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20サービス以上のデジタルマーケティングを担う横断マーケティング本部とは

(本記事は、2023年10月にインタビューした内容をもとに編集しています。)

こんにちは!マネーフォワードビジネスカンパニー(MFBC)の錦織です。

教えて!マネーフォワードで働くリアル」シリーズでは、MFBCで働く人たちが、実際にどんな思いで仕事をしているのかを、インタビューから探っていきます。

今回は、2023年3月に発足したMFBC「横断マーケティング本部」を徹底解剖。本部長の飯田さんと副本部長の米山さんにお話を聞きました。


新体制に移行した横断マーケティング本部

ー横断マーケティング本部のミッションや役割について教えてください

飯田:横断マーケティング本部は、「バックオフィスSaaS『マネーフォワード クラウド』の価値を最大限に引き出し、最高の顧客コミュニケーションを実現する」というミッションを掲げ、デジタルマーケティングを活用しながらお客様との適切な関係構築を行う組織です。

米山:マネーフォワード クラウドは現在、個人事業主から中堅・上場企業まで、幅広いお客様にご利用いただいています。領域としても、主に経理担当の方がお使いになる『マネーフォワード クラウド会計』『マネーフォワード クラウド経費』や、人事労務担当の方がお使いになる『マネーフォワード クラウド給与』、法務担当の方がご利用になる『マネーフォワード クラウド契約』など、経理財務領域から人事労務、法務領域までのバックオフィスを効率化するプロダクトが20以上あり、お客様のお悩みにあわせたプロダクトのご提供が可能です。

幅広い業務領域や企業規模のお客様へサービス提供を行っているため、Webサイトにご訪問されるお客様も様々です。その様々な属性を持つお客様に対し、求められる情報をWebサイト上で正しく設計し、価値を届けていくことが私たちの役割です。

飯田:横断マーケティング本部の前身は、マーケティング担当メンバーを中心に構成されていたSMB本部という組織でした。SMB本部のお客様は、スピード感のある意思決定をされる中小企業や個人事業主であり、デジタルマーケティングで広く投資し事業を最大化する戦略をとっていました。

そして、ある程度SMB領域の事業が軌道に乗り、デジタルマーケティングのナレッジが溜まってきた2023年、「マーケティング組織をビジネスカンパニー全体の横断部署として置き、バックオフィスSaaS事業全体の価値最大化に貢献できる組織にしたい」との背景から、横断マーケティング本部を組成しました。

ーなぜマーケティング組織をカンパニー全体の横断組織として置く必要があったのでしょうか

飯田:理由は大きく2つあります。

一つ目は、ユーザーコミュニケーションの観点です。MFBCでは、事業領域単位での事業部制を採用しています。例えばクラウド経費本部は、『マネーフォワード クラウド経費』というプロダクトを中心に、開発・マーケティング・営業が製販一体となって事業展開しています。

数年前までは、まずは『マネーフォワード クラウド経費』のような1プロダクトの導入を検討されるお客様が多く、その場合には、クラウド経費本部内のマーケティング組織があれば十分でした。ところがここ数年で、ありがたいことに、複数のプロダクトを併用導入いただくケースが増えてきました。

そういったお客様が増えてくると、『マネーフォワード クラウド経費』のみを導入いただく価値だけでなく、『マネーフォワード クラウド』全体で使っていただくコアな価値を正しく伝える役割が必要となります。その『マネーフォワード クラウド』の統合的な価値を伝えることをミッションに持つ組織として、カンパニー横断のマーケティング組織が必要だと判断しました。

二つ目は、広告投資の観点です。デジタルマーケティングの領域では、どれくらいの広告投資をして、最大のリード獲得をするかの設計が重要ですが、MFBCではお客様の可能性もプロダクトも様々なパターンがあるので、施策の選択肢が非常に多いんです。

例えば、中小企業に対して会計ソフトのPRをしても、実際には、中堅企業、大企業の契約につながるケースがあります。そうなってくると、単一事業での投資判断では非効率も発生しうるという状況でした。そこで、カンパニー横断でデータを集約し、どの領域にどんなメッセージでいくら投資すれば、リターンが最大化されるかという最適な意思決定ができる組織が必要となったわけです。

ユーザーコミュニケーションと広告投資の課題は事業部がそれぞれ成長してきたからこそ顕在化した課題で、この2つの課題解決のため、横断マーケティング本部を立ち上げたという経緯です。

