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「ビッグアイズ」映画の備忘録#3

こんにちは、今回は「ビッグアイズ」という映画を見たのでレビューします。


「ビッグアイズ」はティム・バートン監督が手掛けた映画です。


ティム・バートンといえば、ファンタジー映画が有名ですよね。

ですが、この映画はファンタジーではなく、実話を元にした映画だそうです。


ストーリは、とある画家が、ほかの画家に自分の作品を盗まれてしまい、そのことで裁判になってしまうのですが、なんとここに登場する二人の画家は夫婦なのです。


奥さんの描いた絵を旦那が自分の絵だと偽って売ってぼろ儲けします。


ですが、どんどん傲慢になって、ついには妻に暴力をふるったり、暴言をはいたりと、なかなかひどい展開になってしまいますが、最後はすっきりとします。


人の人生は波乱に満ちているなと考えさせられる作品です。


ここで出てくる問題というのが、何かをクリエイトする才能と、その物を売り込むビジネス的な才能というのが全く別物だということです。


素晴らしい作品が作れても、それを売り込むのが下手だったら、売れませんよね。

そこのズレみたなものが大きな悲劇を産んでしまったとも言えるのかもしれません。


どちらも別の才能があったのに、何かが足りなかった。

だからこそ、補い合えればよきパートナーになれたはずなのに、欲に負けて暴走してしまうととんでもないなと。そこも見所です。


この映画は実話だというところが、また説得力があっていいなと思いました。

何かの才能があっても、何かが足りない。


これは人間であれば誰しもがそうなのかもしれません。

だからこそ、隣の芝生は青く見えるのだろうと思いました。


でも、それによって誰かを搾取したり、人の才能を自分の欲望のために使ってやろうと企んでしまうと待っているのは悲劇なのだと教えられました。

何かが足りないからこそ、補い合うことで相互作用が生まれるということが、ひしひしと伝わってきました。


それと同時に、自分の弱さも素直に認めて、受け入れることの大切さも感じました。


自分はこういうことは得意だけれど、こういうことは苦手なんだな、と素直に認めることがもしかしたらプライドなんかが邪魔をしてしまうのかもしれません。


自分にとって、ライバルのような人がいる場合は、とくにです。


それは、焦ってしまうからですよね。


でも、焦ってしまいそうな時こそ、実は一番冷静にならないといけないんだなあということも学べました。


焦って行動してしまった時にはたいていろくなことがないものです。わかってい入るものの、ついできていないことが多いかもと、反省しました。


心に余裕を持つことが大切なんだと思います。


私はこの映画によって、芸術に対する見方が変わりました。

絵が上手い人や歌が上手い人や、何かしらの才能があるような人というのは、もっと楽に物事をこなしているのだろうと思っていたのですが、どんな人であろうと人には人の苦悩や問題があるのだということが叩きつけられた気がします。


この映画では、絵を描く才能はあるけど、ビジネスの才能がない女性と、絵を描く才能はないけど、ビジネスの才能はある男性のお話です。


ここからわかるのは、芸術家には、芸術の才能とビジネスの才能の量がなければ生命線が極端に薄くなってしまうことです。


これでいうと、同じく画家のゴッホを思い出しました。


芸術の才能はあれど、人とうまくやれずに不幸な結末で終わってしまったゴッホ。

それから、芸術の才能がありながら、商才もあったピカソ。

この二人はなかなか対照的です。


同じ芸術家でも立ち回りや、性格、それだけではなく、生きた時代か環境なんかももちろん影響していると思うのですが、ここまで違うものなんだと感じました。


こういった映画を見て、自分自身の立ち回り方や、考え方なんかも考え直したり、改めてみるようになりました。


今見直せることはないかな?と考えたり、振り返ったりして軌道修正していきたいと思いました。


この映画の魅力的なところは、監督がティム・バートンなだけあって、描き方が綺麗です。

やっぱりどこかフンタジーチックな描写があったりするので、映像も綺麗で見ていて楽しいです。


ファッションや小物の使い方、音楽なんかも凝っていて、家の中の壁紙や家具なんかもいちいち可愛かったりします。


なので、ティム・バートン監督作品が好きな方にはおすすめです。


何より、ファンタジーを得意とする監督が、この実話を元にした作品にメガホンをとったのは、もしかしたら監督にもいろんな複雑な悩みがあったからなのか、クリエイターだからこそ実話の元になった画家の気持ちがわかる部分があったのかな、と考えてしまいました。


もちろん、クリエイターの方でなくてもおすすめです。

とくに最後の裁判のシーンは、今までたまったフラストレーションが一気に解き放たれるような爽快感があります。


途中はあまりにも横暴な態度や旦那役の自分勝手な振る舞いなどに胸糞が悪くなるシーンもあったりしますし、ここから逆転なんかは無理かと思わされますが最後はちゃんとすっきりするような結末となっているので、後味の良い映画だと思います。


こうした爽快感やスッキリ感が好きな方にもおすすめできる映画です。

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