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佇まいが美しい『空にも知られぬ花時雨』

2020年1月10日
昼寝研究所寝言レポート#2117

はい、金曜日が湖の向こうで音を立てて崩れていく様を見ながら日記を書き始めております。

さて、Kindleに溜まっているたくさんの本をちょろちょろと読んでおります。
インディーズマンガも読んでおりますよ。例のインディーズマンガ大賞に参加しているモノは無償ですが、ちょっと気に入った絵柄のモノは作者買いをしています。
で、同じ作者が有料版も出しているとうっかり購入している場合もあります。

そんな作品を一つご紹介。

帷子帷(かたびら とばり)先生の『空にも知られぬ花時雨』でございます。
2020年1月10日現在で300円。53ページ。

たくさん並んでいる中で、タイトルがちょっと変わっているな、と思って読み始めました。

尾崎翠『無風帯から』の文章から始まる作品。おお、なにやら文芸作品ぽい匂いです。

……誰やねん尾崎翠
わたしは文学的な教養ゼロ人間なので、これぐらいで引き込まれたりはしません。
そもそも文芸作品の定義もわかりません。

『二つ歳上の姉さんは桜子といって、その名の通り桜のようなとても美しい女でした。』

いきなりノートに書かれた文章から始まりました。少し古風な文体。
マンガなのに。
スゴく文芸作品ぽい……

そして、その桜子さんからとある男性の元に手紙が届き、それを読み始めるところでタイトル。
なぜかこのタイトルは黒い模様で読みにくいです。どのような意図かはわかりません……

桜子の手紙と、妹の日記で進む物語。
その文体の古さが作品に古風というか上品というか、ちょっと上質な雰囲気を与えているような気がします。
絵は文章ほど『古い』ものではないのですが、その空気に妙にあっているように思えます。
これ、あまり顔が出てこないことも計算された演出なのでしょう。

字が小さくて、iPad miniでもキビシイのですが、拡大しながら夢中で読みました。

いや、良い作品でした。とても気に入りました。
すごいなあ……こんなステキな作品と出会えるきっかけとなっているのだから、インディーズマンガ大賞素晴らしいです。

そうそう『矯めつ眇めつ』という表現が出てくるのですが、小学校だか中学校の国語の教科書『清兵衛と瓢箪』で見て以来ですよ。
この表現が好きで自分の小説でも一度使ったような気がしますが忘れました。

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というわけで昨日2020年1月9日の自作Kindle有料版ダウンロード数は1冊。無料版が4冊でした。
Kindle Unlimitedの既読ページ数は2967ページ。ありがとうございました。チョコレートの天使が2000ページぐらい読まれています。

さあ、連休の間にアレとコレを頑張るぞ~

それでは本日もお疲れ様でした。
お休みなさい。

*2019年3月以前の1800回分の日記(主に戯れ言)は以下からお読みいただけます。



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