美味しく食べたら太りません。

「痩せたい。」

今まで約20年間生きてきて、何度この台詞を口にしただろう。

元々痩せ型ではあったし、中学、高校1年くらいまでは自分の体型に満足してた。けれど、高校で運動部だったから筋肉がついたのか、それとも食べる量が増えて脂肪がついたのか。どちらかはわからないけれど、体重が増え始めた。見た目にも丸くなったように見えた。
女性は第二次性徴を経て男性に比べるとふくよかな体型になるため、まあ仕方が無い変化だとも思うが。

そして大学3年の今。高校の時ほど運動していないのに、食べる量は変わらない。なんなら自由な時間が多い分、食べる量も増えているかもしれない。つい先日過去最高体重を叩き出し、今もなお更新中である。


食べることが好きだ。美味しいものを食べている時は楽しい。人生には限りがあって、あと何日生きれるか、ひいては一生のうちで何回ご飯が食べれるか、その回数は決まっている。ならば1日3食絶対に美味しいものを、満足するまで食べたい。


『カロリーの高いものは美味しい』

根拠の無い理論だ。
が、正しい。私は肯定派である。
もちろん野菜だって美味しいし、低カロリーであろう豆腐だって、蒟蒻だって美味しい。

でもラーメンが、焼肉が、揚げ物が好きだ。
時間があればマクドナルドに行ってしまうし、家に帰ったら揚げ物用の油を温め始めてしまうし。
おかげで料理が上手くなった。

その裏で、
「痩せたいのに食事制限できないのはどうして?」
「自分の意志が弱いからまた食べちゃった…」
「痩せたいって口だけで何も行動に移してないじゃん。」
と、そんな気持ちもある。


自分の体型に満足はしていない。不満ばかりだ。もっと足が細くなってほしいし、胸は大きくなりたいし、くびれが欲しい。顔周りの脂肪も落としたい。

痩せたら顔の肉が落ちて目が大きくなるらしい。顔の輪郭がシュッとして小顔に見える。足が細くなったら、足が長く見える。くびれができたら、どんな服を着ても子どもっぽくならない。


毎日「痩せたい」と食欲の葛藤である。
結局食欲が勝つんだけども。


私の推しは『美味しく食べたら太りません。』と言っていた。全くの嘘。偽。
いつも美味しく食べているのに太っていく私を見てほしい。
証明完了、Q.E.Dである。


でもそんな嘘に縋り付く自分が好きだ。

大好きな人の嘘を信じて私は今日もご飯を食べる。死ぬまで。

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