#連載小説
『HELL・ラ・ラ・LIFE』:1話 地獄の朝は遅い
【前回の話】
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地獄の朝は遅い。いや、そもそも朝なんてない。地獄には夜というものが存在しない。
起きていたければいつまででも、起きていられる。しかし、大抵の奴は自分の中で時間を決めて活動する。
そうしないと『頭』がおかしくなるからだ。
「朝だ~~! 起きろ~~‼ 朝だぞ、キッド‼」
にもかかわらず、朝だと言って俺を起こそうとする奴がいる。
そいつはパタパ
『HELL・ラ・ラ・LIFE』(月マガネーム賞投稿用作品)
まずは、鼻だ……。
一番最初に鼻がおかしくなる。
道端に落ちているゴミ。
地面から発する熱により男も女も常に汗をかき汗の臭いが離れない。
街のいたるところから発せられる酒やタバコ、クスリの臭い。
どこからともなくやってくる何かが燃やされる臭い。
道端に倒れている奴らの血の臭い。
いたるところから、悪臭という悪臭が集まって鼻に襲いかかってくる。
そして、鼻が使い物に