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背徳のアバンチュール

背徳感ってなんだろう、と某コンビニのチキンを食べながら考えていた。

自分がさっきからもぐもぐしているものは、肉と、衣と、それに付随する油と脂。まあカラダにいいわけではないけど、今わたし悪いことしてるわああああああん、とゾクゾクするほどではない。

・・・ひょっとして背徳という言葉のハードルを上げすぎているのかもしれない。わからない事柄をなんでもすぐに検索してしまう昨今の流れに逆らって、どんな意味を持つ言葉か考えてみる。

たぶん、何かに悪影響は出るけども自分は少し楽しかったり心地よかったりするものだ。学校をサボって遊びにいく背徳感、彼女に内緒で他の子とデートする背徳感、ダイエット中にスイーツバイキングに行く背徳感。今更よく見たら字面がそのまんまだ。徳に背くから背徳。

そう考えると徳とはいったいなんなのか。前述したことから考えると、学校に毎日出席すること、浮気しないこと、自分で決めたルールを守ること。それならばこのチキンを食べたことにより背く徳はなんだ?カラダによくないことをしている、ということならば自分のカラダを痛めつけることは背徳の行為なんだろうか。

もう「自分のカラダを痛めつける」という背徳行為なんてムチと蝋燭、みたいなSMのステレオタイプしか頭の中に出てこない。いやいや落ち着け自傷行為とかあるじゃないか、と思っても頭の中の女王様がハイヒールで攻め込んでくる。

ああ、こうやって自分のイメージを貶めていくことも背徳感あるよなあ。


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