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8月14日(日)体育授業の中で安易に競争をさせるな〜体育論文より〜#185

みなさん、おはようございます。(こんにちは。)(こんばんは。)

今日も昨日に引き続き、読んだ体育論文を簡単にまとめ、そこから自分が考えたことの記事を書きます。

(詳しいところは、実際に論文を読んでくださいね)

↑昨日の記事です。

体育論文からの記事も今日で3日目連続です。

昨日も記事内で書きましたが、このような記事を1つ書くのに、論文を読み直すのも含めて2時間弱くらいかかります。

かなり負荷は高めですが、調子が良い時にしかできないので、頑張って今日も書いていきます。


では、今回の論文はこちらです。

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この論文で研究されていることは、体育授業における動機づけ雰囲気についてです。

ちなみに動機づけ雰囲気とは、動機づけにおける環境要因のことであり、クラスの中で子どもたちがどのような目標(先生や子どもたちで作られた雰囲気のことを指す)に重きが置かれていると認知しているかによって分けられます。

この動機づけ雰囲気を、子どもたちが授業の中でどう感じていて、それが運動実施への取り組みにどんな影響があるかということを検討している研究になります。

早い話が、

体育授業でどんな雰囲気を作れば、子どもたちは意欲的に運動に取り組むか?

ってことですね。

さて、すぐ結論を書きますね。

体育授業の中で、『課題関与的雰囲気』を子どもたちが認知することで子どもたちは、意欲的に運動実施を行うだけでなく、体育授業以外にも運動を行うようになる。つまり生涯スポーツにも繋がっていく。

このようなことが書いてあります。

さて、今の結論に出てきた

『課題関与的雰囲気』

これがキーワードになります。

また、これと相対するもので、

『自我関与的雰囲気』

というものもあります。

今回の論文を読んで考えたことが、いかに体育授業の中で、『課題関与的雰囲気』を作れるか、そして『自我関与的雰囲気』を脱せるかということです。

まずこの二つのワードを説明します。

課題関与的雰囲気とは、チームメンバーがそれぞれに価値ある貢献をし、指導者は努力と上達を強調するというような考えに基づき指導していると知覚される雰囲気です。

これらを知覚する子どもは、効果的な学習方略を選択し、個人的な進歩を求め、挑戦し、学習努力を促すことが明らかになっています。

ここで昨日の記事を読んでくださった方は、気づいたかもしれませんね。

指導者は、努力と上達を強調する

これはまさに個人の進歩を強調する声かけであり、昨日の記事に書いたことです。


さて、一方で

自我関与的雰囲気とは、失敗は罰せられ、よい選手だけが奨励され、報酬を与えられるという考えや、チーム内の競争を支持するような環境として知覚される雰囲気のことです。

ここまで書けば分かるように、この雰囲気を知覚する子どもは、失敗を恐れ、メンバー内比較をすることが明らかになっています。

つまり、自分の進歩に目が向かずに他者と比べてばかりいることになりますし、個人の能力に目が向いてしまうことで意欲は減退していきます。

この二つのキーワードが分かったところで、また戻りますが、『課題関与的雰囲気を作る・自我関与的雰囲気を脱する』これを実現するためにどんな働きかけをするか、論文の中でもいくつかの指標が示されています。

例えば、肯定的なフィードバックが課題関与的雰囲気を促進し、否定的なフィードバックは自我関与的雰囲気を促進するなどのようにです。

フィードバックについての記事も書いてます。

👇

詳しくは、やはり論文を読んで欲しいのですが、自分が気になったのが

『チーム内の競争』

です。

ここの因子は、実は課題関与的雰囲気にも、自我関与的雰囲気にも繋がっていると書かれています。

競争をさせることによって、『努力・改善』に目が向き、プラスのフィードバックが生まれてクラスの雰囲気が盛り上がることがある一方で、競争によって、『個人の能力』に目が向き、マイナスのフィードバックなどが生まれてクラスの雰囲気が落ちてしまうという両面です。

ただ、ここで考えたいのが、

児童の実態を充分に把握していない競技スポーツでのルールを取り入れた、もしくは競技スポーツのルールに近いポール運動の学習などでは、後者に傾きがちだということです。


だからこそ「チーム内での競争」を取り入れるならば、そこにどのような価値づけをするか、また競争ではなく、その中での個人の進歩などに重きを置くような教師の働きかけが重要になってきます。


この話は、『技能偏重型授業からの脱却』とも大きく繋がっていると自分は考えます。


では、この記事で自分が言いたいことを一言にまとめようと思います。

『体育の学習だからといって安易に競争をさせるな!』


はい、これに尽きます。

これは競争を否定しているわけではありません。

競争がもつ楽しさは理解した上で、それぞれの子どもの技能など、能力だけで勝敗が決するような競争をさせる体育授業には何の意味もないということです。


そこに不確定要素をつくる、つまりルールや場、教具などを工夫することで技能差を埋めて、どの子も競争を楽しめるような授業づくりが必要であるということです。

もしくは、競争から完全に脱するのもありですね。

簡単ではないことですが、この辺りは自分も強く感じてることなので言語化してみました。

というわけで、今日の記事は終わりです。

お読みいただき、ありがとうございます💪

さて、こちらのnoteですが、本日で連続185日更新中です。

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では、今日も一日ご機嫌で✨











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