超激短小説71「adventure」
自分が傷付かないように先回りして、
自分を誤魔化したり、
欲しいを諦めたり、人と距離をとったり、
失う事を前提に臆病になる。
それでも
嘘は気持ち悪くて、
欲しいモノは欲しくて、
人とも笑あいたくて、
恐る恐る、身体の震えを感じながら
進むしかないと学んできた。
そこに、羞恥や怖さや痛さや悲しさが、
沢山あって
その卵も鞄に漏れなく拾ってきた。
今は鞄の中で、
嬉しさ、美味しさ、美しさ、尊さ、達と一緒に
愛で温め、
みんな良い子で羽化する時を待っている
キラキラ光り、もうすぐ