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金融教育ついて考える

私には2人の息子と1人の娘がいる。

当然、将来の夢はそれぞれであり、父親としては可能な限り応援したいものだ。

私と言えば、地方銀行勤務のサラリーマンであり、子供達が描いている夢のような職業と比べると少しつまらないものかもしれない。

しかし、そんな私も子供の頃は素敵な夢を持っていたのである。

プロサッカー選手、アナウンサー、教師、小説家、カフェオーナー・・・。

その時々でコロコロ変わる私の夢は、こうして並べてみると実にまとまりのない感じである。

ただ何となく物作りとか、テクノロジーの分野には興味が無かったことが推測される。

どちらかと言えば、自分の考えや知識をアウトプットすることに興味があったのかもしれない。

となれば私が、こうやってnoteへ時々投稿することも自然と理解できる。

そして私がnoteで伝えたい事と言えば、プライベートバンカーとしての経験から、多くの方に『本来あるべき資産運用』をお届けしたいということである。

私のプロフィールにもあるが、私は10歳の頃から株式投資をしている。それは証券会社に勤務していた父親の影響である。

例えば誰にでも経験があるであろう小学生の頃のお手伝いだが、私には変わったお手伝いとしてチャートブックを購入するというミッションがあった。

チャートブックとは上場会社の株価がチャート形式で記載された雑誌であり、街の少し大きな書店でのみ購入できる代物であった。

一般的にPCが普及していない当時、手軽にチャート分析ができるチャートブックは証券マンの必須アイテムであったようである。

そして、そのチャートブックを購入したおつりが小学生の私の貴重なお小遣いになった記憶が今でも残っている。

そんな環境で育った私はいつの間にか株式の世界に興味を持ち、貯めたお年玉で株式を購入するようになったのである。

未成年であるため父親が親権者として証券会社での各種手続きをするのだが、投資先についてはある程度の自由はあった。

とは言え小学生の私に企業業績など難しいことが判る訳もなく、父親から言われた形をしたチャートの企業を探し、その中から父親の推薦を貰って投資するだけの作業であった。

父親からは『鍋底型のチャートを探せ!』と言われていたのを思い出す。

そんな感じで始めた株式投資は基本的に長期投資で、数年は忘れてほったらかしであった。

ただ1年に何回かある配当金が自分のお小遣いとなる仕組みであり、小学生としては贅沢な身分であったのではないだろうか。

そんな少年時代を過ごした私は、周りの一般的な家庭よりお金について学ぶ機会が多い環境で育ったと改めて認識するのである。

そのおかげか、そのせいか、私は大学を卒業して以来、ずっと金融機関で働いている。

では私の子供達はどうだろうか?

今のところ、株式投資をしている子供はいない。正直、興味があるのかどうかもわからない。

ただ何となく父親の私が、そのような仕事をしているせいで『株式』や『投資信託』、『資産運用』などという言葉にアレルギーは無いように思われる。

だからと言って私のように父親の背中を追って金融業界へ飛び込んで欲しいかと言われると、正直そうでもない。

私や父親の時代の銀行や証券会社は、まあまあ人気のある職業であったと思う。収入面やステータス的な部分も一定の魅力があったのではないだろうか。

しかし令和の時代では残念な印象の多い職業となってしまったようである。特に現在の職場である地方銀行などは、どのメディアでも再編、統合と騒ぎ立てる状態である。

ただ自分の人生経験として、証券会社や銀行で働いたことは非常に有意義であったと思うのである。別に誇れる話でもないが、当然のように日経新聞を購読し、株価などに影響を与えるニュースや経済指標の多くをチェックするようになった自分がいるのである。

そして資産運用の基本的な知識はもちろん、既存の金融機関で推進する資産運用サービスの問題点も、本来あるべき資産運用の形も最近ようやくわかってきたのである。

これは間違いなく金融業界で20年以上揉まれたからこそ得ることが出来た貴重な産物であり、おそらく世の中のためになる知識や情報でもあるのである。

これをどう子供達に伝えるか、これが今まさに私の人生の課題にもなっている。

そして風の噂で今春から高校の家庭科でお金に関する授業がスタートすると聞いた。

私のような少年時代を過ごさずとも、金融教育を受けることが出来る素晴らしい時代になったのは喜ばしいことである。

しかし自分は何が出来るだろうか?

会社の業績向上のためだけに自分の経験を使うのは面白くない。

自分の経験を子供達のために還元できることはないか、人生の残り半分はそのような事を考え生きていきたいと思うのである。

例えば高校生が気軽に遊んで学べるカードゲームのようなものを作成するのはどうだろうか?

お金をテーマとしたゲームとなると、モノポリーや人生ゲームのように億万長者を目指すタイプになりがちだが、もっと投資教育にフォーカスしたものを作成できないかと考えるのである。

とりあえずやってみるしかない。

近い将来、お金の勉強をテーマにした何かをお披露目したいと思うのである。




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