こころに時間をつかう
待つことができるようになる。
待つ練習をする。
子どもの絵画教室を開いている知人のアトリエ行事へ参加させてもらった時のこと。
はじまる時間まで、子どもたちは静かに座って待っている。
みんな揃うまでもう少し待つ。
あたり前のことのように思えるけれど、その時まで「待つ」の意味をよく考えたことがなくて
「お客様をお待たせしてはいけない」
「待たせることは、相手の時間を無駄に奪うこと」
かのように、私は自分の教室の子どもたちに対しても、なるべく待たせないように必死だった。
けれど教室に来る子どもたちは生徒さんで、お客様とは違う。
誰かが自分のために待ってくれるということ。
どんなに時間がかかっても、信じて待つこと。
そんな大切な「待つ」を絵画教室でこころ穏やかに身につけることができるなんて。
それは自分の時間を大切な人のために使うこと。
私のために、自分の時間を使って待ってくれる人がいること。
話をゆっくり聞いてくれること。
こころに時間をつかう
忙しいと待てなくなって時間を守ることが目的に変わってしまい、なんのために時間を守っていたのかすっかり忘れ、やがて空っぽになってしまう
こころに時間をつかうのはいちばんあと回しになって、何が大切なのかを忘れてしまう
その日から、私もマネをして、子どもたちには待ってもらうことにした。
待ってもらっていいんだと。
本当に優しい絵画教室
画家の川城夏未さんが主催する子供美術教室「ATELER Costa del sol」
ありがとうございます!
2011年の夏のこと
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?