ガザ・ジェノサイドに関する飯山あかりの情報発信について(簡易版)


【1:イスラエルのやっていること】

ガザ地区はコンクリートの壁で囲まれた住宅密集地であり、イスラエル軍はここを爆撃して壊滅的被害を与え、更に地上侵攻して市民を処刑しています。

爆撃の状況です(こちら)。

住宅密集地を狙っています(こちら)。

市民の処刑についての情報(こちら)。

意図的に子供を狙っています(こちら)。

イスラエル社会において「再入植すべし」という意見も大っぴらに語られています(こちら)。

ネタニヤフ政権の閣僚が公然とガザ再入植を主張しています(こちら)。

どさくさに紛れて西岸でも入植地を拡大させています(こちら)。

イスラエルはオスロ合意以降も入植地を拡大させてきています(こちら)。和平を拒んできたのはイスラエルです。

西岸における暴力の実態(こちら)。暴力でパレスチナ人を抑圧し土地を収奪してきました。占領自体が緩慢なジェノサイドであったと言えます。

意図的に飢餓を引き起こしています(こちら)。

イスラエル国民がパレスチナ人犠牲者を愚弄する動画がインターネットに大量に投稿されています(こちら)。

イスラエル人は丘の上でポップコーンを食べながらガザ爆撃を鑑賞します(こちら)。

軍務を通じてで差別意識を育てているそうです(こちら)。

「赤ちゃんを殺したかったがいなかったので、12歳の女の子を殺した」と笑顔で語るイスラエル軍兵士(こちら)。 イスラエル軍はモラルの壊れた武装犯罪者集団です。

<項1のまとめ>
イスラエルはガザ・コミュニティに致命傷を与えつつ、再入植の為の準備を進めています。やっていることはジェノサイドであり民族浄化です。

イスラエル軍は北部を徹底的に爆撃していました。その後ガザ地区を横断する道路の建設が報じられています。北部を奪取するつもりのようです。記事はこちら

【2:イスラエルのプロパガンダ】

イスラエルは「ハマスを壊滅させる」との口実を掲げています。

イスラエルがガザ民間人の被害を考慮せずに軍事力を行使していることは明白です。この状況で「ハマスを壊滅させる」と言う主張を容認することは、ガザ市民の自衛権の否定であり生存権の否定です。

しかし何故か日米欧各国の政府はイスラエルを制止しませんし、民主主義国市民の抗議も決定的な規模に発展しません。イスラエルのプロパガンダが浸透してしまっていることも一つの原因です。

こちらはイスラエルを擁護するユダヤ系アメリカ人政治家(チャック・シューマー)の発言です。イスラエルのプロパガンダをよく反映しているので、参考になると思います。

<要点>
 ⅰハマスの10月7日の行動は残忍であった
 ⅱハマスの罪のためにパレスチナ民間人は苦しんでいる
 ⅲイスラエルは自衛の為にハマスを壊滅させる必要がある
 ⅳハマスは「人間の盾」を使用している
 ⅴハマスの指導者たちの多くは贅沢な生活を送っている
 ⅵハマスがイスラエル人とアラブ人の反目を誘導している
 ⅶオスロ合意を壊したのはハマス
 ⅷハマスはガザ市民を抑圧している

シオニスト・コミュニティは「ハマスが諸悪の根源」という作り話で自分自身を洗脳し、対外的にもこの認識を撒き散らします。本当は「ハマスを壊滅させる」というイスラエルの主張を認めてはイケナイのですが、国際社会はこのプロパガンダの影響を受けていて反応が遅れています。この間にイスラエルはガザ・ジェノサイドを進め民族浄化を進めます。

こちらの記事はイスラエルの自己欺瞞を指摘しています。シオニストが澄み切った真っすぐな目で「自衛戦闘です」と言い張っても、信じてはイケマセン。「シオニストは当然犯罪を自覚している」という前提で接するべきです。

【3:飯山あかりの情報発信】

飯山あかりの情報発信はイスラエルのプロパガンダに沿った内容になっています。

今回は書籍「ハマス・パレスチナ・イスラエル -メディアが隠す事実-」
から不適切と思える主張をピックアップします。ページ番号はKindleの表記を採用しています。

