24 センスアップトレーニング 25 センスアップトレーニング(続) 26 リゾートホテルの4連泊
◆ 24 センスアップトレーニング
普段、相手との会話では、感情や気持ちの変化が言葉や意見に自然に影響しています。自分がなにを「感じたか?」を一つひとつ言葉にすることはないので、意外に意識をしていません。このトレーニングは、「対象物」にたいして感じたことを、言葉で表現して、自分の気持ちを感じ取ることが狙いです。
1.季節の花を色違いで2つ用意します。最初に、ひとつだけを見せます。そして、花を見て感じたこと、心に浮かぶことを言葉にします。これを、リレー形式で、AさんからBさんという具合に、次々に渡して いきます。
2.一通り終わったら、色の違う花を取り出します。同じことにチャレンジします。花の色が変わることで、感じ方がどのように変化するのかを確かめます。
3.相互に感想を話し合います。感じたことをすぐに「言葉」に置き換えることを意識してみると、「語彙」の貧しさに気付きます。微妙なタッチや、気持ちをどのように表現すればよいかを考えます。
応用編として、ペアを組んでもらい、相手の印象を相互にフィードバックしてみます。どれだけ、「好印象」に気付けるかがポイントです。対象が「人」になった場合、「受ける印象」には、相手の動きや態度などが大きく影響していることを学びます。自分では気づいていない小さな仕草が、相手に強い印象を与えていることがあります。
*同じトレーニングとして、花を、一枚の写真に替えることもできます。
*とくに記憶に残った言葉などを3つに絞ってみるなどすれば、「語彙」を増やす感覚が磨かれます。
◆ 25 センスアップトレーニング(続)
センスアップトレーニングの上級編です。
同じジャンルに存在する二つのブランドを例に取り、違いをどのように認識しているかをディスカッションします。
1.グループワークでチャレンジします。模造紙に、感じたことを書き広げていきます。
事例:スターバックスとタリーズ
ミスドとクリスピー
BMWとベンツ
三越と高島屋
H&Mとフォーエバー
2.最初は、情報的な違いから入るとスムーズです。たとえば、ロゴが違うなどです。その際に、具体的にロゴから感じる印象についても言葉にしておくようにします。
3.徐々に、「印象、イメージ」に焦点を絞っていきます。「正しい」か、どうかは論じないようにします。「感じた」ことは、たとえ一人でも、「事実」として書きとめます。
4.比べる二つのものについて、印象・イメ-ジの違いがほぼ出揃ったら、振返りをします。一つの印象の原因、理由になったと考えられる「事実(情報的事実)」を探します。「印象」と「事実」を結びつけるトレーニングになります。
5.比較したふたつについて、「違い」をまとめて発表します。
「印象」と「事実」の関係を学びます。同時に、人がブランドに対する印象をどのようにつくっているかを学びます。
ひとは、あるブランドに対して、共通するイメージを持っています。それが、どのような経緯、プロセスで形つくられたかを調べるのは興味深いことです。
なにかが理由で、「記憶」として刻まれています。
◆ 26 リゾートホテルの4連泊
言葉の選び方、使いかたで、お客様に伝わる内容を変えられることを学びます。
接客の会話、セールストークの勉強などに合わせて、「言葉の力」を体験します。
1.模造紙を配布します(グループに一枚)。
2.メンバーは、高級リゾートホテルのメインダイニングのフロアマネージャーです。メンバーのホテルに、4連泊しているお客様がいます。毎朝、メインダイニングで朝食をとります。 朝の挨拶、お迎えから、テーブルにご案内するまでのプロセスで、このお客様のこころを掴むような接客を考えてください。→これがテーマです。
3.グループごとに自由にディスカッションしてもらいます。ヒントとして、1日目の参考例を提示します。
ex.「○○さま、おはようございます。ご希望のお席はございますか?」と聞きながら、眺めのよい窓側の席をご案内する。
4.ディスカッションは、20分から30分程度。方向を見失っているグループには、インストラクターがアドバイスをします。
5.解答例
ex.2日めの朝 「○○さま、おはようございます。今朝は、どちらの席になさいますか?」
3日めの朝 「○○さま、おはようございます。いつもの席でよろしですか?」
4日めの朝 いつもの席に、「ご予約席」のプレートを置いておき、目配せでご案内する。
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