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RECOMAN経営陣それぞれの生い立ち 細川渉編

人生の横には常にマンガがあった。
マンガには世界を変える力があると信じている。

by RECOMAN CEO 細川 渉

こんにちは。株式会社RECOMANのCMO兎来と申します。
CMOは一般的にはChief Marketing Officer(最高マーケティング責任者)ですが、弊社においてはChief Manga Officer(最高マンガ責任者)です。

現在RECOMANは、
「マンガの力で世界を変える」
というヴィジョンを持ち、
「人生を変えてしまうような、人とマンガの出会いを一つでも増やす」
「世界中の人々が、マンガを読める・描ける世界にする」
というミッションに挑むため、新しいマンガアプリ「RECOMAN」を開発しています。

そんなRECOMANにはどんなメンバーがいて、どんなことを考えているのかを知っていただくためにこのノートを立ち上げました。

今回は、コアメンバーであるCEOの細川とCMOの私による対談形式で、細川の生い立ちに迫っていきます。



典型的な都会っ子だった小学生時代

兎来
まずは細川さんの生い立ちを聞かせてください。

細川
よろしくお願いします。
父方は江戸時代からの佃島の家系で、『こち亀』によく出てきますね、佃は。

ただ、父は一度地元を離れているので、僕自身はそこまで佃に馴染んでいる訳ではないんです。
昔は、『こち亀』に出てくるような人がたくさんいたところだったようです。

母方は祖母が中国残留孤児で、自分はその三世になります。
中国人のクォーターですが、僕は中国語は話せません(笑)。

父も地元を離れていて、母もそういった形なので、僕自身は典型的な都会っ子として育っています。
新宿の近くの中野坂上で育ったのですが、典型的な東京の家庭という感じでした。

マンガはあまり読ませたくないけど、友達の輪に入れないのも困るから、最低限は読んでもいいよって感じですね。

兎来
都心の家庭としてはよくあるパターンですね。

細川
当時は『コロコロコミック』を読んでないと仲間に入れない。
『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』を読んで、ミニ四駆も買って貰いました。
『ポケモン』にもハマってましたね。

それ以上のマンガは、あまり買って貰えなくて、父親が自分が好きだからっていう理由で『ドカベン』だけは買って貰えました。
『ドカベン プロ野球編』が初めて買った単行本じゃないですかね。

兎来
『コロコロ』と『ドカベン』というのも面白いですね。

細川
高学年ぐらいになると『コロコロ』を卒業して『ジャンプ』世代になる。
友達が『ワンピース』の単行本を持ってきていて、皆で読んでました。
ドン・クリークとか、アーロンのところらへんですね。
めっちゃ泣いたのを今でも覚えてます。号泣です。小学生ですから(笑)。

兎来
いいですね。

授業中にマンガ読み放題

細川
その後は受験生(中学受験)だったので、マンガを読む時間がなくて、かなりマンガを読むようになったのは中学に入ってからですね。

麻布に入学したんですが、授業中にマンガ読み放題で『ジャンプ』とか『マガジン』とか『サンデー』とかが授業中に宙を飛ぶんですよ。
次こっち! みたいな感じで(笑)。
当時は、少年週刊誌は、ほぼ全部読んでたんじゃないですかね。

あとは、お金持ちの子もちらほらいるので、単行本を貸してくれるんですよね。
同じ部活だった友達は、ちょっと変わったマンガが好きで、『ストッパー毒島』とか『ヘブン』を貸して貰いました。
違う友達からですが、『桜蘭高校ホスト部』とか、『せんせいのお時間』も借りましたね。

兎来
授業中にマンガ読み放題は素晴らしいですね。

細川
中野という環境も大きかったですね。
中野坂上から中野に引っ越したんですが、中野には「まんだらけ」の本店があるんです。
当時は今の3倍くらい立ち読みゾーンがあって、そこでかなり古いマンガを読みましたね。
『ドカベン』『大甲子園』『球道くん』は全部読みました。

兎来
「まんだらけ」はいいですよね。

バイト代でマンガを買った高校時代

細川
自主的にマンガをたくさん買えるようになったのは、高校生からですね。
東中野のサミットでバイトして、そのお金でマンガをたくさん買いました。
その中に、『ジョジョ』と『なるたる』があります。

兎来
ここで出てくるんですね、細川さんが最も好きだという『なるたる』が。

細川
はい、この2つの作品を読んでいなかったら、僕は全然違う人間だったと思いますね。

兎来
すごい影響力ですね。
『ジョジョ』はわかるんですが、『なるたる』はなぜ買おうと思ったんですか?