<1:ハマスはガザを武力支配している>

(飯山あかりの主張)
ハマスはガザ地区を武力で実行支配している(P.19/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅷに対応しています。
 ⅷハマスはガザ市民を抑圧している

「ハマスはガザを武力で実効支配している。イスラエルがハマスを壊滅させることはガザ市民の為にもなる」というナラティブに繋げるためのプロパガンダです。

(私の反論)
「ガザ市民がハマスの越境攻撃を支持している」という記事です(こちら)。実際にはハマスはガザ市民の民意を捉えています。

オスロ合意以降もイスラエルが入植地を拡大させてきた事実を認め、2023年10月07日以降にイスラエルが繰り広げてきた民間人大虐殺を考慮するなら、この判断が正しいと思います。占領継続は緩慢なジェノサイドです。戦って占領脱却を勝ち取らなければ、いずれにせよ全滅することになります。

ハマスの戦闘員の中身は普通の若者です(こちら)。普段は仕事をしていて、時々訓練に参加しています。「ジェノサイドに対抗する民兵集団」という認識が適切だと思います。

<2:ハマスの軍事行動の目的はテロ>

(飯山あかりの主張)
テロリストは、テロをするからテロリストになるのだ。貧乏だからテロリストになるわけでも、失業者だからテロリストになるわけでもない。(P.19/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅵ,ⅶに対応しています。
 ⅵハマスがイスラエル人とアラブ人の反目を誘導している
 ⅶオスロ合意を壊したのはハマス

シオニストは当然「ハマスが占領脱却を目指して戦っている」と理解していますし、入植を進める限り和平が成立しないことも理解しています。問題が自分達にあることを誤魔化すために「ハマスは対話不能な狂信的テロリスト集団である」というイメージを付けようとします。

(私の反論1)
飯山あかりは10.07の軍事行動を「ハマスはテロリストであろうとしたのだ」と説明していますが、これはミスリードです。

ハマス自身が「軍事行動の目的は占領からの脱却である」と説明しています(こちら)。

ハマスが一時的にせよイスラエル軍の基地を占拠したことは事実です(こちら)。

10月07日の越境作戦の内、軍人に対する行動は抵抗権の範囲内であり、民間人に対する行動は国際法違反となります。

ハマスは国際法に違反した部分について「国際刑事裁判所からの逮捕状が出たら出頭する」と表明しているそうです。

イスラエルは軍事行動を起こす必要がありません。不当に収奪した入植地を返却した上でハマス責任者の逮捕を国際刑事裁判所に要請すればよい話です。

(私の反論2)
イスラエルはパレスチナが発展できない環境を作っています。飯山あかりは「貧困はテロの理由にならない」と言い放ちます。何を考えているのでしょうね。投稿はこちら

<3:ハマスの軍事行動は極悪犯罪>

(飯山あかりの主張)
ハマスが無差別テロ攻撃を実行し、1200人を超えるイスラエル人の命をむごたらしく奪ったという事実が矮小化される。(P.19/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅰに対応しています。
 ⅰハマスの10月7日の行動は残忍であった

第一印象で世論を「反ハマス」に誘導することを目的に、嘘を交えながら残虐行為のイメージを拡散させます。あとから「どうやらデマだったようだ」と判明しても、世論は中々元に戻りません。

(私の反論)
ハマスが赤ちゃんを斬首したとか女性へ暴力を振るったという話はイスラエルが撒き散らしたデマです。投稿はこちら

イスラエルの情報発信は嘘が大量に含まれています(こちら)。後からバレる嘘で良いのです。嘘が効果を発揮している間にジェノサイドと民族浄化を進めます。後から嘘を追及してもイスラエルは殺人の責任を取りませんし、奪った土地も返しません。

<4:自治政府がパレスチナ人の代表である>

(飯山あかりの主張)
現在、国際社会においてパレスチナ人の代表とされているのはパレスチナ自治政府である。(P.20/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅷに対応しています。
 ⅷハマスはガザ市民を抑圧している

「ハマスはガザ・コミュニティを代表する政体ではない」と印象付けることが目的です。「ハマスを壊滅させる」という主張を容認させる効果を持つプロパガンダです。

(私の反論1)
ファタハの支持率が低い状況はこちらを参照願います。

(私の反論2)
自治政府はイスラエルの傀儡と化しているそうです(こちら)。

(私の反論3)
「パレスチナのことはパレスチナ人自身で決めるべきである」というバトラー教授の主張(こちら)。

<5:人間の盾>

(飯山あかりの主張)
パレスチナ人はハマスによって支配され、搾取され、蹂躙され、「人間の盾」として利用されている被害者だ。(P.19/270)

