新潟県長岡市へ。 〜サ旅編〜
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新潟県長岡市へ。 〜サ旅編〜

セピア色の車道に、
2年ぶりの長岡を入りを実感する。

消雪パイプと呼ばれる、路上に設置したノズルから地下水を散布する路面凍結防止装置。これを通して出てくる鉄分が路面をセピア色に変化させるのだ。

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市役所の真紀さんという、いまや長岡の大切な友人のアテンドで、長岡スタンダードな生姜醤油ラーメンの老舗、青島食堂に連れていってもらった。

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青島ラーメン
青島ラーメン大
青島チャーシュー
青島チャーシュー大

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あまりに潔いメニュー表に、ここはまず青島ラーメンにするか、と座ったカウンター越しに見えるチャーシューの塊で気が変わった。

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想像よりは随分ほのかな生姜の香りに、濃い醤油味がガツンとくる。チャーシューも濃ゆい。そして何より特徴的だったのが麺の食感。あまりにモッチモチで、どうしてこのスープにこの麺が合うのか、そのロジックがわからない不思議さがあって、ご当地ラーメンって面白いなあと思う。

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そもそも、今回長岡にやってきたのは、二週間前に、サ察(サウナ視察)と称して、逆ルート(神戸→愛知→長野→新潟→秋田)で、ととのい旅をしていた時、真紀さんが、ふわっとこんなメッセージをくれたからだ。

出雲崎にアースバッグでサウナつくってる方いますよ。

なぬ?
海岸沿いの出雲崎という、間違いなさそうなロケーションで、サウナ。
しかもアースバッグで?

ちなみにアースバッグとは、基本どこにでもある「土」を袋に入れ、それを建材に使う環境負荷が少ないアースバッグ工法のこと。袋を積み上げてできるその曲線構造が可愛さと強度を生むという。バリ島にあるアースバッグの小屋の映像を何かで見て以来、とても気になっていたから、ほんと真紀さんはこういうところがすごいと思う。いつだって謎の嗅覚で僕の興味にあったものをピンポイントで紹介してくれる。

実は、僕のサ旅のサは、サウナの「サ」だけでなく、僕のいま一番の関心事、サーキュラー(エコノミー)の「サ」でもあるのだ。

ゆえに、アースバッグでつくるサウナなんて、僕にとっては最高の視察、いやサ察コンテンツ。しかも真紀さんのすごいところは、このサウナを一番最後の目的地にして、さらに僕をいくつかの魅力的な場所に案内してくれるところ。

ということで現在も旅真っ最中の身ゆえ、旅の記録として、長岡のさまざまをシェアさせてもらいたい。

Plant form

ラーメンを食べた後、最初に連れて行ってくれたのがPlant formという会社さん。アクアポニックスという農法で「FISH VEGGIES」という無農薬・無化学肥料のお野菜を作っているという。

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キャビアがとれるチョウザメの養殖と水耕栽培をしている会社なのだけれど、単純にその二つを両立させているだけではない。

チョウザメの養殖をするなかで出る排泄物を微生物が分解。それを養分にして水耕栽培をしている。しかもそうやって栄養分を植物が吸うことで、水が浄化されるので、再びその水を水槽に戻すという、まさにサーキュラーな野菜づくり。魚の水槽は写真を取れなかったけれど、このビニールハウスの中で、養殖と水耕栽培の両方が行われている。

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通常の野菜は根を切られて出荷されるので、野菜が必死になって生きようと自らの栄養分をどんどん消化してしまい、そのことですぐに黒く溶けて腐ってしまう。しかし、このように根っこのまま商品として発送することで二週間くらい日持ちのする野菜になるそうだ。

そして何より僕が驚いたのは、現場の責任者が25歳の女の子だったこと。通常の農業だとせいぜい年に2回しか収穫出来ない葉物がこの仕組みだと12回獲れるゆえ、ある意味一年で6年分の経験値を得られる。なんて、説明をしてくれていた営業本部長の遠﨑さんは言ったけれど、それでも生産現場を25歳の子に任せるというのは、いかに周りの大人たちの度量が大きいかということ。マジで世の政治家たちに聞かせたい。

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左の女性が現場責任者! 右は任せる大人代表の遠崎さん。偉いなあ。


長岡市生ごみバイオガス発電センター

続いてやってきたのは、長岡市のゴミ処理場。長岡市生ごみバイオガス発電センター。なんとここで生ごみを使った発電事業が行われているという。

そもそも長岡市では週に二回、生ごみの日というのがあって、そこにプラス週一回燃えるゴミの日がある。なので長岡のみなさんは日常的に生ごみの分別をして特定の赤い袋にいれてゴミ出しをしているのだそう。10年前に市民にそれを促した長岡市ほんとスゲー!と、ただただ感心した。

そうやって集められた生ごみが、

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ここで細かく砕かれ、

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水をかけられながらさらに粉砕、そしてビニール袋と分けられて、液体状になった生ごみがパイプで発酵槽と呼ばれるタンクに運ばれる。

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そしてこのどでかいタンクのなかでまたもや微生物たちが活躍し、

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発生するバイオガスでエンジンを回して発電された電気を売電しているという。

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この完璧な仕組みを10年前に本当にカタチにしちゃった長岡市。あらためてすごい。相当な危機感をもって進められた方がいたに違いない。その方を突き止めてもらってお話聞きたい。(と、真紀さんにお願いしたから、きっと叶うと信じてる)

そしていよいよ最後は、長岡サ旅の締めくくり。アースバッグでつくられたサウナ! これがもうなんというか、想像の斜め上いっててびびった!

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藤本智士(Re:S)

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編集者。1974年生まれ。『Re:S』『のんびり』『なんも大学』編集長。著書に『風と土の秋田』『魔法をかける編集』『アルバムのチカラ』。その他『ニッポンの嵐』『るろうにほん 熊本へ』(佐藤健)など手掛けた書籍多数。 http://bit.ly/satoshifujimoto