からっぽ
大切なものばかり失くしてしまった僕は、
本当に伝えたい言葉が思い出せない。
大切なものばかり失くしてしまった僕は、
からっぽの世界からまだ手を伸ばしているよ。
速くなるブランコのさびた鎖が切れたら、
僕の手が赤くなる空まで
届いて、届いて、届いて──。
(PlasticTree/ブランコから)
こんな時どうしてたっけ?と思うことが大分増えた。
悲しくて苦しくて辛くて寂しくてどうしようもない、なんて事なんかもうずっとずっと在ったのに。
今まで生きてきた時間に比べたら瞬きくらいの一瞬。感情の先に、伸ばす手の先に、君は居てくれた。
零す言葉も、流す涙も、伸ばし続けるこの汚い手も。
あてどなくただそれだけになる。なった、そうした。壊したのは自分でしょう。
一人前に人を愛せているつもりでいた、いつまでも君が隣にいるんだってきっと気持ちが驕ったんだ。
ばちかあたった悪い子は、暗い森に引き戻されるだけ。
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