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文学フリマで買った本感想@『冥王星の墜落』

まず文学フリマとは?

 いわゆる文章、小説オンリーの同人誌即売会イベント※(一応それ以外も少し)。 今回9月25日に大阪で行われて、自分は一般入場者としてイベントに参加して本を購入した。 その時購入した本の感想をこの記事に書く。

感想@『冥王星の墜落』

『冥王星の墜落』は黄昏細工同好会さんが書かれた作品です。

あらすじ

「死にたい人を探してるんだけど、あんた一緒にどう?」舞台は隕石墜落が一年後に迫った世界。大半がその事実を知らない中、あることがきっかけで主人公達は隕石の存在を知ってしまう。残された人生を満喫するため今の生活を捨て、共に旅をすることを決意するが__。
これは、悩みを抱えた4人が、他社との交流で自らを見つめ直す明るくも仄暗い旅物語__本より抜粋。

以下感想。

まず表紙カバー_滅茶苦茶凝っておられます

手作業で切り絵にされてます(細かくてすごい!)作業お疲れ様です。
裏側もキラキラ光って綺麗。

購入した時に入れてあった付録の手紙

作中に登場するあるキャラへと宛てた手紙だそうです。あとで述べます。

作中感想

一番最初の出だし。このページで物語に引き込まれた。

あらすじを読んで主人公たちがこうなる事は予測してたけど、まさかここまで悲惨だとは予想していなかった。けど、だからこそ最後まで読んで主人公たちを見届けようとおもった。

登場人物の悩みに共感

作中の登場人物は、アイゼ、イライザ、シトラ、ローレンスのそれぞれが悩みを抱えた4人。そしてこの4人の中で自分が特に共感できたのは2人いた。
※以下少しネタバレがあるので注意

まず一人はイライザ。
彼女は作中で自分の思うままに演じたくて演劇をしていた。そして上手くいっているのだが、劇団のなかで疎外感を感じていく。だから劇団員の一人一人に気に入られるように自分を演じて輪の中に入っていく__この部分は社会に出て共感できる部分だった。自分の好きな事を仕事にしていても、職場では先輩や上司に気に入られるように振る舞う事を求められる。そうして、だんだんと本当の自分を表に出すことを渋り周りの人間関係に疲れていく。そんな経験があるからこそ共感できた部分かもしれない。

二人目はローレンス。
どうやら彼は視線恐怖症とよばれる精神疾患を患っているらしい。なるほど、なんとなく聞いたことがある__けれど、詳しくは残念ながらしらない。けれどなぜ共感できたかというと、メンタルを病んでいく人達を沢山見たし、実際になった経験もある。多分これはなってみないとわからない苦しさだと思う。けれどもしなったとしたら助かる方法__もしくは楽になる方法がある。それは人に話すことだ。物語の中でローレンスは勇気をだしてイライザに症状を告白し、そこから全員がそれぞれの悩みを打ち明ける。勿論これで悩みが解決するとはならないが、作中のローレンスは少しは悩みが楽になったんじゃないかと読んで感じた。

作中のあるキャラへと宛てた手紙

気になる中身とは…?

すみませんネタバレになるので詳しい内容は伏せます。だけどこの演出は結構好き!!

とあるページに挟んであったメモ!

オマケだったりアーカイブなんかに作中の重要な情報があったりすると世界観に引き込まれてたりして興奮します!すごいグッとくるカラクリでした!!

最後に…

超個人的な事ですが、黄昏細工同好会さんは自分が初めて個人で作ったノベルゲーム『人形サマー』をプレイしてくれて、最初に感想をまとめて投稿してくれた方でした。あのときの感動は忘れません。そして今回の本『冥王星の墜落』の執筆と製本お疲れさまでした。とても楽しめました。次はノベルゲーム化とTwitterで拝見したのでそちらも楽しみにしています。それでは。
終わり。

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