![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/108569470/rectangle_large_type_2_1045fd2a5c3ebd607e2c0356097c22de.png?width=800)
月令とは生まれ季節から助けを得ること
強さや勢いの程度を表す「月令(時令)」について取り上げています。
この記事は泰山流の考えに則った書籍を参考にしています。
また、今後加筆修正する可能性があります。
「月令を得ている」とはなにか
生まれた月の十二支が日干と同じ五行のとき、あるいは日干を強める五行のとき、「月令を得る」という状態になる。「旺じている」ともいう。
日干をはじめ、各干の旺・衰をみる条件のひとつで、生まれた季節から応援されて力を得ている状態を表す。
![](https://assets.st-note.com/img/1664934803380-U8SwQcXwuI.png?width=800)
赤の◯で囲った箇所のように、日干と月支が同じ五行であれば、その日干は月令を得ている。
生まれ月の五行の考え方
月令を得ているか否かの判断は、下の図を見るとわかりやすい。
![](https://assets.st-note.com/img/1664854048281-IEGHvgblhq.png?width=800)
1〜12月の表記は、暦上の「当月の節入り〜翌月の節入り」までを1ヶ月とするため、節入り前後の生まれの場合、実際の誕生月と暦上の誕生月は異なる場合があるため注意。
たとえば日干が「木」の人は、寅月・卯月生まれであれば月令を得る。
例外で、辰月生まれは月令を得ない。
これは、各季節のおわりに巡る「土用」の生まれであることが関係する。
丑・辰・未・戌の月は、土の五行に分類され、土のエネルギーが最も旺じる季節になる。
各季節に約18日間ほど訪れ、世間で最も認知が高いのは夏の土用だ。
そのため、日干が「土」の人は、丑辰未戌のいずれかの月の生まれのときに月令を得ることになる。
また、これら4つの土用のことを四季月という。
月令の5段階 旺・相・休・因・死
日干の旺・衰の状態を知る指標である月令は、5段階に分けられる。
それが旺・相・休・因・死の5つだ。
左に行くに連れて最も生まれ月に通じて力を得ている状態を表す。
旺・相 …月令を得ている状態 (季を得る という言い方も)
休・囚・死 …月令を得ていない = 衰えている状態 (季を失する ともいう)
![](https://assets.st-note.com/img/1664937110247-ERtxTz6wz3.png?width=800)
5つの段階は、五行図と同じ仕組みになっていると見るとわかりやすい。
たとえば、
旺は日干から見て、月支が自分の五行と同じとき。
死は日干から見て、月支の五行に自分を剋されるとき
月令早見表
![](https://assets.st-note.com/img/1664855716407-af7q3p6W3h.png?width=800)
上の図から、日干と生まれ月を照らし合わせると、旺相休囚死の段階を調べられる。
💡 四季月の扱いについて
流派によって異なることがある。
日干が「甲」のとき、辰月生まれと丑・未・戌月生まれを同じ「囚」とみるのか、辰月生まれは春の土用なので「旺」とするかどうかなど。
月令の段階に点数を割り振る流派などは、寅卯>辰>丑未戌のように辰に中間の点数を割り当てていることもある。
時令とは
日干が月に通じている状態 = 月令を得ている状態のことを解説した。
時令とは、日干が生まれた時の援助を得る = 時に通じている状態のこと。
月令のほうが多用されるが、時令も日干の旺・衰の観点のひとつなので覚えておきたい。
時令をみるための時柱は、帰宿の地という意味から「晩年期」を表している。
そのため、時柱に良い通変があれば良い子どもに恵まれ、良い生涯を送れるとみる。
晩年期のみかたは、時柱 + 大運の晩年 の双方の総合判断が必要不可欠なので、時柱のみ、大運のみで晩年期を判断はしないこと!
![](https://assets.st-note.com/img/1666246574798-RV2TvqSL8w.png)
1・2の支…五行は意味するが四季の意味はない
3 の支…五行・春夏秋冬を意味する(暑さ・寒さ)
= 月令を取る
4 の支…五行・朝昼晩を意味する
= 陰・陽の支が時刻で区切られる(時令を取る)
時令のみかた
丙・丁の日生まれの場合、
時支が 巳・午・未 … 旺令
時支が 寅・卯・辰 … 相令
壬・癸の日生まれの場合、
時支が 亥・子・丑 … 旺令
時支が 申・酉・戌 … 相令
時令の旺・相・休・囚・死は、命式の最後の締めくくりの判断に加えると良い。
おわりに
四柱推命の面白いと思うところは、日干が世のため人のためになるかという観点においては、月令を得ていることと同義ではないという部分です。
例えば、甲の人は、月令を得る場合春の寅・卯月生まれとなります。
甲は大樹なので、世の役に立つためには材木として立派に育つ必要があります。
そのため、金の斧で木を切ってはじめて役に立てるとみるそうで。
寅・卯月の段階ではまだ立派に育とうとしている過程です。
秋の申・酉月になってようやく伐採します。
甲の秋生まれは月令を得ていませんが、命式の運命(宿命)を見る上では、月令を得ている春月生まれよりも人の役に立つ、貢献できる立派な人とみるそうです。
良い命式とは何かの定義がとても面白いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?