ハマスは、軍事や諜報、武器庫といった拠点を、ガザの学校やモスク、病院、住宅地の地下に設置する。(P.21/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅳに対応しています。
 ⅳハマスは「人間の盾」を使用している

イスラエルは意図的に民間人を攻撃してから「ハマスが民間人を人間の盾にしているからだ」と言い張ります。

(私の反論1)
イスラエル軍は意図的にガザの民間人を攻撃しています。責任はハマスではなくイスラエルにあります。投稿はこちら

(私の反論2)
イスラエル軍によるシファ病院への攻撃に関して、飯山あかりが人間社会を相手にバトルしていました。その経緯を追ってみます。

発端はこちら。イスラエルが自作のCGイメージを持ち出して「シファ病院の地かにハマスの本部がある」と言い出しました。イスラエルの嘘はやったもの勝ちを狙います。世論の反応を遅らせることが目的です。どうせ後からバレるのだから露骨な作り話で良いのです。

JSF氏は「根拠が説明されていない」と指摘しています(こちら)。

篠田教授の投稿(こちら)。「シファ病院地下にハマスの司令部は無かった」と判断しています。

イスラエルはハマスが地下豪を司令部として使用していた証拠を出しません。

飯山博士の投稿(こちら)。「シファ病院地下にハマスの司令部はあった」と主張しています。

池内教授の投稿(こちら)。「シファ病院地下にハマスの司令部は無かった」と判断しています。

検索してみれば分かりますが、結局イスラエルは証拠らしい証拠を出していません。そもそもあんな自作のCGイメージを信じる方が不誠実ですよね。

飯山博士の投稿(こちらを参考にしました)。

NYTの中身の無い記事を引用して「シファ病院地下にハマスの司令部はあった」と言い張っています。

シファ病院は最終的にホラー映画のようになりました(こちら)。

2023年11月初旬にシファ病院に避難してきた子供たちの動画です。「僕たちは生きたい」と訴えていました。投稿はこちら

この結末について、イスラエルのデマを撒き散らした人は何かコメントを出すべきでしょうね。

<6:イスラエル軍は民間人を攻撃していない>

(飯山あかりの主張)
イスラエルはパレスチナの民間人を襲撃したり人質に取って拉致したりしていない。(P.25/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅱ,ⅳに対応しています。
 ⅱハマスの罪のためにパレスチナ民間人は苦しんでいる
 ⅳハマスは「人間の盾」を使用している

「イスラエルはハマスと戦っているのでありガザ市民を攻撃する意図はない」という嘘です。嘘を真に受けた国際社会が反応しない間に、ガザに致命傷を与えて土地を奪おうとしています。

(私の反論)
イスラエルはガザ・コミュニティに致命傷を与え、ガザを人の住めない環境にしています(こちら)。

自発的な移住を推奨するために戦争をしているのだそうです(こちら)。

<7:イスラエル軍の行動は自衛権の範囲内>

(飯山あかりの主張)
イスラエルは国家でありハマスはテロ組織ですから、イスラエルには国土と国民を守る自衛権がある。(P.25/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅲに対応しています。
 ⅲイスラエルは自衛の為にハマスを壊滅させる必要がある

イスラエルは自衛戦闘を口実にしながらガザ市民を意図的に攻撃しています。生存不可能な環境になるまでガザを破壊し、ガザ・コミュニティに致命傷を与えつつあります。

(私の反論)
イスラエルはジェノサイド条約違反で南アフリカに訴えられています。ガザ市民の被害が大きすぎることが問題視されており、南アフリカは「意図的にやっている」と主張しています。国際司法裁判所は「蓋然性アリ(そう思う)」という判断を示したうえで、「これ以上市民を攻撃するな」という暫定措置命令を出しています。しかしイスラエルは無視しています(こちら)。

各国の政府や市民は「ジェノサイドは確定的である」との前提で行動するべきです。「イスラエルを制止してよいのだろうか?」などと悩む必要は全くありません。

<8:ハマスのテロはダメ>

(飯山あかりの主張)
私の主張は、何があろうと民間人の殺戮は正当化されえない、民間人の殺戮は戦争犯罪だ、というその一点です。(P.30/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅶに対応しています。
 ⅵハマスがイスラエル人とアラブ人の反目を誘導している
 ⅶオスロ合意を壊したのはハマス

