NBA史上最強の悪役デニス・ロッドマンの素顔

「誰もやりたがらないことをやる…」異端のスーパースター、デニス・ロッドマン。不良少年がリバウンド王になるまで【NBAレジェンド列伝・前編】
https://news.yahoo.co.jp/articles/c7a25ddf0b6061deeacb7ec47e4c5d7e30464347 

前評判を一蹴し、ブルズの“ラストピース”となったロッドマン。実は気弱で繊細な男の激動の人生【NBAレジェンド列伝・後編】
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200514-00015253-thedigest-spo 

あれは1995年のことだった。
NBA史上最強の悪役デニス・ロッドマンがサンアントニオ・スパーズからシカゴ・ブルズに移籍すると報道があった。 

最初このニュースを聞いた時はブルズは狂ったんじゃないかと思った。
ロッドマンはリバウンド王とディフェンス王に輝くほど実力のあるプレイヤーだが、コート内外でトラブルが多いことで有名だったからだ。
かつてデトロイト・ピストンズにいた頃はバッドボーイズの一員としてリーグ中から忌み嫌われ、特にブルズとは因縁があったことからチームメイトと上手くやれるのかと懸念の声が挙がっていたが、蓋を開けてみると予想以上の活躍を見せた。 

難解と言われているトライアングル・オフェンスをすぐにマスターし、マイケル・ジョーダンからは自分を含め誰よりも吸収が速かったと驚かせた。
悪行ばかりが話題になるが人一倍研究熱心で一人一人のシュートをチェックし、外れる時はどこに落ちる傾向があるかまで研究していたという。
ロッドマンがリバウンドとディフェンスに執着するようになったのはこんな背景があった。 

・NBAでは誰もが得点したがりリバウンドとディフェンスに関しては見向きもしない。

・自分がNBAで生き残るためには誰もやりたがらないことを徹底的に極める。 

・得点が0点であってもチームを勝利に導けるし客をたくさん呼べる。 

ロッドマンの生き方は異端で万人におすすめできるような生き方ではないと思う。
ただ、自分流をここまで貫いてスターの座を勝ち取ったのには胸が熱くなる。
2011年の殿堂入りのスピーチで嗚咽しながら話していたのは印象的だった。

そこにはワイルドな悪役とは違った純粋で人間臭い一人の男の姿があった。今年でロッドマンは59歳になり、もうまもなく還暦と呼ばれる年齢になる。晩年はどんな生活を送りどんな最期を迎えるのか目が離せない。

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