ー横断マーケティング本部だからこそできることはありますか

米山:私は今年の9月までクラウドERP本部のマーケティング部長として、『マネーフォワード クラウドERP』を中堅・上場企業などの成長企業に対してスピーディーに広めていくことをミッションとしていました。プロダクトを広めるためにはどのような施策が有効なのか、お客様の課題はなんなのか、クラウドERP本部として提供できる価値に向き合っていました。

事業部制はお客様を深く理解し、スピーディーに事業の意思決定ができるものの、お客様への価値提供が単一的になってしまう側面もあります。その点、カンパニー横断のマーケティング組織であれば、複数プロダクトを併用いただくための最適な表現ができるのではないかと思っていました。

全体を俯瞰しながらお客様と接点を持ち、『マネーフォワード クラウド』全体の価値をよりお伝えすることができる横断マーケティング本部の役割は大きいです。最初から複数プロダクトを使っていただく前提でのWeb上のコミュニケーションはもちろん、一度ご契約いただいた後のクロスセルを見越した設計もできると考えています。

各分野のプロフェッショナルが集まる組織

ー横断マーケティング本部の組織体制について教えてください

飯田:横断マーケティング本部には、SEO・メディア部、LPO部、マーケティングテクノロジー部、デジタルマーケティング部、横断CRM部の5つの部があり、それぞれの領域のプロフェッショナルが集まってデジタルマーケティング効果の最大化を目指す組織です。

SEO・メディア部は、検索順位を上げサイトの流入数を最大化することがミッションです。マネフォでは複数のオウンドメディアを持っているため、サイトの管理運営もこのチームが担っています。

LPO部は、Webサイト上で各プロダクトの魅力を正しくお客様に伝えることがミッションです。『マネーフォワード クラウド』は製品サイトだけでも数十あるので、製品サイトを中心に最適化を図ったり、新しいプロダクトの訴求を考え、新規ページの制作を行ったりしているチームです。

マーケティングテクノロジー部は、メディア運用やデータ集計を横断的に束ねている新設組織です。メディア経由のリード獲得効率の向上と、データ課題の解決をミッションとしています。新規サイトの構築や運用改善をしたり、横断本部としてデータドリブンな意思決定をするための環境の整備、データの可視化、分析の促進を行っています。 

デジタルマーケティング部は、広告コミュニケーションからの流入や契約数の最大化がミッションです。月間数億円の予算をプロダクトにどう投資をするか、どれだけリターンを最大化できるかを追うチームです。

横断CRM部は、お客様とのコミュニケーションの最適化を図るリードマネジメントがミッションです。各マーケティングチャネルから流入したお客様は事業部のインサイドセールスにリードが渡るのですが、そのリードの割り振りは非常に複雑です。事業部もコンテンツもたくさんあるため、お客様のニーズ通りに正しい事業部に渡す設計にも多くの課題があり、その課題解決に取り組んでいます。

積極的にトライする環境をつくる

ー飯田さんと米山さんが組織運営で大切にされていることをお伺いしたいです

飯田:「マネーフォワード クラウド全体の事業価値を最大化できる意思決定になってるか」は常に考えています。横断マーケティング本部は横断組織なので色々な組織の意図を汲み取る必要がありますが、『マネーフォワード クラウド』として価値が最大化できたり、事業として最大化できる選択はどういうところにあるんだろうというのは、常に意識しながら組織運営をしています。

米山:私は、メンバーの皆さんがやりたいことを応援するような形で、一つ一つ意思決定をするようにしています。必ず成功するマーケティング施策というのはほとんどないので、やってみないとわからないことが正直多い世界です。

そのため、リスクを最小限に抑えつつも、積極的にトライする環境をつくるようにしています。一人ひとりの成長機会も増えていきますし、会社としても非連続で成長していくフェーズだとも思ってますので、新しいチャレンジを応援していきたいと思っています。

飯田:専門性が高い人がものすごく多い組織なので、個々の力や個性が最大化されるような環境や、運営フロー、組織体制がどういう形なのかは、僕自身も常に意識していますね。

米山:僕がマネーフォワードに入社して飯田さんがマネージャーだった頃、自分が考えた施策をどんどんやらせてもらえる環境にとてもやりがいを感じていたんですよね。個人としても組織としても成長する機会になりました。

横断マーケティング本部でも、メンバーの皆さんが考えて、一つひとつトライできる環境を作ることが、個人ひいては組織全体の成長につながるんじゃないかなと考えています。

ー横断マーケティング本部ならではの強みはどんなところにあるでしょうか

飯田強みは本当に、人だと思いますね。直接的に言うと、「いいやつ」が多い組織なんです。気持ちよくコミュニケーションが取れるメンバーばかりなので、意思決定もスムーズに進められるんですよね。

