見出し画像

山口弁の

室積光 という作家 ご存じでしょうか
彼の作品は どれをとっても ユニークな切り口なものばかり
山口県出身
わが事務所の 山口出身の売れっ子のハイジさんに聞けば
山口県光市には この苗字が多いとか
 この作品も 主人公は 東京の広告代理店から
地元の市役所で 埋蔵金発掘課長を拝命し
で始まる
 はちゃめちゃなストーリー展開で
このまま終わらないでね との期待通り
後半から 回天 を発明した科学者の
さらに 上をゆく 天才科学者と
海軍の数億円クラスの 資金はいずこ
となる
 そして 存命していたこの科学者の
「私の開発した兵器が活用されていたら、
 今度は多くのアメリカの若者が死んでいた
 でしょう。その若者にも家族や友人がいるのです。
 それは日本人もアメリカ人も変わりはない。同じ人間
 なのです。」
 という言葉が放たれる。
 「(原子)爆弾投下レバーを操作したアメリカの若者、
 回天で出撃した仁科君、新兵器を開発した私、
 それぞれの国の命令に従ったというより、積極的に
 国の要請に応えたのです。。。。
 今も地球のどこかで戦っている若者がいます。
 彼らは武器を手にしていますが、結局『殺される
 側の人間』でしかありません。『殺す側』に立つ
 為政者や思想的あるいは宗教的リーダーによって、
 『人を殺すと英雄になれる状態』が作られる、
 それが戦争なのです。」
 作者のメッセージが、しっかりこの科学者の口を
 借りて伝えられる。
  ストーリーは、思いがけない、しかし、ハッピーな
 終わりを迎えてくたのも嬉しい。
   「埋蔵金発掘課長」室積光 小学館文庫
 ぜひ あなたにも


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?