The Catapult 第十五話
発射当日
頼んでいた台座が到着。立たせてみるととても大きい。ざっと三メートル、人二人分ぐらいのサイズはある。
さあこいつを飛ばす時がきた。前日の一件でもうボロボロである。とにかく少しでも飛んでくれ。その思いで飛ばすことに。
結果は三メートルほどだった。
距離が伸びなかった原因としてはまず電池ボックスを減らしたことによる電力不足。更に手で銅線を直接付けたり離したりしたことによる接続不良だろう。
本当に悔しい結果である。そのままの電池を使っていればどれくらい飛んだだろう。遠くに飛ばしたかったというよりは机の上からの射出実験しかしていなかったので、あの高い台座の上から飛ばしたらどんな飛行をしてくれるのか、その飛んでいる姿が見たかった。
とにかく悔しい、、、
最終成果物の説明
キメラちゃん
飛行機の風に乗り滑空し伸びやかな飛行をするメリットとヘリコプターの滑走路が要らず、コンパクトに離陸できる点を併せ持ったいいとこ取りの飛翔体。
飛翔体の説明
飛翔体の形は100均の飛行機のおもちゃを参考にしその形を忠実に再現。プロペラはプラ板とペット版など用途に合った様々な素材を組み合わせ自作。プロペラを付けてもレギュレーションに沿った大きさになるように設計。飛行姿勢を考えボディーに対して少し斜めにプロペラを設置。
カタパルトの説明
高所から打ち出すことを想定し、コンパクトで軽い設計に。モーターはRC「ラジコン用のモーター」を使い最大限の力でプロペラを回転させる。モーターでプロペラを回転させプロペラが高回転になった際に飛翔体に浮力が生じるのでその際にスイッチを切るとそのままその浮力で飛翔体が射出される。プロペラが高回転域に達した際の浮力に耐えられるようにボディーに沿ったガイドを設置し射出が安定するように配慮した。カタパルトの射出角度も何度も射出実験しベストな角度を割り出した。
今回素材造形の授業を通しての振り返り
まずは本当に楽しい授業だったと思う。四六時中どうやって飛ばそうか、どうやったらもっと飛ぶかずっとこの授業のことを考えていた。最後の発射当日もみんなの作品を見ることができとても盛り上がったし、みんなのノートを見て思考のプロセス、なぜこの形にしたのかなど詳しく知れて、正解のない問にみんなが対面した時、どうやってその課題を解決しようとしたのかその経過が見れてとても興味深かった。
私自身の製作を自己評価するとまずはみんなと大きく異なった機構だったため、進捗具合や作業の行程が大きく異なり、私だけずっとモーターや回路とにらめっこな日々だった。その作業の中でどんどん完成していくみんなのカタパルトに焦りを感じることもあったが、最後までモーター式を押し通し、形にできたことを褒めたいと思う。
しかし最後に電池を交換したことでスイッチや電池ボックスが破損してしまったことは、私自身が電子回路という精密な機構に自分から手を出したのにも関わらずあまりにも注意不足だったと反省している。
更にその際に万が一に備え予備の部品を前もって購入していればよかったととても後悔した。一号機が破損してしまった時のために予備の二号機まで製作している学生もいたので、その点で私はまだリスク管理などの面で未熟だと感じた。
これにてThe Catapult完結です。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?