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中断期間でチームは変わる

今回はエールディヴィジ第22節のFCフローニンゲンVSフェイエノールト・ロッテルダムについて書いていこうと思います。

1.スタメン

(公式HPより)

フローニンゲンは前節マヒの不在により4-5-1だったが、今節復帰したため4-4-2。フェイエノールトはいつもの4-3-3だった。

今節はフェイエノールトが相手ということで劣勢が予想されていた。しかし、蓋を開けてみるとなんとフローニンゲン優勢。シュート数も21-4と前後半通してかなり押し気味だった。

なぜ、今シーズン3位のフェイエノールト相手にここまで完璧な試合ができたのかを自分なりに解釈してみた。

2.バイタルエリアでの位置取り

フローニンゲンは前半からフェイエノールトの落とし穴を完全に理解していた。それは中盤とCBのスペースを突くことだった。前半26分の先制シーンを例に見ていく。

(試合キャプ画はFC Groningen TVより)

ただ、このシーンだけでは少し数が足りない。この状況で点を取るのは難しいので、あと1枚くらいは欲しいところ。

堂安はボールを受けるとドリブル開始。画像の左上側にいるのはブルンス。堂安はこの間のスペースを使って運び、ブルンスが上がって前線が4人になるのを待つ。そして良いタイミングでマヒにパス。

マヒがボールを持った時、すでにブルンスはほぼ近くにいる。あとは大外に出して、

ブルンスは中にグラウンダー。これが相手のOGを誘い先制。

そもそもここで堂安がこのスペースを利用していなかったらブルンスだって上がりきれなかっただろう。これは相手のバイタルエリアを利用したおかげで時間的にも余裕が生まれたゆえの得点だった。これをフローニンゲンは開始直後から気づき、何度もバイタルエリアでボールを受けることを意識していた。

3.シールハイスの動き出し

中断期間にアヤックスからローン移籍で加入したCFのカイ・シールハイス。この選手が入ってきてチームの攻撃に厚みが増している。とにかく裏への飛び出し、そして味方の特徴を活かしたプレーが見られた。

※緑→GRO 青→FEY

シールハイスがまず動き出す。それを察知した堂安は相手2人の間を通してパスを供給。それと同時に中へフリーラン。

シールハイスが裏抜けすることによりDFの意識を自分に向けさせる。そうすることで、このDF2人に死角部分ができ、堂安がフリーになることができる。さらにシールハイスはここからヒールで堂安にリターン。

堂安はシュートを打つものの、残念ながらGKに阻まれてしまったが、今までにはなかった攻撃パターンがひとつ生まれたのを象徴するシーンだった。

4.順位表

(Twitter @eredivisieより)

一時は最下位と低迷していたが、中断明けの伸びにより9位まで浮上。最終的に7位までに入ればEL出場圏を懸けたプレーオフに進出できるので少しモチベーションがでてくるだろう。しかし、下を見ると16位との勝ち点差が3とかなり詰まっているのでまだまだ安心できない。とにかく中位が混戦なので1試合1試合でとうぶんはかなり変動してくる。

5.まとめ

実は今シーズンはじめてフローニンゲンの試合を見た。昨年12月までのチームとは別のような戦いぶりだったので本当に驚いたし、なんといっても新加入選手のフィットが一番の好調要因だと思った。

あと10数試合で重要になってくるのはマヒ、シールハイス、堂安のキーマン3人がいかに相手に対して脅威を与えるかである。この3人が連動して相手のマークを引きつけ、誰かをフリーにさせる。はたまた自分達を囮にし、また別の選手を活かすなど、攻撃の選択肢をますます広げることがさらに勝ち星を積めるカギなのではないだろうか。

長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。




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