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五感を損なう

るこ

数年前、低音感音難聴になってから、片耳の聞こえが悪い。
持っていた感覚を失ったと気づいたとき、息が吸えなくなった。以降取り戻すことはないのだという事実を受け入れることが恐ろしかった。
しかし、いつの間にか慣れていた。

先日、突然嗅覚が弱くなったと感じ、咳が出るようになったと思ったら発熱した。熱が下がった時には、口の中が、あまくてにがい状態になっていた。砂糖をたっぷり入れたような麦茶と、妙な味のするそうめんを残したあと、私はまた、息が吸えなくなった。

もし、戻らなかったらどうしよう。

料理をしても匂いがわからない。雨の匂いも、花の香りも、愛する文鳥の芳しい匂いも。
味気なくて寂しくなる。なんなら家が臭いのかもわからないのだ。

これから先、食べるもの食べるもの、記憶と味が違うと嘆きつづけるんだろうか。それともこの味にも慣れていくのだろうか。
五感を損なうということは、生きながら死んでいくことに近しいと、私は思うのでした。

追記

9.2(金)

仕事をしていたら、突然火災報知器が「火事です! 火事です!」と鳴り出して心臓が止まると思った。匂いがしないので、ガスの匂いも焦げ臭さもわからないんですよね。急いで階段を駆け降りて、コンロを見るも火は無し。ガスも無し。問題無し。

しかも2階の火災報知器ひとつだけが鳴ったので、誤作動だったんだとおもいますが、とても怖かったです。異臭に気づけないんだもんね。

9.3(土)

耳鼻科で診察していただいたところ、片側だけ軽い副鼻腔炎になっているそうで、お薬を処方してもらいました。

  • クラビット

  • ムコダイン(カルボステイン錠)

  • リンデロン(嗅覚の呼水になる点鼻薬)

  • ビタミンB12(神経の再生を手助けする)

味覚は味が薄く感じはするものの回復中。
嗅覚はかなり鈍いですが、様子見です。

耳鼻科の先生も、薬剤師さんも、時間と共に治るとおっしゃってたので、気長に待ちたいと思います。

9.6(火)発病後2週間

味覚はかなり回復してきた印象。味覚を司る味蕾(みらい)は新陳代謝が早いそう。
まだ、醤油系の味や辛子の風味などはよくわからないけど、当初の不味くてご飯が食べられない状態は脱した様です。

嗅覚はまだまだ鈍く、バナナの匂いは感じるけど、桃の匂いはしない。
焦げ臭い匂いや、臭気を感じづらい印象で、調理中、気づいたら肉が焦げてました。普段鼻で感知してたんだな……と思うと何ともです。生ごみの匂いもあまり感じないため、掃除はしやすくなりました。デメリットは不衛生になってないかも、目視しないとわからなくなりそうなところかな。

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るこ

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るこ
iPadとイラストが大好物。Web業界の片隅に生息しているマダムです。肩書きは特にありませんが、コアスキルはデザイン。脳も使わないと筋肉みたいに衰えるのだとわかり、アウトプットにいそしんでいます。(当noteでの発信内容は、個人の見解であり、所属組織とは一切の関係がございません)