見出し画像

「運命を受け入れる」のと「諦める」のは違う

■何でも受け入れてくれそうな人

よく「何でも受け入れてくれそう」という言い方で褒められる人がいる。
(あなたの周りにもいると思う)。

あなたの頭の中に浮かんだその人は、どんな人だろうか。

「優しい」とか、「頼まれごとを何でもしてあげる」という意味だろうか。
ちょっと違うと思う。

ましてや「無理を聞いてくれる」とか「我が無い」とか「利他」とか「自分の人生を投げてる、諦めてる」ということでもないはずだ。

私なりに考えた「何でも受け入れてくれる人」は、
「だれの話を聞いても、否定も肯定もせず、『そうなんだ、そういうものが存在するのですね、ふーん』と聞いてくれる」人。そんだけ。

■受け入れる=肯定する

「受け入れる」というのは、「存在を肯定する」「存在を認める」ことだ。

「そんなもの存在しない!」とか「そんなものが存在するなんて認めない!」とか「つまんない!」「やっちゃダメ!」「嫌い」とか言われると、人の心の扉は閉じる。

「なんでも受け入れてくれそうな人」は、心の扉をこじ開けるわけでもないが、閉じさせもしない。
ただ、「ああ、そうですか、“ある”んですね」と、肯定してくれる。

あなたの頭に浮かんだ「受け入れてくれる人」も、きっとそんな人じゃないだろうか。

■運命を受け入れること

「受け入れてくれる人」について解析が進んだ私は、次は「運命を受け入れる」という言い回しの意味も分かってきた。
(逆に言うと、今まで「受け入れる」という言葉の意味がよく分からなく、「『諦める』と何が違うの?」と思っていた)。

それは、私が身を持って運命を「受け入れていく」ことで、知った。

■私が運命を受け入れていく過程

一ヶ月半前。

ベトナム在住の私は「ビザが更新できない」と「病気があり、日本で手術の必要がある」という衝撃事実がダブルで発覚し、急な一時帰国が決まった。

まっさきに思い浮かんだのは、ベトナムで飼っている猫と、ベトナムに住んでいる彼氏のことだった。「たった数ヶ月離れるのも嫌だ」と反射的に思った。

そして、何とかビザを伸ばす方法を調べたり、猫の検疫を最速で済ませる方法を探したりした。
(猫の検疫は通常2~6ヶ月かかり、それが済まないと飛行機に載せられない)

しかしその後、猫と彼氏との数ヶ月との別離も、受け入れられるようになった。

「猫は誰かの家に預ければいいや」「彼氏とたった数ヶ月の別離でだめになってしまうなら、もとから運命の人じゃないってことだ」と考えられるようになった。

(※そしたらなんと、彼氏が日本一時帰国について来てくれることになった)

それから、ベトナムで住んでいる部屋のこと。

不動産屋を死ぬほど回り、引っ越し五回の経験を経て見つけた最強の部屋だ。
はじめ当然、
「引っ越したくない」
「もし私の一時帰国中の他の人に借りられてしまったらどうしよう。でも空家賃を払うほどの余裕もない……」
と悩んでいた。

しかし、それもすぐに「まあいいや。埋まったら他の部屋に住めばいい」と思えるようになった。

(※そうしたら大家が「荷物あずかろうか。なるべく空き部屋をキープしてあげる」と言ってくれるようになった)

そして病気のこと。

告知されてから数日間はショックで「子宮筋腫」という文字を見るだけでお腹が痛くなった。
病気について調べたいのに、文字を見れない。
これにも初めは大変困った。

しかしやがて
「私が考えたことによって、お腹が痛くなる。ということは、私は身体とテレパシーができるのでは」
「気の持ちようだけで腹痛が起きるということは、気の持ちようで治すこともできるのでは? 逆に」
と、ポジティブに捉えられるようになった。

(※そうしたら、最近は子宮筋腫という言葉を見ても腹痛が起きなくなった)

更に、病気の存在自体も受け入れられるようになった。
「病気も、何か縁があってこの身体に来たのだろう。病気が育っていたであろうこの一年は、結構良い一年だったし、病気も含めて自分だ」
と思えるようになった。

もっと言うと、この一年のみならず、もっと遡った過去も受け入れられるようになった。

ベトナムでの三年半のクソみたいな失恋も体調不良もスランプも、きっと必要なことだった。それがあったから彼氏に会えたのだろう。
(だって私は、東京時代に比べ年も取ったし太ったにも関わらず、「今のほうがずっと良い顔をしてる」と言われまくる。挫折を経ていい女になったとしか思えない)

もうちょっとで35年間全部を肯定できるようになって、「お母さん産んでくれてありがとう」と言えるようになるのだろうな。

既に、運命的な彼氏との出会いを経て
「お母さんこの仕上がりに育ててくれてありがとう」
「この世に愛があるということをインストールしといてくれてありがとう。私の愛の受容体を作っといてくれてありがとう。それがあるから彼氏に会えた」
と思えている。

日替わりで、受け入れられるものが増えていく。

明日は何を受け入れるんだろう?

きっと、日本に帰ったら帰ったで、「このタイミングで日本にいてよかった」と思える出来事が起こるんだろうな。そして、ドタバタで日本へ帰ることになった顛末も含め、肯定できるようになるのだろう。

(※今、私は未来まで受け入れようとしている。すごい)

■運命を受け入れた上で、自分にできることをめちゃくちゃ頑張る

「運命を受け入れる」というのは、「諦める」とか「何もしない」ということではない。
「運命を受け入れながら、めちゃくちゃ頑張る」という態度も、全然ありえる。

「自分の意志でどうにもならない大きなもの=運命」が、私の意志に反するような動きをしてくることは、ある。
その時は、それに歯向かうのでなく、それに道をゆずり、あとは出たとこ勝負で、自分にできることをやること。
「どちらにせよ、そこまで悪いことにはならないぞ」と気楽に構えて前向きでいる。

こうすると機嫌が良くなるし、冷静にもなるし、視野も広がる。
運命が予想外の方向転換をした時も、フットワーク軽く動ける。だから実際に良い方向に行きやすい。(それが※の出来事だ)

これが私なりに考えた「運命を受け入れる」ということの意味。


以下購読者向けオマケ。

1月29日に、馴染みのタロット屋さんの居酒屋に行ったので、軽いノリでタロット一枚引きをやった。
そうしたら出たのは

ここから先は

248字
「個人が、能力、欲望、想像力をのびのび発揮し、やりたいことを好きにやることが尊重される世界」「創造(特に芸術の創作)をすることが当たり前で、やればやるほど『いいぞ!もっとやれ!』『そのことによりあなたは更にあなたらしくなるし、人生全体にもっと良いフィードバックがある!』と推奨されてる社会」これが私の理想(レヴェリー)で、これに寄せてく文章を大量投稿します。なるべくリアタイで読んでほしいので、定期購読が圧倒的にお得な値段設定。「👆こういう世界、いいな~」と思った人は是非おさいせん(333円)を。

全ての創作者、クリエイター、アーティスト、あるいは何か作ってみたいけど始められない人におすすめ!■神主(渋澤怜)が、あなたの創造魂を、励ま…

スキを押すと、短歌を1首詠みます。 サポートされると4首詠みます。