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巾着、愛してる。

いきなりだけど、
僕は巾着が好きだ。

好きで好きでたまらない。

本気で巾着を愛している。

その愛が高じて、2年前に「kinchaku.love」というドメインを取った。取得しただけで何も使ってないけど、他の誰かにこの愛を奪われてしまうくらいなら、ドメイン取得に払うお金なんてちっとも惜しくはなかった。

しかしどうしてそこまで巾着が好きなのか?

それは、
巾着以上に、利他の精神に溢れた容れ物がないからだ。

は? マジこいつ何言ってんの?

そう言われても仕方ない。いやしかし、

その利他の精神は、巾着の代え難いその仕様にある。

ここで聞いてみたい。

あなたは巾着以上にアクセスがスムーズな容れ物をご存知だろうか?

僕は知らない。あるならぜひ教えて欲しい。

う〜ん? 本当にそうかなあ? と、みんなそこで考えを巡らすけれど、結局のところ、アクセスのスムーズさにおいて、別の容れ物で僕を論破できた人はいない。

絞る⇄緩める。その甘美。

キュッと絞れば、布と紐のほどよい摩擦による抵抗が絶妙なロックとなって中を保護。それでいてノンストレスなロック解除から、窄んだ穴をそっと緩めれば、これでもかというくらいに広がる間口!先程まで頑丈に保護されていたモノが一瞬で手のなかへ。ああ、なんとおおらかで優しく、献身的であろうか。これほどまでに、利他の精神に溢れた容れ物があるならば、僕はマジで知りたい。

この世のすべては巾着的であるべきだ。

いよいよマジでコイツ何言ってる?

そう思うあなたも、もう少し我慢して読んで欲しい。

思い返せば僕が巾着に惹かれはじめたのは、小学4年生の頃。

僕の筆箱は巾着袋だった。

その実物がコレだ。

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我ながら、よく取っておいたものだ。

ちなみにいま、この中には、あの頃集めていたキーホルダーが入っている。

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しかし当時はここに鉛筆や消しゴムや定規やらを入れて使っていた。うん、変わった子だな。それは認める。

ちなみにこの筆箱ならぬ筆袋は、母親につくってもらったものだ。大好きなポパイの布でつくってもらったこの巾着を取り出すたびに、当時のはじけるような嬉しさが蘇る。

うむ、少し冷静になろう。

とにかく巾着ほど素晴らしい容れ物はない。と僕はそう信じている。その素晴らしさの大きなポイントがアクセスのスムーズさなのだけれど、何気なく使っているその開閉の仕組みについて、深く考えてみたことがあるだろうか? どのような仕組みであのスムーズな開閉が可能となっているのか。

あれは小学校5年生だったか、家庭科の授業で巾着をつくったとき、僕はもはや精通のごとし悦びを得た。それは自ら作ることで初めて、現代になお受け継がれしその秘儀を知ったからだ。

巾着の紐ってこうなってたのか?

なんの疑問もなく使っていた巾着の紐。その紐が一本ではなく、二本の組み合わせによって成り立っていたことに衝撃を受けた。

図で説明しよう。

無題59

マジ天才だと思った。

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藤本智士(Re:S)

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編集者。1974年兵庫県在住。『Re:S』『のんびり』編集長。著書に『風と土の秋田』『ほんとうのニッポンに出会う旅』共にリトルモア、『魔法をかける編集』インプレス。『ニッポンの嵐』『るろうにほん 熊本へ』など手掛けた書籍多数。

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2006年に創刊した雑誌「Re:S(りす)」編集長の藤本智士が、いまあらためてお届けする、あたらしい“ふつう”のnote「Re:S」。 日々のこと。旅のこと。地方のこと。編集のこと。 記事アップは月4回以上かなぁ。

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