米山各領域で専門知識に長けている人がいるところだと思います。SEO、広告、LP、CRM、テクノロジーと、それぞれの領域に機能として部が分かれているので、専門的な力を発揮していただきやすい環境なんじゃないかなと思いますね。

マーケターの方とお話しすると、少人数体制でマーケティングをやっているため幅広い業務に携われるものの、専門的なスキルが身につけられていないというお悩みをよくお聞きします。横断マーケティング本部は、各専門領域で経験とスキルを磨いていただけるので、専門性を獲得したいマーケターの方にはピッタリな組織だと思いますね。

私自身も、日々メンバーのみんなからいろいろ教えてもらっています。専門スキルを持ったメンバーが多いからこそ、ナレッジをシェアし合ったり、自身のナレッジを展開したり、一緒に成長していけるいい環境だと思っています。

飯田:もう一つ、横断マーケティング本部ならではの特徴でいくと、保有しているデータがものすごく多いんです。『マネーフォワード クラウド』のデジタルマーケティングを全て管掌しているような立場なので、プロダクトデータやお客様のセッションデータなどを含めると、何十万件ものアクセスが入ってきます。

データが多いことは色々なチャレンジの種があるということだと思っているので、その点は魅力だと考えています。お客様の行動を分析して新しい挑戦につなげようとか、そういった種みたいなものがたくさんあります。

各事業部の橋渡し役に

ー今後、横断マーケティング本部をどうしていきたいですか

飯田:横断マーケティング本部はまだ組成して半年ほどなので、もともと事業部最適で行っていたマーケティングを、全社最適に向けてオペレーションを組み替えている段階です。

ただ、その組み替えも本当に一歩目のフェーズにいるなという感覚で、データ、オペレーションともに、まだまだ最適化できる余地があります。正しく意思決定をして施策に落とし込み、足場を固めていくためにはまだまだやることはある状況です。

データ、オペレーションが整ってくると、データをもとに、より高いレベルの施策展開ができるようになって、さらにもう一歩進んでいくと自動化とかのフェーズに入ってくるのかなと思っています。

米山:プロダクト数がものすごく多いので、一つ一つのプロダクトに対してどれだけWebマーケティングで貢献できるかは、組織として大事にしていかないといけないことだと思っています。

まずはその横断マーケティング本部という名前の通り、『マネーフォワード クラウド』のWebマーケティングが本当に横断でできるということを証明したいと思っています。

そして全体の基盤ができた後には、各事業部のマーケターとも連携しながら、一つひとつの事業の成長にもコミットしていきたいと思っています。事業部側のマーケティング部門とうまく協力しながら、我々の横断的な知見を活かしていくことまでできると、さらにいいんじゃないかなと考えています。

横断マーケティング本部のメンバーが事業部間の橋渡し役になって、ある事業部でうまくいったことを隣の事業部にも展開して、また展開して、さらに全体として伸びていくといったことが実現したらいいなと思っています。

ー一緒に働きたい人はどんな人でしょうか

米山:専門スキルを身につけたいと考えているマーケターの方や、マーケティング支援会社さんや広告代理店さんとかで働かれてる方で、事業会社のマーケティングに携わりたい方にはぴったりだと思います。

お客様を近くに感じやすいところは事業会社の面白さだなと思っています。お客様にお会いして、どういう課題があって、どんなことに困っていたかといったことを一対一でお聞きできる機会もあるので、我々の事業がどのようにお客様の課題を解決しているのかを感じやすい環境だと思います。

Webマーケティングの領域で言うと、幅広く色々な知識や経験が必要になってくるので、これまで培ってきた領域や経験をもとに価値を発揮していただきつつ、事業部のマーケターとも協力しながら、事業をどう伸ばすかにもぜひチャレンジいただきたいです。

飯田:多くのデータを扱いながら、ダイナミックな意思決定に携わりたいという気持ちがある方にはとても良い環境だと思います。投資の規模はそれなりにありますし、スピード感も非常に早いので、いわゆるベンチャーと大手企業それぞれの良さを持った組織だと思っています。こういったところに魅力を感じる方には、ぜひ来ていただきたいですね。

–-編集後記

マネーフォワード クラウドのデジタルマーケティング領域の価値最大化を目指す横断マーケティング本部。

Web上の施策は、収集したデータに基づく数値的な改善や効率化に目が向きがちですが、飯田さん・米山さんは「お客様」の体験を第一に考えた会話をされていることが非常に印象的でした。

横断マーケティング本部はマネーフォワード クラウドの横断組織として、デジタルマーケティングを中心とした顧客体験の設計を行なっています。

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