矢野絢子さんが好きです

シンガーソングライターの矢野絢子さんが好きです。
「やのじゅんこ」と読みます。
「あやこ」だと思っちゃいますよね。
「じゅんこ」だと変換しても出てこないので「やのあやこ」と打って変換してます。

ファンになったのは僕が中学生ぐらいの頃です。
『てろてろ』という矢野さんの代表曲が、最初に聴いて好きになった曲です。
何かの主題歌だったのかCMソングだったのか、たまたまラジオとかから流れてきたのかわかりませんが、初めて聴いた時から感動して心を掴まれました。

繊細なピアノの演奏と綺麗な歌声が続く曲なのですが、後半には力強いサビの繰り返しで大きな感動が押し寄せます。
「知らないところへ行きたいな」と繰り返す歌詞も、当時の思春期の僕の胸を強く打ったのだと思います。

それから『てろてろ』が収録されている『ナイルの一滴』というアルバムを買って聴きまくりました。
『てろてろ』のように誰が聴いても響くような曲ばかりではなく、結構個性的な曲調や歌詞の曲も多くて、最初はとっつきにくかったのですが何度も聴くうちにその世界観の虜になりました。

『ニーナ』という曲は確か12分ぐらいある曲で、歌詞がストーリー調になっており、お話の展開と曲の盛り上がりがマッチしていてとても感動できて、とんでもない曲だなぁと思いました。

好きになるとその人に執着して追いかけるのがファンの性で、矢野絢子さんが5分間ぐらいの短い尺でやっていたラジオ番組(番組の中の一つのコーナー?)があって、それも毎週聴いてました。
「春吉を追いかけろ」というタイトルだったと思います。
字があってるかどうかわかりませんが。
「はるきち」は矢野さんが飼っている犬のお名前だったと思います。

結構記憶は曖昧です。
矢野さんが一人で静かに訥々と喋るような番組で、話の内容が面白かったような覚えはないのですが、全然それでもよくて、リアルタイムで聴けないときはMDに録って聴いてました。

その後もアルバム『浅き夢』『窓の日』『あいのうた』などを買って聴いては、とても良いなぁと感動しながら、あんまり知名度が高くないし売れてないのはなぜなんだと憤りを感じました。
アルバムの発売日にそこそこ大きなCD屋さん行っても入荷してないんですもの。
立腹しながらカウンターで取り寄せの手続きをした覚えがあります。
まあでも、自分だけがこんなに良いシンガーソングライターを知ってるぜ、という優越感みたいなものも感じていました。

その後もミュージシャンとして活動なさってましたが、ついにCDアルバムがインディーズ扱いになったり、ファンクラブ会員のみの限定販売になったりして、さらに入手困難になってしまったのです。
だから活動の情報も入ってこないし、そのうち、もう辞めちゃったのかな、ぐらいに思ってました。

ここ数年は何かのきっかけがない限り矢野さんの曲を聴き直したりすることもなくなっていたのですが、最近AppleMusicに登録して、好きなミュージシャンさんをなんでも検索してなんでも聴きまくったりしていて、それで矢野さんも最近また聴き始めたのです。

検索すると、全部じゃないですけどまだ聴いたことのないインディーズ扱いのアルバムも出てきて、それを聞くのが最近の楽しみです。
熱心に聴いていた当時の頃の記憶も蘇ったりして、やっぱり素晴らしい曲だなぁと感動したりして、また改めてファンになりました。
ずっとずっと聴き続けようと思いました。ありがとうAppleMusic。

おすすめの曲は『てろてろ』『夕闇』『ゼンマイ仕掛け』『ソリダスター』『燐光』『ふたつのプレゼント』『吉野桜』『愛の迷路』などです。
楽しい歌、寂しい歌、感動する歌、悲しくなる歌、色々あります。
そのどれもに孤独感が纏っていて、力強い歌声や明るい曲調でそれを打ち消そうとしているようにも聴こえます。

ご自身で弾くピアノの演奏と歌声だけで、これほど奥行きがあって多面的な楽曲が生み出せるんだなぁと、それだけで感動してしまいます。
『吉野桜』『ふたつのプレゼント』がお勧めツートップです。
何度聴いても泣きそうになってしまいます。
ぜひ聴いてみてください。

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