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調候の干は用神の探し方のひとつ
用神のひとつ、調候の干について紹介します。
泰山流の書籍から学んだ内容になります。
調候の干の早見表に他の流派を組む書籍との差異が見受けられる部分がありますが、調候の干そのものへの捉え方は大きな違いはないと感じます。
調候の干とは
命式を見たとき、自分を表す日干は甲木から雨露までの10種類のいずれかに必ず該当する。
その日干が、どんな季節のときに生まれたのかは月支でわかる。
![](https://assets.st-note.com/img/1666581646155-8K0IFH9KF3.png?width=1200)
調候の干とは、春夏秋冬のいずれかに生まれた日干が、生まれた日の気候を整えて世の役に立つために欲する干のこと。
具体的に説明すると、
春や秋のように過ごしやすい季節がある一方で、夏や冬のように「暑すぎる」「寒すぎる」季節がある。
調候の干の役目は、後者の季節のように「寒・温・湿・燥」に傾いた季節を整えることにある。
また、日支と月支の関係によって調候の干は変わる。
調候の干は「調候用神」とも呼ばれる。
用神というと、命式全体の五行の均衡を保つ用神が思い浮かびやすいが、それは「扶抑法」で探す用神のことで、調候用神は「調候法」に則って探す用神のこと。
●扶抑法…大過を抑え不足を助けバランスを整える用神のとり方
●調候法…寒・温・湿・燥(気候)を整える用神のとり方
扶抑法で用神を探すことが多いが、調候法は、五行の偏りがない(五行周流)命式の用神を探すときに特に役立つ。
命式内にあるとき
調候の干を命式内に既に持っていれば、五行の均衡が偏っていても、調候の干を持っていない命式に比べて幾分か良いとみる。
命式内にないとき
調候の干が命式内になければ、大運や年運でめぐるときを吉とする。
ただし、命式の地支に含まれる五行に調候の干があれば、補助的にみなしても良い。
調候の干が忌む通変のとき
調候の干が、命式から見て五行の均衡を崩す干に該当することがある。
均衡を崩す干が調候の干だったときは、不思議と悪い作用は起こらない。
ただし、調候の干が既に大過している、もしくは大過していて大・年運でめぐるのは五行の均衡をさらに崩すので良くないとみる。
調候の干の探し方
![](https://assets.st-note.com/img/1666579090567-jeW2l8tqJC.png?width=1200)
上の図を見て、自分の生まれた日の干と生まれた月が重なる部分にあるのが調候の干となる。
例えば日干が「丙」、生まれ月が「巳月」なら、財と官が調候の干になる。
丙から見て、それぞれの通変を財 → 金、官 → 水 と五行に変換してみることもできる。
大雑把に説明すると、基本的な調候の整え方は以下の2通り。
寒い冬生まれの日干は丙(太陽)を必要とする。
暑い夏生まれの日干は癸(雨)を必要とする。
五行の均衡によって、暑い夏生まれでも命式に水が大過していれば、癸(雨)は不要になるし、火が大過していれば少しの癸(雨)を与えたところで蒸発してしまうと考えるので、応用的なみかたが求められる。
調候の干の具体例
日 月
乙 丁
卯 丑
この場合、「乙日の丑月生まれ」になるので、財(土)と食傷(火)が調候の干になる。
![](https://assets.st-note.com/img/1666581189635-QSHARyDbF2.png?width=1200)
寒さの厳しい1月の雪に埋もれた草花が、栄養しての土と、温まるための太陽を必要とする。
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