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旅と歌

私の旅人生において、旅と歌は常にワンセット。
歌を聴きたいから旅に出る。
大袈裟じゃなく、ほんとにそんな時もあった。
日常においても、音が鳴らせる空間であれば常に流してはいるけれど、BGM的要素が強いから、じっくりと集中して聴ける旅はまさに歌を聴くのにぴったりな時間。

基本いつも一人旅だから、家を出る時からイヤホン付けっぱなし。
周りの雑音をシャットアウトして、好きな音に集中する。
何度も聴いた曲でも、置かれてる状況が変われば新鮮に聴こえたり、長い移動時間も好きな人の歌声を聴いてるとそれだけですごく楽しくて。

だから旅の印象がその歌になってることもよくある。
私の中で旅のイメージソングみたいな。
その曲を聴くと、その旅の思い出が蘇るし、その旅を思い出すと、その曲が自然と頭の中で流れ出す。

一番印象に残ってるのは、ウユニ塩湖で聴いた伍佰&China Blue feat.范曉萱の「海上的島」。
前奏のフルートの音色を聴いただけで、今でも一瞬でウユニ塩湖に行ける(笑)
もっとピンポイントで言うと、ウユニ塩湖で泊まったホテル・ルナ・サラダの前でぼーっと見てた夕焼けに染まる風景。
目の前に広がる真っ白で広大なウユニ塩湖、そこに沈んでいく夕陽。
ホテルがちょっとした丘の上に建ってたから、その丘とホテル全体が夕陽で赤く染まっていく様がすごく美しくて。
そんな状況の中、范曉萱のあの透き通った声と伍佰の骨太な声が不思議とその風景に合ってて。
私にとってほんとに大切な思い出の一曲。

ペルーのプーノからクスコまでアンディアン・エクスプローラーに乗った10時間の列車の旅のイメージソングは張惠妹。
列車の最後尾が展望車になってて、風を感じて壮大な景色を眺めながら延々聴いてた張惠妹。
彼女の力強くも繊細な歌声が、流れゆくペルーの風景にすごくマッチしてて。
特定のこの歌っていうのはないけど、ず~っと張惠妹をリピートで聴いてた。

やっぱりいつもと違う特別な場所に行くと、強く印象に残るってのもあるのかな。
いつもと違う状況というか。

LCCで香港へ行き出した2012年。
Peachの香港、就航当初は深夜便しかなくて、夜の香港の街をバスに揺られながらホテルに向かう道中。
なんとなく心細くて不安を感じてたあの時間。
あの時の感覚は林欣彤の声を聴くと思い出す。
特に「一千零一次人生」。
あの状況で林欣彤の歌声は涙を誘う。

でも対照的に元気いっぱいのHotChaも良く聴いてた。
真夜中の香港=「了了」ってイメージだったりする。

あの時間帯のエアバス、特に中心地へ行く路線は激込みで。
すごく大変だった記憶。
車内は人とスーツケースでまさにギュウギュウ。ほんとに身動き取れない状態で。
スーツケースを引っ張り出して降りるだけでも一苦労だった。

そのうちもっと早い時間帯の便が出来て、もう深夜便に乗ることもなくなったけど、今となってはいい思い出。

新界一筆書きバスの旅!なんて勝手に命名して、ひたすらバスを乗り継いで新界をぐるっと周ってた時に聴いてたのは薛凱琪。
あの頃、薛凱琪にはまってて。
楽しかったなぁ、2階の最前列に座って好きな歌を聴きながら、ただただ流れ行く香港の街並みを眺めてるの。
テーマパークの乗り物に乗ってる感覚だった。
初めて通る道は新しい発見があったりして楽しくて、飽きることなく、延々乗ってられたなぁ。

LCCで月1、下手したら月2回とか行ってたあの頃は、私の中で香港女明星全盛期みたいになってて、林欣彤、HotCha、薛凱琪、鄭融、徐子珊、江若琳、As Oneあたりをずっと延々シャッフルで聴いてた。

初めての台湾で思い出に残ってる曲は張惠妹の「你在看我嗎」
この旅は両親と一緒の3人旅だったんだけど、私はマイルでJAL便。
両親はJALより数時間遅れたフライトのジェットスターで台湾入り。
今思えばけっこう無茶なことさせてたな。
初LCC、初台湾の両親に、自分たちだけで飛行機乗ってバス乗って台北駅まで来い、って。
まぁチケットの手配やその他諸々の手続きは全部私がやってたし、バスの乗り方とかは詳しくレクチャーはしてたけど。
でも海外はすべて連れて行かれるだけのツアーで、数回しか行ったことなかったのに、よくやったよね。
おまけにこの時、私は着いたらホテルにチェックインせずにそのまま遊びに行きたいからってキャリーを親に持ってこさせたという・・・ひどい娘だな(笑)

