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「レジゴー」を体験して

①はじめに

今回は最近業界で話題となっている「レジゴー」について。「レジゴー」とは端的に言うと、スマホ1台で商品のバーコードを読み込むことで、会計時ではスマホのQRコードをかざすだけで決済ができるという仕組みです。

もともとスーパーの決済方法は近年かなり変化を遂げています。つい10年前までは有人レジで従業員が商品のバーコードを1つずつ読み取って会計するという流れが当たり前だった世の中でした。しかし、それ以降徐々にセルフレジと呼ばれるお客さん自身がバーコードを読み取って会計できる店舗が普及してきました。当然、これにより従業員の省人化や負担軽減を実現できるようにはなっていきました。

しかし、コロナ禍の現在、レジ混雑による感染の懸念や、店舗滞在時間の短縮化を背景に「レジゴー」というシステムが生まれています。

自分の中でのきっかけはこの記事を読んだことから始まりました。これからの仕事に少し関係ある内容であったことや広島で体験できるということで実際に行ってみることに。

②体験レポ

実際に訪れた店舗は「イオンスタイル府中」。

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ここは広島県の天神川駅から徒歩10分くらいのところにあります。周辺施設には映画館はフードコート、アパレルショップなどもある大型複合施設として週末には多くのお客さんで賑わっています。

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入口にはこんな風に貸与型のスマホがズラッと並んでおり、お客さんはこれを1台取って、カートにセット。

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実際に商品を買いたい時にはバーコードをスキャンします。

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スキャンをすると、このように何を購入しようとしているか商品名と価格が一目で分かるようになりますね。(当然、数量も変更可能です。)

買い物が終わればお支払いなんですが、もちろん無人レジに行って右下のお支払いボタンを押してスマホのQRコードをかざすだけでもう終了。
(すみません、会計時の写真を撮り忘れてました笑)

③メリットとデメリット

ここからは僕自身が実際に体験して感じたメリット、デメリットについて綴っていきたいと思います。

〜メリット〜

・時間の短縮化

これが一番のメリットだと思います。コロナ禍になり、お客さんは店内にいる時間をなるべく減らし、なおかつ非接触で買い物を済ませたいと考えています。

僕自身も何度かこのイオンスタイル府中には訪れていましたが、とくに夕方のレジは長蛇の列になります。もともとセルフレジもあったのですが、結局それも人の手で商品を1つずつまとめてスキャンするので、どうしても時間はかかります。

その背景を踏まえると各々が都度バーコードをスキャンしておいて、レジでは支払いだけとなるとかなり時間の短縮にはなると思います。

・総額が一目でわかる

個人的にはこれも大きいと思います。自分自身、買い物をしていても「いま何円ぐらいだろう」と考えてしまうことも多々あります。だからこそスマホを使って可視化することで、現在の総額が一目でわかるという意味ではお客さんにとって買い物のしやすさは断然上がるでしょう。

・家族で買い物を楽しめる

僕の訪れた日が4連休だったこともあって家族連れのお客さんが多くて、子供が楽しそうにスマホをかざす様子も見ることができました。こうした買い物スタイル1つとっても家族のコミュニケーションが増え、買い物自体に楽しみを見い出せるのは良い傾向になりますし、親御さんの方もそれをきっかけとして店舗に対してポジティブな印象が残り、普段の買い物場所として選んでもらえる確率が高くなるのではないでしょうか。

〜デメリット〜

・高齢者に対しての配慮

僕たち世代はデジタルネイティブ時代としてスマホに対してなんの抵抗感がない方が多いと思いますが、スーパーは老若男女問わずご来店されます。スマホをあまり使いこなさない方にとってはこのシステムは中々複雑で手に取ってもらえない可能性があります。

・認知度の不足

実際に店舗に行ってみると思ったよりレジゴーを利用している方か少ない印象を受けました。もちろん、お客さんの中には従来の買い物スタイルの方が利用しやすいと思ってあえてレジゴーを使わないケースもありますが、もしかしたらレジゴーの存在を知らないお客さんも多数いるかもしれません。その層にどういうアプローチで利用してもらうかも1つの課題です。レジゴーを導入するにあたって当然、店舗もコストをかけているので、その部分はこれから焦点を当てていくでしょう。

・万引きやスキャンし忘れへの懸念

レジゴーはあくまでお客さん自身がスキャンして会計を済ませるので、便利な反面、店舗側からすると万引きであったり、故意ではないにしてもお客さんの商品のスキャンし忘れによる損失が少し増えてくるかもしれません。現在においては従来のセルフレジのように従業員が1人立っていますが、セルフレジの時よりも見落としがちになってしまいます。店舗としてはこれが一番のデメリットとして立ちはだかるのかもしれません。


④今後の展望

実際、レジゴーを導入しているイオンはまだ実験段階としながらも導入店舗数を少しずつ増やしつつあります。

ただ、個人的に今後、消費者目線のメリットだけではなく、店舗にとってのメリットも作ることも重要だと感じています。

実は、レジゴーはアプリさえインストールすればお客さん自身のスマホでも利用することができます。ゆくゆくはそれを促すことで消費者の購買データを収集し、販促や売場レイアウト、棚割りの参考材料となったり、お客さん個人に合わせたレコメンド商品やクーポンの発行なども実現するかもしれません。

僕自身、レジゴーを体験してみて使い方もシンプルであったし、買い物を楽に、そして楽しくできたので、こうしたシステムが近い将来もっと広がっていくのかなーって思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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