和平が成立しない原因をハマスに押し付けるプロパガンダです。イスラエルは「テロはダメだ。テロは許されない。」と騒ぎながら占領を継続して入植地を拡大させてきました。

(私の反論1)
まず、ハマスの攻撃による民間人被害がどの程度であったのかを把握するべきです。10.07の際に、イスラエル軍には「人質もととも敵を殺せ」というハンニバル指令が出ていたそうです。イスラエル軍によるイスラエル国民の殺害はイスラエルの責任です。この投稿はこちら

(私の反論2)
封鎖/占領/入植の暴力性/非人間性に注意を払うべきです。これがそもそも緩慢なジェノサイドであったと言えます。この投稿はこちら

(私の反論3)
ガザの人達はまず非暴力抵抗を試みました。しかしこの非暴力抵抗は射殺されて終わりました。ハマスはその後に武力抵抗に進んでいます。国際社会の無理解/無関心を反省するべきです。この投稿はこちら

(私の反論4)
バトラー教授は「パレスチナの自己防衛はテロリズムと名前を変えられている。生きて自由であろうとする彼らを貶める悪質な方法である。」と述べています(こちら)。

更にバトラー教授は「非暴力とは、あらゆる状況で適応する絶対的な原則ではない」と述べています。

「不法占領に対する抵抗は絶対に非暴力でなかればならない」ということはありません。抵抗権は国際法で認められています。

ハマスの戦闘員は「生きるために戦っている」と言っています。フランス革命もアメリカ独立戦争もそうです。みんな戦って自由を勝ち取ってきたのです。投稿はこちら

ハマスも声明で10.07の行動を「イスラエルによる占領から脱却し、パレスチナ人の権利を取り戻し、世界中のすべての民族がそうであったように、解放と独立への道を歩むための防衛的行動であった」と説明しています。声明はこちら

<9:西岸占領は暴力的ではなかった>

(飯山あかりの主張)
須賀川氏の意図は違う。彼はここで、パレスチナ人6000人がイスラエルによって不当に殺されたと暗に述べているわけです。そしてこれもデマなのです。そんな事実はない。(P.34/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅶに対応しています。
 ⅶオスロ合意を壊したのはハマス

封鎖/占領/入植に問題があることを誤魔化すためのプロパガンダです。

(私の反論1)
ヨルダン川西岸におけるイスラエル人入植者とイスラエル軍兵士の暴力による死者について、川上泰徳氏は17年間で1125人と投稿しています。投稿はこちら

ヨルダン川西岸で行われている行政拘束についての投稿(こちら)。

イスラエル軍経験者による内部告発です。投稿はこちら

ヨルダン川西岸では、緩慢なジェノサイドと言えるレベルの抑圧/収奪が行われてきています。

<10:ハマスはイスラエル殲滅を目指している>

(飯山あかりの主張)
「ハマス憲章」にあるように、ハマスの目的はイスラエル殲滅です。(P.34/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言としては抽出していませんが、定番のプロパガンダです。イスラエル国民は「ハマスはイスラエルの殲滅を目指している」という作り話で自分自身を洗脳しており、その前提で情報発信を行います。

「ハマスを壊滅させる」という口実を受け入れやすくさせるプロパガンダです。ガザの全滅に繋がる危険な主張です。

(私の反論)
ハマスの目標は「占領の終結」であり「イスラエルの消滅」ではないそうです。この投稿はこちら

今回の軍事行動の目的が「占領の終結」であることはハマスは明言しています(こちら)。国際社会は一旦その前提で対応すればよいと思います。今後パレスチナが独立して力をつけてイスラエルとの力関係が逆転してイスラエルが全滅させられそうになったら、その時には今度は国際社会がパレスチナを止めてくれるでしょう。

<11:ガザは占領状態にない>

(飯山あかりの主張)
占領? そもそもガザにはイスラエル軍はいません。イスラエル軍と入植者は2005年にガザの全域から撤退しました。イスラエルによるガザ占領は、20年近く前に終わっているのです。(P.35/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言としては抽出していません。広く言えばⅶに関連します。
 ⅶオスロ合意を壊したのはハマス

