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ギヤを保護する一つの方法

ミニ四駆のギヤは、そのほとんどが樹脂であり、高速回転で噛み合わせ続けるために、常に摩擦とその熱に晒されて消耗していく。

そのため、それらフリクションロスを少しでも減らし、かつギヤを保護する為にグリスアップは欠かせない。

タミヤからも純正グリスの他、Fグリスやオイルペン等がミニ四駆用として発売されていて、その他ラジコン用やミニ四駆専用で他から販売されているオイル等もある。

とはいえ、どれも少量で決して安いものとは言えず、逐次塗布する必要もある為、何か代用出来るものがないかと1度は考えた人もいるだろう。


なので今回は、ギヤを保護する一つの方法を取り上げようと思います。
これは話題にはあまり出ないものの昔からあった話で、深く探せばネットでも出てくる、私も教わって実践していた事を付記しておきます。

用意するものはたった2つ。
〇 ギヤを入れられる適当な小瓶
〇 クレポリメイト



クレポリメイトは、車用樹脂製品の艶出し保護剤として名前は聞いたことがある人が多いと思います。

クレポリメイトの主成分はシリコンと界面活性剤。
高分子ポリマーが強い保護被膜を作り、深みのある光沢を長期間保ち、紫外線をカットするUV吸収剤配合で色あせやひび割れから守る他、使用後はベタつかず、ホコリや汚れを付きにくくするという便利な代物です。

このシリコンポリマーとは、主鎖部がケイ素(Si)と酸素(O)の直接結合からなり、炭化水素系ポリマーの主鎖である炭素(C)結合C-Cと比較して結合エネルギーが高いため結合が壊れにくく、シリコンが耐熱性に優れる要因となっています。

つまり、ギヤに使う事でギヤ表面を保護し、滑りがよく、摩擦にも強く、ゴミが付きにくいという訳です。

作業としては、新品のギヤ(使用したものなら脱脂洗浄は必要)を用意した瓶に入れ、クレポリメイトをギヤが浸かるまで注ぎ入れ、蓋をしてしばらく浸け置きます。

使う場合は瓶から取り出し、余分なクレポリメイトを振って飛ばしてから乾かして組み付けます。

ただ注意点があって、実際やってみると分かりますが、あまりに長期間浸け置きすると、界面活性剤の仕業かギヤが退色したり、液が乾上がるような保管状態が良くない場合だと逆にギヤを痛める事もあることから、浸け置きは数日までを目処にし、しっかり乾かして別途保管するか、タイミングを逆算して浸け置きするようにするのが良いでしょう。
新品を浸けてる場合は、何回かは液を再利用しても大丈夫です。

浸け置きして乾燥させることにより、表面には保護皮膜が出来ていますから、組み付けて1日遊ぶ分にはギヤ自体のグリスアップは概ね要りません(カウンターピン等は同じ様に浸け置き乾燥した物を使うか、別途オイル塗布はした方が良いとは思う)。
ただ、金属に焼付して作ったような皮膜ではないため、そんなに長期間効果が持続する訳でもありません。
なので、帰宅後にバラしてギヤが欠けて(傷んで)なければ、洗浄した後にまた浸け置きすると少しはギヤも長持ちするでしょう。

クレポリメイトは250mlで市場価格が700円前後ですから、費用対効果は悪くありません。

私のように四六時中新しいマシン組んだり、多数走らせてしょっちゅうパーツ換えてるような人間には手間な話でもあるので、向かないと考える事もあるかも知れませんが、一般的にそんな人は多くはないでしょうから、知らなかった人の一つの方法として参考になれば幸いです😌

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