ほんで「はないちもんめ」ってなに

そんなんあったな〜!って、楽しく話す。小学校でしかやらなかった遊びの話題。
今思えば、あんなに自由にグラウンドを使って遊べるなんて、とんでもなく幸せな環境やったなぁ。今や場代1時間◯千円で借りて。大人と子供の違いが顕著に出るなぁ遊び代は。

とか言いながら、ドッジボールだの鬼ごっこだのオリジナルの遊びだのと、子供の頃の遊びを思い出す。仲間内で盛り上がりながらも、そのうち1人がいずれこの遊びを提出する。
「はないちもんめ」もあったぁ!!
その途端、その他の仲間が顔を見合わせ、1人が代表して言葉を発する。
「あれ、なにがおもろかったん??」

はい、ここから伝統的な遊び「はないちもんめ」をけちょんけちょんに晒していくので、「はないちもんめ」を愛してやまなかった小学生の人たちは、この記事にいいねだけ押して去ってください。ごめんね!!!

さて。嫌いかと聞かれると、そうでもない。しかし好きでもない。あれなんやったん?の感覚に近い。ただ、「今思えばさ……」ではなく、当時から僕は思っていた。
「これ、、、なんなん?」
女の子が好むゲームなのかな。だとしたら申し訳ない。男の子のおれは「はないちもんめ」と闘う。

『はーなーいーちもんめっ!!!』
まず「はないちもんめ」ってなんやねん。僕は心の中でツッコミながらも、両手に花と言わんばかりに女の子と手を繋ぎ足を振っていた。だからまだ上機嫌にできたのだろう。
ほんで色々いうてじゃんけん。ぽん。

『勝ーってうれしいはないちもんめ!!』
はぁ?
『負けーて悔しいはないちもんめ!!!』
へぇ?

勝っても嬉しないし、負けても悔しくはなかった。だが叫ぶ。
ほんで「はないちもんめ」ってなに。
そしてここから、このゲームはどんどん残酷になっていく。
つまり、欲しい人を選び、いらない人は選ばれないのだ。たらい回しにされてる人もいれば、誰も気づいていないところでじゃんけんは愚か、ずっと同じサイドで足を振っている子がいる。
がち????この遊び許される??当時の僕はそう思いながら、遊びを眺めている先生の顔を覗き込むと、先生はニッコリ微笑んだ。がち????
幸い、自分は小学校の頃、脚も速かったしそこそこのツラも合わせ持っていたので「◯◯がほしい!!」と言われることはある方だった。「モノ扱いすな」と思いながらも嬉しいもんだ。だが、HSP気味の自分はすぐに気づいてしまう。あの子、ずっとこっちおるよな……気まずい顔してその子の方を見ると、はい歪んだ笑顔。
選ばれなかった人は辛いし、選ばれた方も気まずい。誰が得すんねんこの遊び。

『相談しましょ!』
『そうしましょ!べー!』
べーやあらへん。
『タンス長持ちこの子が欲しい!!』急にタンス?ええ家具の自慢も入っとる。

結局、遊びの面を被った、自己承認欲求を満たすツールでしかない。インスタとかTwitterに触れなかった時代の「アナログSNS」みたいな事なんかな。
接待とかならめっちゃいい遊びなんかな。簡単やし。ゴルフ練習するより「はないちもんめぇ!!!」の雄叫びのキレを上げる練習をしよう。

自分の中の結論。「はないちもんめ」とは、女の子にとっては、承認欲求を満たせる遊び。男の子にとっては、遊び自体には気が乗らずとも、後ろめたさなく女の子と手を繋ぎまくれる遊び。
どろっどろやないかい。
子どものSNS。子どもの風俗。
なんでおれは今「はないちもんめ」の別名を汚くしようとしてるんやろう。終わっとる。わろてね。

でもそう考えると、子どもの頃から遊びにも「大人の練習」は組み込まれてたんかな。この競走社会でどうすれば選ばれるか。採用されるか。欲を満たせるか。多分「はないちもんめ」を通ってきてなければ、この時世を泣きっつらで生きていたことになるだろう。
ありがとう。「はないちもんめ」
これからもよろしく。「大人のはないちもんめ」

ほんで「はないちもんめ」ってなに?

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