アメリカン・デモクラシーとは

2024アメリカ大統領選挙の民主党バイデン民主党候補と共和党トランプ共和党候補による第一回目の立会演説会(デイベート)が6月27日に行われるという。
大手TV局のCNNがモデレーター(司会進行)を行うらしい。
2回目は9月10日(モデレータはABC)

これまでの大統領候補たちによるデイベートは、投票日に近い9月から10月にかけてであること勘案せば、異例である。
下記内容のデイベートだと聞けば、これで真に正当な大統領候補者演説会になるのか首をかしげる方が大勢いるのではないか。

①先ず参加者はバイデン、トランプ両候補のみ。
独立系のRFケネデイJrは、呼ばれないらしい。
理由の一つに、CNN側は、RFKJr氏が、代表的な支持率データの数値(全国ベースの4指標が使われている)が全国支持率15%に及ばないためとしている。ケネデイJr氏は満たしていると反論。

②両候補に与えられた時間を超えた時は、今回モデレーターCNNの権限でマイクを切る。
③通常の場合、観客がいるのだが、今回は呼ばないという。
上記を見るに、これまでの大統領候補によるデイベート実態から
はかけ離れ過ぎており、とても民主主義的ルールに叶うものではないと言わざるを得ない。

これまでの経験から少しく客観的に見る努力をしてみよう。
まず独立系RFKJr氏を除くのは、
1992年ケースである
民主・共和候補に加え独立系のロス・ペローが立候補した前例があり、やり方は不当。支持率もケネデイ氏が言うように4乃至5つの指標で既に15%越を実現しているのなら彼も適格性ありであろう。
ペロー氏ケースで見たように、当時の選挙結果にも大きな影響を与えた事実(支持率)があり、今回もケネデイJr氏の支持率を見るべき観点からも
彼を参加させないのは民主制政治の観点から許されないだろう、
今回バイデン、トランプ共に、それぞれの票を少なくない票が奪われる可能性が高くそれを嫌がってRFKJr氏を除く策に出たものと思われる。

②のモデレータCNN側が時間管理を行う点。
これは2016年ヒラリークリントンとトランプ間の選挙戦であったが、CNNが立会演説会のシナリオを事前にヒラリー側に漏洩し、ヒラリーCNNチームによるデイベート会であったことが明らかになっている。
許されることではない。
今回もバイデン候補の最近のよたよた振りから民主党政権側がCNNと結託しデイベートをトランプ側にコントロールさせまいとCNNが時間管理するものという意図がありありである。
これも民主制に反する。
③の観客を入れない立ち合い演説会などあり得ないであろう。
主権者の国民が大統領候補者自身のスピーチ、デイベートを交わす姿勢を直接見ながら将来を託せる候補なのか見極める機会である。
これを廃止し、TV画面を見るだけで判断せよでは、考えようによってはバイデン氏に都合悪い場面をカットされるなどあり得るのではないか勘ぐってしまう。
CNNも2回目のABC局も今やバイデン政権にいいように使われている報道機関になっている。とても公正なデイベート会は期待できるものではない。
せめては相応の支持を得ているRFケネデイJR氏を参戦させることで、
アメリカ国民がまたバイデン・トランプ間の闘いでは新味がないという声も大きくなっていることに応えて、ここは民主制の在り方を皆で考えるべき機会にしよう。

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