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知っておきたいEDの知識 EDの治療とは??? 「低強度体外衝撃波治療」編

こんにちは、ED専門クリニックの医師Sです。
現代において、EDという言葉は広く認知されてきており、以前に比べて身近に感じるようになっています。
一方で、その実態を正しく理解できているかというと、まだまだ知らないことがたくさんあるのではないでしょうか?
今回は、気になるEDの治療についての第2弾です。
多くの方が聞いたことが無い新しい治療法の一つ、「低強度体外衝撃波治療」を駆け足でご紹介いたしますので、是非とも最後までお付き合いください!

EDの治療 -低強度対外衝撃波-

前回の記事では「内服薬」による治療を簡単にご説明いたしました。既に内服薬による治療は定着してきており、多くの方がその恩恵を受けている大変すばらしいものです。一方で、根本改善の観点での使用ではないことも注目する必要があります。
過去記事「知っておきたいEDの知識 EDとは???「EDって何?」編」でご説明しましたように、EDは「血流の低下が起点となって、性機能が低下した状態」という観点から、その根本改善はやはり「血流の改善」となるわけです。

衝撃波は従来から尿路結石や胆石を破砕する治療に広く用いられているもので、比較的大きな病院で専用の大型機器を用いて、実臨床の場面で活躍しています。
その研究の中で、近年、「衝撃波で血管を刺激すると、新たに血管を作り出すことができる」ということが判明したのです。

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この「新たに血管を作り出す」ということは、陰茎の血流を改善するうえでうってつけの作用であるわけです。
この作用を応用し、微弱な衝撃波を陰茎の外側から当てることで、血管を新たに作り出し血管を蘇らせ血流を改善します。つまり、根本からEDを治療していく方法なのです。
この低強度対外衝撃波による治療法は安全性が高く、ヨーロッパ泌尿器科学会のガイドラインではバイアグラやシアリスなどの内服薬(PDE5 阻害薬)が効かない方や効きが低下した方に対して、一番初めに実施すべきとされる第一選択治療に採用されています。
我が国でも、日本性機能学会において、ガイドライン化への議論が始まっていることからも、この治療法への関心の高さと期待がはっきりと表れています。

薬剤を使わない低強度対外衝撃波はEDの根本治療???

前回の記事で、内服薬治療には副作用があることにも触れました。「知っておきたいEDの知識 EDの治療とは??? 「内服薬」編」
また、基礎疾患によっては内服薬を服用できない方も一定数いらっしゃること、さらに内服薬が効きにくい方がいらっしゃること、これらは内服薬治療の一つの限界という面もあります。
そこで、低強度対外衝撃波によって血管を新たに作り、血流を改善するということは、EDの根本原因に対するダイレクトな解答であるといえます。

ここで、低強度対外衝撃波が適した方を整理しますと、、、

・ED治療薬の効果が思うように得られない
・ED治療薬が服用できない
・ED治療薬の使用に抵抗がある
・EDを根本から治療したい
・勃起の硬さに不満がある

さらに、この低強度対外衝撃波による治療は、内服薬による治療と並行して実施することが可能ですので、即効性を期待して内服薬を利用しつつ、根本治療として低強度対外衝撃波を行うという、多角的にEDによるお悩みを解決する手段とも言えます。


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