存在証明 徒然なるままに


絵を描く事のきっかけの様な原体験らしいものが無い。気づいた頃にはタダひたすら没頭出来て唯一自分を肯定する手段でしかなかった。小学校上がる前は、死んだらこの今感じてる自分(自我)がどうなるんだろうとか、そんな事ずっと考えながら空ばかり見て過ごしてた。

子供の時分には描きたいものを描く才能も発想も凡百でしか無い事も自覚してた。本も読ませてもらえない何も許してもらえない環境だったし。自分以外に絵を描いて何か使ってコミュニケーションをとる人間が周りにいなかった。絵どころか、自分が満足いくまで何かをやり遂げたという感覚も経験もまだ無い

よく、絵を描く事は子供の頃から好きだったかと聞かれる事が多いけど、実は素直に好きだと言えるほど好きと言えるか分からない。なんせ創作行為でまともにコミュニケーションを取れた事が無いから。賞を何個もとって凄いってたくさんの大人たちに言われても、家族に褒められたことは一度も無いし、愛されてた実感もない。仕方なく義務として生まれたから仕方なくと言った感じ。ものごころついてから二十歳超えるまで何のために生きてるのか真面目に疑問に思ってたくらいだ。

それでも絵を描くことは楽しいと思えることが多かった。鳥になりたいと思ってた頃は飽きるまで鳥を描いてたし、ライオンや猫なんかもよく描いてた。動物が好きだったし、もし自分が他の動物だったらを想像したりしながら描く事も多かった。

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