった体験をしてほしいと考えていますか。

RYU:めっちゃありきたりですけど、とにかく「楽しかった」と思ってほしいですね。正直、自分でランクマッチとかやってても精神がすり減るみたいこととかあるんですよ。どうしても理不尽な展開を食らったりとか、勝たなきゃいけないという思いがあるんで、それが楽しいと思う人もいるでしょうけど、ストレスになってる人も多いんじゃないかなと思ってて。だから、勝っても負けても楽しかったなと思ってもらえる大会になるのが理想です。

――RYUさん自身がどうしてここまで遊戯王にハマれたのか、マスターデュエルにどういった魅力を感じていますか。

RYU:えーっと…言葉を選ばずに言うと「クソデッキがたくさんできるから」ですね(笑)

――クソデッキ(笑)

RYU:マスターデュエルって他のカードゲームとルールが違うんですよね。他のカードゲームだと「エネルギー」や「マナ」といった概念があって、基本的に1ターンに出来る行動に縛りがあります。でも遊戯王って手札をすべて使ってフルパワーで展開していいんです。何をやってもいいんです。先攻1キルしてもいいし、ガン伏せして相手に何もさせないって動きをしてもいいし。なのでクソデッキと言いましたが、好きなようにデッキを作って楽しみを広げられるところが遊戯王の魅力だと思っています。

――確かに1ターン目からカードをすべて使えるのは珍しいかもしれません。ソリティアと例えられるくらい、相手に数十分間なにもさせない、みたいなこともありますもんね。

RYU:これがマスターデュエルだと相手の顔が見えないのもいいかもしれないです。顔が見えている状態であまりにも長いプレイをするのは、相手の顔が見えていることもあって少々やりづらさを感じます。

――しかもそれだけの行程を物理的にカード切ったりしながらやってたら時間もかかるし、処理にミスもでてきますよね。

RYU:ほんとうそうです。OCGの動画も作ってきましたけど、ルールミスでボツになった動画は山ほどありますから。5回対戦したら1回はルールミスでボツになるくらいです、それがマスターデュエルなら全部自動でやってくれるからめっちゃ楽です。

――最後に、これからRED PROJECTのイベントに参加してくださる、または気になってる方々に向けて伝えたいことがあればお願いします。

RYU:とにかく「楽しんでほしい」っていうことを伝えたいです。いろいろ回りくどいこと言いましたけど、やっぱり根本にある「参加者が遊戯王を楽しんでほしい」という思いが一番です。


インタビューをしている中で、RYU氏の声色や言葉のひとつひとつに「参加者に楽しんでほしい」という思いが込められていることをヒシヒシと感じた。

この熱い思いが様々な人に届いて、これまでの大会も盛り上がっていたように思う。

第3回 RED Leagueの開催はまもなく。是非参加してみてほしい。そしてその熱さを感じながら、楽しんでほしい。

▼RED PROJECT
公式Twitter https://twitter.com/Red_PRO_Ject?s=20
公式Discord https://discord.gg/4r2XzDx5Pn

▼主催 RYU
Twitter https://twitter.com/RYU_CORPS
YouTube https://www.youtube.com/@ryu_channel

(取材・文 長谷川 優貴

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