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近代的自我

「私」というものができてから
私との間に距離が生まれた

私の身体
足が痛い

私の感情
怒りが湧いた

私と足の間に距離がある
私と怒りの間に距離がある

そこにある物のように言う

痛みも怒りも
私そのものなのに


客観的になったことで
人には説明しやすくなる

自分からは遠ざかった

だから考え始める
なぜ起きたのか

痛みや怒りそのものならば
ただそうなだけなのだが

「私」の探求心は果てしない

客観的になったことで
どうにかできると思い始めた

変えられないと
悩みが生まれた


雨風をどうにかすることはできない

ただしのぎ
待ち
詩を詠み
祈る

自然である人の身体も
雨風と同じはずなのに

近代的自我は

それをコントロールしようとする













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