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貧しき人々は、幸いである。

「善人なおもて往生を遂ぐ。いわんや悪人をや」唯円の親鸞語録『歎異抄』より

「貧しい人々は、幸いである、神の国はあなたがたのものである。 」

この二つの文章。一般的にどう解釈されているか詳しくは知らないが、わたしには同じ内容に思える。


恵まれた環境に生まれ、満たされた人生を送っていると思っている人には、どうしても気づかない事がある。

悪人だと非難され、この世界で認められることはなく、寂しく生命を閉じる人。
まったく恵まれず孤独に陥る人。
その人たちにこそ開かれる道がある。

この世界の矛盾に翻弄され、歪みを見る人だけが、目覚めるべき方向に向かわざるを得なくなり、いずれ覚醒する。

本当に満たされ、本当の幸福を味わう。

苦々しい辛い経験をする事が、何よりも神の国を引き寄せる。


もっと気楽に生きれば良いとか、それでもこの世界から離れることは不可能なのだからとか、この世界で懸命に生きる事が私たちに課せられた使命なのだから逃げていては駄目だとか、
自分の恐れを直視することができない者は、相性の良い天使たちに祈るがいい。
せめて、用意の整っている者の行手を阻害するのだけはやめておきましょう。



【ルカによる福音書 6章20~23節】

さて、イエスは目を上げ弟子たちを見て言われた。

貧しい人々は、幸いである、神の国はあなたがたのものである。
今飢えている人々は、幸いである、あなたがたは満たされる。
今泣いている人々は、幸いである、あなたがたは笑うようになる。
人々に憎まれるとき、また、人の子のために追い出され、ののしられ、汚名を着せられるとき、あなたがたは幸いである。
その日には、喜び踊りなさい。天には大きな報いがある。


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