和平が成立しない原因をハマスに押し付けるプロパガンダです。

(私の反論1)
このBBCの2023年10月18日の記事は「国連は、依然としてガザはイスラエルの占領下にあると位置付けている」と解説しています。この引用元の記事はこちら

(私の反論2)
ハマスは10.07の軍事行動の目的について、ガザ地区の封鎖解除と共に西岸の占領解除も挙げています(こちら)。

<12:ハマスはジハードを続ける>

(飯山あかりの主張)
さらに言えば、イランもハマスも、イスラエルを殲滅したところで、その先もジハードを続けます。なぜならば、ジハードの目的は、世界をすべてイスラム統治下に置くことだからです。(P.35/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言としては抽出していません。ⅲに繋がる主張です。
 ⅲイスラエルは自衛の為にハマスを壊滅させる必要がある

(私の反論)
ハマスはそんなことを言っていません。ハマスは「イスラエルに国際法を守らせて欲しい」と主張しています。

宗教の教義の解釈を根拠に国際法違反を繰り返しているのはシオニストです。投稿はこちら

<13:西岸占領下で暴力はない①>

(飯山あかりの主張)
イスラエル兵がパレスチナ人を連れていくというのも、テロの容疑者の場合です。イスラエル兵がいきなり何の容疑もないパレスチナ人女性を殴ったり、子供を逮捕するという事実もありません。(P.44/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言としては抽出していません。広く言えばⅶに関連します。
 ⅶオスロ合意を壊したのはハマス

封鎖/占領/入植に問題があることを誤魔化すためのプロパガンダです。

(私の反論1)
捕虜交換のために150人を釈放してから133人を新たに逮捕したそうです。

<14:西岸占領下で暴力はない②>

(飯山あかりの主張)
パレスチナ人の家がいきなり破壊される、という事実はありません。(P.44/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言としては抽出していません。広く言えばⅶに関連します。
 ⅶオスロ合意を壊したのはハマス

封鎖/占領/入植に問題があることを誤魔化すためのプロパガンダです。

(私の反論1)
パレスチナ人の家がいきなり破壊される、という事実があります(こちら)。

<15:ハマスを壊滅させるべき>

(飯山あかりの主張)
アジトを叩き潰さない限り、ハマスの軍事力は温存されるわけですから、また近いうちにハマスはイスラエルに無差別テロを仕掛け、イスラエル人の命を惨たらしく奪うでしょう。(P.50/270)

イスラエル殲滅を掲げ、ユダヤ人を全員殺す、イスラエルという国家を地図上から消し去り、そこにイスラム国家を建設すると明言し、せっせとテロを実行し、イスラエル人をどんどん殺すハマスを押さえつけなければ、どうやって安全になるというのか?(P.89/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅲに関連した内容です。
 ⅲイスラエルは自衛の為にハマスを壊滅させる必要がある

ガザの全滅に繋がる危険な主張です。

(私の反論1)
イスラエルの「ハマスを壊滅させる」という主張を容認するべきではありませんでした。ハマスは民兵組織であるので、ガザ・コミュニティの全滅に繋がりかねない主張です。

既にイスラエルが民間人の被害を考慮しない軍事行動を行っていることが明らかになっています。イスラエルは相手を全滅させるやり方をしています。公然と「ハマスを壊滅させるべし」という主張する行為は、ガザ市民の抵抗権/自衛権/生存権の否定であり、ジェノサイドへの加担です。すぐに取り下げるべきです。

(私の反論2)
まず不当な封鎖/占領を解除して入植地を返還して、次にハマスの犯罪行為の責任者について逮捕状を出すように国際司法裁判所に訴えるべきでしょう。軍事行動は必要ありません。

<16:ガザ市民を苦しめているのはハマス>

(飯山あかりの主張)
ハマスがイスラエル人の人質を解放し、武装解除すれば、イスラエルはガザを攻撃する必要など一切ないのです。しかし、ハマスはそれをしない。ガザ住民の命を最も軽視し、それを利用しているのはハマスです。(P.50/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅱに関連した内容です。
 ⅱハマスの罪のためにパレスチナ民間人は苦しんでいる