あと番外編?として。
唯一、日本語曲として思い出に残ってるのは、浜田麻里の「Indian Summer」
香港一人旅初期の頃、多分乗ったのはJALだったかなぁ。
あまりにも昔過ぎて記憶がかなりぼんやりしてるな・・・と思って、久々に聴いてみたら、思い出した!
初めて一人で香港へ行った時に聴いてた曲だ。
1996年2月に友達と二人で初香港して、その3ヵ月後に一人で行った時。
一人で香港へ行くのも飛行機に乗るのも、まだまだ不安だったあの頃。
久々にこの曲を聴いて、すごく緊張しながらも香港に行くことにドキドキワクワクしてた、初々しかった頃の自分を思い出した(笑)
確かこの頃、浜田麻里が好きでこの曲が入ってる「Persona」ってアルバムをよく聴いてたんだ、懐かしい。
やっぱりその時聴いてた歌の力ってすごいな。

こうやって書いてると、色んなことを思い出してキリないけど、とにかく私の旅に歌は必要不可欠、無くてはならないもの。

そう、だから今、私はそんな思い出を作りたい。
昭次の歌と共に。
旅に出たい。
「ボストンバッグ」を聴きながら。

「旅はまだ これからさ 諦めちゃ ダメだろう」

「ボストンバッグ」

このフレーズを聴いた時、私はハッとさせられた。
私の中で旅はもういいかな、と思うようになってたから。

コロナもあったし、それ以外にも色々身の回りの状況が変わって、香港もあんなことになっちゃったし、もう旅してる人生は終わりにするべきなのかな、って。

でもこの歌を聴いて、私の心は確実に変化してきてる。
「旅はまだこれからさ」・・・そうだよね。
やっぱり旅に出たいな、どこか行きたいな。

そんな風に気持ちが変化してきたからか、ここ最近で3回も香港に行ってる夢を見た(笑)
ほんとに自分でも目覚めた時、笑っちゃったよ。
もうここ何年も香港の夢なんて見たことなかったから。

また旅に出たい。
この最高に素晴らしい胸熱な曲たちと。
今、旅に出ると100%その旅のイメージソングは昭次になる。
そんな思い出を作りたい。
「Hello Hello」を、旅先の新しい朝を迎えた街で聴きたい。

行先は、ほんとは香港がいいけど、今の香港にはドキドキワクワク感を持って行けないのは分かってる。
きっと色んな暗いことを考えながら行ってしまう。
そんな場所に、晴れ晴れとした気持ちで再スタートした昭次の歌は似合わない。

だから初めての国がいい。
ウズベキスタンかマレーシア。

ウズベキスタンのレギスタン広場に行きたい。
青の都と呼ばれるブルータイルが美しい建造物をこの目で見てみたい。
YouTubeの旅動画でたまたま目にしたレギスタン広場。
一目見て、すごく惹かれるものがあって。
でもその時はそれだけで終わってたのに、その後、何度もそれを目にする機会があって。
あれってなんなんだろう。
それまでは一切目にすることが無かったものが、ふとした拍子に知って、なんか気になってると、その後やたらと目にするようになる。
そして目にする機会が増える度、ますます気になって。
あぁ行きたい、この目で見たい・・・となる。
ウズベキスタン、一人旅は中々ハードルが高そうな国だけど、いつか行けるといいなぁ。

マレーシアはバトゥパハに行きたい。
もう何年も前にどこかでふと目にした地名。
なんか響きがかわいくて、ずっと頭に残ってて。
その時見たノスタルジックな雰囲気の街並みもすごく印象に残ってて。
ぜひぜひ一度、この目で見てみたい。
マレーシアは昔シンガポールに行った時に、一瞬だけついでみたいな感じで入国したことがある。
でもあの時は、両親とツアーで行ったものだったし、ほとんど記憶に残ってない。
ツアーで行くと、あんまり記憶に残らないんだよね。
やっぱり旅は一人じゃないと。

・・・と言いつつも、私はまだしばらく旅には出れない。
ここ最近、徐々に色んな制限も緩和されつつあるけども。

私はマスクが長時間つけれない体質。
会社では色々配慮してもらって、つけなくてもいい環境にしてもらってるから、なんとか仕事できてるけど。
これが強制させられてる世の中である限り、私は旅に出れない。
いつになったらマスクしてなくてもいい日が来るんですかね。

マスク以外にも旅に出れない理由はあるけども。
まぁいつかその内、行けるでしょう。
先になればなるほど、成田商事の曲数も増えてるだろうし、旅先で聴ける歌はいっぱいあった方が嬉しいからね。

ってことで、新曲楽しみにしてますよ社長。

成田商事の社員より。

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