細川
そうですよね、普通の高校生は『なるたる』をいきなり買いませんよね。(笑)

クラスに変わった友人がいて、修学旅行にまで『なるたる』を持ってきていたんですよ。
帰りの新幹線の中で借りたんですが、『なるたる』はそんなサクサク読める作品じゃないじゃないですか。
ともかく衝撃がすごくて、これは全部読まないとダメだと思って、すぐに全巻買いました。

人生で一番読み返したマンガは、『なるたる』じゃないですかね。30回ぐらい。

マンガをきっかけに世界が広がった大学時代

細川
ここまで振り返るとマンガ読んでばっかりで全然勉強してないですね(笑)。

大学に入ってからは、マンガをきっかけに色々チャレンジすることが増えましたね。
例えば、自転車部だったんですけど、『Over Drive』にもかなりハマってました。あとは、『バンビーノ』を読んだきっかけで、そこからずっとイタリアン作ってますね。

兎来
細川さんのイタリアンは本当に美味しいです。

細川
ありがとうございます。『バンビーノ』読んでなかったら絶対料理してないです。

あと、大学の研究テーマはまさに『風に谷のナウシカ』関係(ネタバレにならないように簡単に書くと腐海に関係するような遺伝子組換え)でしたね

兎来
『ナウシカ』はどういう出会いをしたんですか?
アニメは観てるという人が多いですけど、原作まで読んでいる人って意外と多くはないので。

細川
『ナウシカ』はいつ買ったんだろう?
高校か大学かどっちかですね。大学時代にはもう部屋にポスター貼ってました。
多分知人からのオススメだと思います。

『ナウシカ』はかなり気に入っていて、Mixi日記も書いてましたね。

兎来
当時はMixi流行ってましたね。

細川
『ナウシカ』と、『もののけ姫』のアシタカに絡めた考察書いてましたね。
アシタカの「曇りなき眼で見定め、決める」というセリフと、ナウシカの最後の決断の根っこの部分は同じだ、みたいな話を。

最近の作品で言うと、『進撃の巨人』も根っこの部分は同じだと思うんですよね。
先生の意図と違ったら申し訳ないんですが、ミカサでもアルミンでもなく、エレンが主人公なのは、
生きる上で何よりも大事なのって、分かりやすいスキルじゃなくて、意志の力なんだよって。

『ジョジョ』の人間讃歌にも似たようなメッセージを感じています。
5部のエピローグなんかまさにですが。

兎来
ものすごくいいテーマですね。

細川
あとは『おやすみプンプン』ですね。
あの作品は僕の人生の一部です。
連載を本当に毎週楽しみにしていて、丁度大学生の多感な時期で、ぶっ刺さってましたねぇ。

兎来
最終巻はずっと読まないで取ってあるんですよね。

細川
そうです、最終巻が出る頃には僕ももう大人になってて、僕の中で『プンプン』を終わらせられなかったんです。
その前までは何回も読んでいるんですが。
なので、最終巻は死ぬ間際に読みます。

『プンプン』はぜひ大学生に読んで欲しいですね。

兎来
いや~、間違いないですね。

RECOMANを始めるきっかけになった社会人時代

細川
社会人になってからは、お金に余裕ができて、かなり大胆なマンガの買い方が出来て、ハマらなくてもいいから買ってみよう、みたいな買い方が増えましたね。

その中で、『お慕い申し上げます』と『百万円の女たち』を見つけました。
ただ、この2つを見つけるまでには、自分にはハマってない作品にもかなり課金してて。
正直、僕も当時は独身で、お金に余裕があったからこの作品に出会えたけど、もっと多くの人にもっと簡単にこういう出会いがあったらいいのにと思いましたね。

あとは、『ちーちゃんはちょっと足りない』、これは賞も取ってますが、この作品の衝撃も大きかったですね。
Amazonレビューなんかでは結構ひどいコメントもありますが、この作品は見方によってはかなりネガティブに捉えられる要素は絶対にあると思います。
ただ、自分にとっては間違いなく名作で、これが商業ベースにのって全国の書店で買える、これに本当に感動して。

こういう文化をもっともっと維持していかなきゃいけないと思いましたね。

兎来
まさに僕が本当に細川さんに共感して一緒に動いてる理由もその辺に大きくある気がしますね。『なるたる』や『プンプン』や『ちーちゃん』を大好きという人は信用できます(笑)。

細川
僕はやっぱり、兎来さんに比べると全然読量は足りなくて、スペシャリティは他にあるんですが、人生の横にはずっとマンガがいて、本当にマンガに感謝してて、マンガのおかげで今の人生がある。

RECOMANは、GAFA from Japan を目指している会社ですが、
それだけのポテンシャルがマンガにはあると、純粋な読者だったからこそ、本気で思えるんですよね。

兎来
間違いなく、マンガにはその力があると思います。

細川にとって、マンガとは

兎来
最後に、細川さんにとって、マンガとはなんですか?

細川
マンガは、ただのモノじゃなくて、作者さんの魂が乗り移っている、生きた証だと思っています。

そして、だからこそ、正解でもあり、間違いでもあるものかなと。

受け取られ方によっては、ものすごくプラスになるし、ものすごくマイナスにもなる。
それぐらいむき出しに、人らしさが詰め込まれたモノ。

それを受け取りたくて、マンガを読んでるのかなって思います。


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