封鎖/占領/入植に問題があることを誤魔化し、意図的に行った民間人攻撃の責任をハマスに押し付けるプロパガンダです。

(私の反論1)
ガザ封鎖がエンドレスに続き、ヨルダン川西岸占領下で殺人を含む暴力が横行し入植地が際限なく拡大している状況が問題です。10.07以前に緩慢なジェノサイドが進行していたことを認識するべきです。

(私の反論2)
10.07以降にイスラエル軍は意図的にガザ市民を攻撃しています。この責任をハマスに押し付けることは不当な主張です。パレスチナ人を苦しめているのはハマスではなくてイスラエルです。

ハマスはトンネルに民間人を入れないそうです。ガザでイスラエル軍と戦うことを決定した時点で、民間人の保護は放棄するでしょう。そこまで追い込んでしまったことが問題です。

<17:イスラエルは民間人被害を最小限に抑えている>

(飯山あかりの主張)
イスラエルはルールを守っている。民間人の犠牲が出ないよう、彼らは努力している。彼らがガザ住民に繰り返し退避勧告していることは、誰でも確認できます。(P.52/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅱに関連した内容です。
 ⅱハマスの罪のためにパレスチナ民間人は苦しんでいる

意図的に行った民間人攻撃の責任をハマスに押し付けるプロパガンダです。

(私の反論)
「事前に予告してから攻撃している」という主張は嘘です。投稿はこちら

「民間人の被害の最大化を狙っている」との指摘です。(こちら)。

<18:反ユダヤ主義>

(飯山あかりの主張)
「なんか知らないけどユダヤ人は悪い奴なんだ」という、そういう偏見を反ユダヤ主義と言うのです。(P.55/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言としては抽出していませんが、シオニストは「反ユダヤ主義だ」と言う反論を多用します。

(私の反論)
ガザ・ジェノサイドに抗議している反シオニズムのユダヤ教徒は大勢います(こちら)。

<19:排飯山あかり主義者>

(飯山あかりの主張)
この人たち(日本人中東研究者たち)は、「イスラームは平和の宗教」だと主張し、それに反する主張をする私のような人間を排除することで、そのプロパガンダを守ってきた。この人たちのプロパガンダの一つが、「パレスチナは絶対善、イスラエルは絶対悪」というものです。(P.66/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
この主張はイスラエル・プロパガンダとは直接の関係はありません。外国がインフルエンス・エージェントを獲得する際にはぐれ者を利用する、というのはよくあるように見えます。

(私のコメント)
飯山あかりの怨念のようなものが感じられて凄くいい。

<20:日本の中東研究者の夢>

(飯山あかりの主張)
つまり、日本の中東研究者たちは、ハマスと同じ夢(世界同時イスラム革命)を抱いているのです。(P.69/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
この主張はイスラエル・プロパガンダとは直接の関係はありません。

(私のコメント)
飯山あかりの中では日本人中東研究者は全員イスラム教に入信していることになっているんですかね。

<21:ハマスはテロ組織>

(飯山あかりの主張)
ハマスは、イスラエル殲滅のために作られたテロ組織です(福祉団体/政治団体の側面はテロ組織の姿を誤魔化すための隠れ蓑である)。(P.77/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅲ,ⅵ,ⅶに関連した内容です。
 ⅲイスラエルは自衛の為にハマスを壊滅させる必要がある
 ⅵハマスがイスラエル人とアラブ人の反目を誘導している
 ⅶオスロ合意を壊したのはハマス

「ハマスは対話不能な狂信的テロリスト集団である」と見せるためのプロパガンダです。「ハマスを壊滅させる」という主張を受け入れ易くさせる効果を持ちます。

(私のコメント)
飯山あかり自身が同じ本の中で「ハマスは、ムスリム同胞団のガザ支部として設立されました。(P.36/270)」と書いています。

ムスリム同胞団の主たる活動が社会事業にあることは認知されていますし、ハマスに福祉事業部門があることも認知されています。ハマスは最初は社会福祉団体として設立され、第一次インテファーダの際に軍事部門を追加した、という認識で良いと思います。

飯山あかりは書籍の中で「ハマスはテロ組織。テロ一択。」と繰り返し、更に「狙うはパレスチナ自治政府が独占する利権(P.20/270)」などと述べています。問題はイスラエルによる封鎖/占領と入植地の際限の無い拡大にあるのですが、イスラエルは責任を全てハマスに押し付けて軍事行動を正当化します。飯山あかりの主張はイスラエルのプロパガンダそのものです。

