ここはだれ　わたしはどこ

自分が何を考えているのかわからない。
何を考えているんだろう、ということをずっと考えている。

自分の考えはいつもふわふわしていて捉えどころがなくて、掴んだと思ったらもうそこにはない。
他人の考えはいつもしっかりとそこにあって、いつまでもそこにありつづけるような気がする。考えがなくなるときは、だいたいその人そのものがそこから、わたしから離れていったときだ。

こんな頼りがいのない頭を抱えて生きているのはわたしだけなんじゃないかと不安になるときがある。

それでも生きていけるのは、今日もごはんがおいしく感じるのは、そんな不安もすぐにふわふわとどこかに行ってしまうからです。