努力が報われない人。

ちょっと前にオリラジ中田についての記事があった。妻に尽くせば尽くすほど、妻が自分への不満を募らせたという。

実は自分も同じような事態にハマったことがある。仕事の付き合いを断り、なるべく早く家に帰るようにする。溜まった仕事は深夜早朝に片付ける。子供が夜泣きすれば夜通し抱っこする。たまの出張ではお土産を買って帰る。出来る限りの努力をしていたつもりだった。

ところが、妻の子育てのストレスは軽減される様子がない。また、洗い物やゴミ出しを忘れたり、子供の手の届く場所に物を置きっぱなしにしたり、といったミスは強く指摘される。加点もちゃんと見て欲しいと反発すると、お互いの出来てないことの言い合いになってしまう。

一方、仕事ばかりでほぼ家にも帰らず、お客さんと飲みに行って事務所に泊まることも多いのに、夫婦仲がすごくよく見える先輩がいた。こういう差はどこから生まれているのだろう、と当時はかなり不思議に思っていた。


あれから数年が経つのだが、自分なりに辿り着いた結論は、「穴埋めよりも、理解と共感と感謝」ということ。

相手に何か負担を掛けてしまうと、ついその穴埋めをしようとしがち。でも、相手は穴埋めなんて求めてないかもしれない。むしろ、せっかく好意でやってあげたことがチャラになってしまった、という感覚を持つかもしれない。

もしかしたら、穴埋めをしようとする行動の背後には、自分も対等な立場でいたい、自分のことも認めて欲しい、自分にも感謝して欲しい、という気持ちがあるのかもしれない。そんな欲求からくる穴埋めは、きっと相手にとっても嬉しくない。


それよりも、相手が何をしてくれたかを理解し、それがどれだけ大変だったかを共感し、わざわざ時間と手間を使ってくれたことに感謝する方が、相手はやってあげて良かったと感じるはず。

うろ覚えだけど、2つのグループに同じ仕事をさせて、一方には手間賃としてお金を払い、もう一方にはボランティア作業としてお金は払わない実験があった。すると、手間賃をもらった方は仕事を「退屈・面倒」と感じ、ボランティアだった方は「面白さ・やりがい」を感じたらしい。

実際、家事や育児は肉体的な負担もさることながら、お客さんや上司がいないから感謝されないのがストレスだ、という話をよく聞く。夫婦や家族の間だからこそ、相手を理解・共感・感謝することを忘れないようにしたい。

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