<22:イスラエルの暴走はハマスの責任>

(飯山あかりの主張)
「イスラエルというのは誰も止めることのできない暴走ジェノサイド国家だ」という認識を、番組も視聴者も共有しているということです。これはもう、これだけでハマスの勝利なのです。(P.85/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅱに関連した内容です。
 ⅱハマスの罪のためにパレスチナ民間人は苦しんでいる

イスラエルが行った民間人攻撃の責任をハマスに押し付けるプロパガンダです。

(私の反論1)
イスラエルの暴走はイスラエルの責任です。長年育んだ差別意識が国民の間に浸透しているために、犯罪に歯止めが効かなくなっています。投稿はこちら

(私の反論2)
駐日イスラエル大使も「イスラエルが暴走したのはハマスの責任である」と言い張っています(こちら)。幼稚の極み。

<23:ハマスは10.07にテロ組織になった>

(飯山あかりの主張)
(ハマスの母体は福祉団体であり、第一次インテファーダを機に軍事部門を持つようになった、という池上彰氏の解説に反論する流れで)ハマスは、10月7日にイスラエルの民間人を標的に大規模テロをやり、1200人を惨殺した。これがそもそもの問題の発端です。(P.110/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言としては抽出していません。

(私の反論)
飯山あかりのこの主張は時系列が逆転しているので意味を持ちません。中東紛争は2023年10月07日に始まったわけではありません。

<24:ガザの貧困の原因>

(飯山あかりの主張)
ここから理解できるのは、ガザはとんでもない格差社会だ、という現実です。しかし、搾取しているのはイスラエル人ではない。パレスチナ人です。よりはっきり言えば、ガザを支配しているのはハマスです。(P.216/270)

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅷに対応しています。
 ⅷハマスはガザ市民を抑圧している

「イスラエルがハマスを壊滅させることはガザ市民の為にもなる」というナラティブに繋げるためのプロパガンダです。

(私の反論)
ガザの失業率が高いのは経済封鎖が原因です。世界銀行は2015年5月に発表したレポートで「経済の立て直しには、イスラエルなどによる経済封鎖の解除が必要」と訴えています。また世界銀行は2014年の戦争や経済封鎖がなければガザのGDPは現状の四倍になったと計上しています。

要するにガザが経済成長に出来ない環境を作っているのはイスラエルです。飯山あかりはイスラエルが強制している貧困の責任をハマスに押し付けた上で「貧困はテロの原因にならない(P.41/270)」と言い放ちます。

<25:入植地の拡大>

(飯山あかりの主張)
飯山あかりはイスラエルが暴力を伴って入植地を拡大させてきた経緯を語りません。これは語らないプロパガンダです。

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言ⅵ,ⅶに対応しています。
 ⅵハマスがイスラエル人とアラブ人の反目を誘導している
 ⅶオスロ合意を壊したのはハマス

和平が成立しない原因をハマスに押し付けるプロパガンダです。

(私の反論)
イスラエルはパレスチナの自治を尊重して発展を支援してきたわけではありません。そもそもガザ封鎖と西岸の占領下における暴力/抑圧/収奪が緩慢なジェノサイドといえるレベルで暴力的であり非人間的だったのです。

