映画化も決定した朝井リョウの「正欲」を読んで多様性について考えさせられた
ずっと積読していた、「正欲」を読みました
こちらの作品は映画化が決定されており、こちらも楽しみです。
「多様性」といって、受け入れるのではなく、ほっといてほしい
この作品ではさまざまな性癖の人たちが登場します。
どの性癖が出てくるかはネタバレになってしまうので書きませんが、さまざまなものが登場します。
その性癖は世間一般では理解されることはないこともわかっているので、隠して生活しています。
ですが、性癖を隠して生活しているのにも関わらず「私はあなたを理解する!」みたいな人が登場し、その人の領域に踏み込んできます。
「多様性は受け入れます!」ではなく「ほっといてほしい」というのがその人の本音である場合もあることを学びました。
LGBTQは受け入れようという世の中になっていますが、それ以外の性癖は「気持ち悪い」とされています。
そんな世の中への皮肉をこの本に込められていると思いました。
考えさせられる名言
自分の中でこれは考えさせられると思った名言は下記です
「自分にとって不快な物を排除していくことが健全さに繋がると信じている人たちは「時代がアップデートされていく」なんて喜ぶ
「規制する側が思う”性的なこと”しか、規制なんてできない
世の中で問題視される性的搾取とは結局世の中が定義する”性的なこと”に当てはまるかどうかが問われる
などなど他にも非常に考えさせられる文章がたくさんあり、これまで自分の考えていた多様性はかなり薄っぺらい認識だったんだなと思いました。
自分が考えさせられた一文に付箋を付けておきました。
この作品が映像化されることは社会的に意義はありそう
この作品は小説というより、作者の世の中の多様性に対する皮肉だったり、問題提起をするといったことだと思いました。
特に、多様性のための運動をしている人読んでもらいたいと思える作品でした。
映像化されることにも社会的に意義があると思います。
この作品をみてどう感じるかは人それぞれですが、一つの問題提起になっていいと思います。
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