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来期の計画を立てているけど、簡単に言うとお店に利益を残すために社員を1人異動させなくちゃいけない。紙1枚の辞令をポンと渡すのではなくて、家庭やプライベートを鑑みて私が直接言い渡さないといけない、心が苦しい。ここで私がほっといたとして、私が異動した後に来る店長もほっとくんだろうけど、そしたら間違いなく3年以内にこの店はスクラップされる、そしたら元も子もない。全員の居場所を守るのが私の仕事。仕事はたしかにお金を貰うためにやることではあるんだけど、往々にして人生の中で長い時間を過ごす重要なコミュニティのひとつでもある。私が経費気にしなくていいくらい売上をドカーンと出せたら楽だったんだろうけど、そう上手くもいかなくて、それは私の責任。でも今ここでやらないとすごく長い目で見てこのお店のためにならない。私が居なくなったらこの店はどうでもいいと割り切れるタイプの人間では今のところないみたい。でも私が決断することで、その1人と、その人の家族と未来が変わる事実は変わらない、声をかける人もなんとなく頭に浮かんでいる。まぁネガティブなだけではなくて、むしろポジティブな要素も半分くらいある異動ではあるんだけど、だからこの話を持ちかけるんだけど、そもそも人間は変化にストレスを感じる生き物だよね。伝え方と、言葉遣いと、相手の感情と、私の感情と。

2023年7月16日

追記

今日だった。ここ1週間くらいすごく心の調子が悪くて、合わせて身体もすんげぇだるくて、全然それに関係ない些細な仕事すらも重荷に感じてしまって、なんか目のクマも濃かったらしくて笑。どういう風に面談を進めようか、どんな話題から入ろうか、朝会ったとき、なんて挨拶をしようか、どんな表情で顔を合わせればいいか、昨日海辺で近所の花火を見ながらずっと考えていた。実際はあっという間だった。十分に根回しというか準備しておいたからすごくスムーズに進んだし特に何にも困ることはなかったんだけど、逆に言えばこんなゆるやかな時間の流れの中で一人とその周りの人たちの人生が動いてしまったんだな、と思った。ひとつひとつは小さいけどそれは無数の歯車と絡み合っていて、今まで比較的安定していたそれを、またガチャガチャと動かしてしまったんだと思う。私の上司は「そのうち慣れてきて、こういうことに対してなんにも思わなくなってっちゃうんですよね、それも寂しい感じですけど」と言っていた。強みと課題をしっかりと話して、見送る、異動先の店長に任せる、あーきつい。私の強みは人に寄り添えるところだと思う、弱みは人に寄り添ってしまうことだと思う。私が育成してあげたかったなぁ、私じゃないと昇格はさせてあげられないだろうなぁと思う、仕方のないことではあったんだけど、結局は私が一人の未来を諦めたんだと思う、そういう決断だったんだと思う。きっと誰が見ても一番正しい判断をしたわけなんだけど、私が憧れてたヒーローってそういう人じゃなかったんだけどなぁ。

2023年8月8日

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