飯山あかりはこの問題を説明せずに「ハマスがやっているのは抵抗運動ではなくテロ」と決めつけ、イスラエルの軍事行動を擁護しています。

<26:パレスチナは国ではない>

(飯山あかりの主張)
主権国家なのはイスラエルです。パレスチナという国家はいまだかつて存在したことがない。

(イスラエル・プロパガンダとの対比)
チャック・シューマーの発言としては抽出していませんが、イスラエルの定番の主張です。

(私の反論)
パレスチナの国家承認を妨害してきたのはイスラエルでしょう。

【4:飯山あかりの不適切な情報発信(番外編)】

「イスラエルの報道機関がガザの被害を意図的に報道していない」という問題をNHKが報じています(こちら)。

イスラエル国民は現実を直視せずに、自己欺瞞の世界に浸っています。飯山あかりもイスラエル国民の世界観に染まり、そこから情報発信しています。

「(飯山あかりは)数年前からあからさまな差別的陰謀論・扇動系アカウントをフォローしている」との指摘を受けています(こちら)。

周囲と全く話が通じないのは情報源が偏っているせいかも。

JSF氏が飯山あかりの不適切な情報発信をリストアップしています。

①のデマについては、ファクトチェックを受けています。

②のデマについては、コミュニティノートを被弾しています。

③についてはこちらで記事になっています。

【5:様々なプロパガンディスト】

プロパガンディストは飯山あかりだけではありません。各国政府や報道機関もイスラエルのナラティブに沿った情報発信を行っています。見てみましょう。

<バイデン政権アメリカ>

「イスラエルには自衛権がある」と発言しています。イスラエルにGoサインを出しています。イスラエルに武器/弾薬を供給したのもアメリカです。ガザがどうなるか、当然理解していたハズです。

<ショルツ政権ドイツ>

ドイツのショルツ首相も真っ先に「自衛戦闘を支持する」と表明しています。封鎖/占領/入植が国際法違反であることを認めるならば、ハマスに対する攻撃は「明らかに正当」ではありません。

<岸田政権日本>

2023年12月1日に一時停戦が破れました。その日の岸田文雄の声明です。イスラエルのやり方を見た上で、イスラエルの軍事行動に対する容認を表明しています。

<日本の報道機関>

分かりづらいのですが、日本の報道機関は偏向報道を行っています。ジェノサイドの実態を伝えようとしません。

こちらはガザへの支援物資の搬入についての記事ですが、誰が支援物資の搬入を阻止しているのか明記していません。印象操作です。この記事はこちら

他にも日本の報道に関しては、
 ・封鎖/占領/入植の暴力性/非人間性を日本人が理解していない
 ・イスラエルの残虐行為を報道していない
 ・イスラエル国民がパレスチナ人の犠牲を愚弄していることを報道していない
 ・南アフリカのジェノサイド裁判を解説していない
 ・ハマスの声明を解説していない
といった問題があります。報道の中立は民主主義の前提なのですが。。。

偏向報道が原因でジェノサイドの阻止に失敗したというのは、国として反省するべき事態です。大学にはジャーナリズムを研究する学部もあるハズです。何をやっているのでしょう?

【6:まとめ】

<飯山あかりのプロパガンダ>

イスラエルはハマスに全ての責任を押し付け、「ハマスを壊滅させなければイスラエルの安全は確保できないし、それはガザ市民の為にもなる」という線に沿ってデマを撒き散らします。

イスラエルはこのプロパガンダで自分を洗脳しています。また、イスラエルは各国政府やメディアに影響力を持っているようです。それぞれのアクターはこのプロパガンダに沿った情報発信を行っています。

イスラエルは「ハマスを壊滅させるため」という口実を掲げながらガザに軍事力を行使し、ガザ・コミュニティに致命傷を与え、民族浄化の準備を進めています。

飯山あかりはイスラエルのプロパガンダに沿って情報発信を行っています。イスラエルがジェノサイド/民族浄化を完遂するためには、国際世論の反応の遅れが必要です。飯山あかりはイスラエルがやっていることに参加しています。

<どうするべきか?>

イスラエルがガザに壊滅的な被害を与えているのは明らかです。ここで「これはジェノサイドなのだろうか?」と沈思黙考する必要はありません。「まず止める」で良いのです。

ネタニヤフもバイデンも世論を完全に無視することは出来ません。これは世論で止めることが出来る問題です。しかし日本では抗議デモは大規模化しませんし、世界でも決定的なアクションは起きていません。

WWII時にヨーロッパの市民はナチスのホロコーストを止めようとしませんでした。そして戦後に反省しました。この過ちを繰り返してはイケマセン。

杉原千畝も東條英機も樋口季一郎もホロコーストに加担していません。本来の日本の良い所というのは、この精神性にあったハズです。

「美しい日本を守ろう」と言った場合、まずは心の美しさが大切になります
。それはシオニスト・イスラエルの馬鹿馬鹿しい嘘を撒き散らす行為によって備わるものとは別物です。考え直しましょう。

兎に角、まずは行動です。「イスラエルって酷いなぁ」と思っているだけでは意味がありません。意思表示が必要です。イスラエルは国際社会で孤立して生きてゆくことは出来ません。デモには意味があるのです。日本でもいろいろな場所で抗議行動や勉強会が行われています。まずは参加しましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?