猫と暮らせば、

時系列がグシャグシャだけど、我が家に最初に居たのは犬でなく猫だった。
姉が出産のために里帰りした時、東京で飼っていた猫2匹を連れて帰ってきた。

混ざりに混ざった雑種のオス猫【エル】
性格の割りには血統書付きのメス猫【ユイ】

体のサイズと器のサイズLLの優しいエルと、
永遠の反抗期ツンデレ女子高生ユイ。

歳の離れたこの2匹は意外と相性が合うのか仲が良かった。
というか、エルがひたすら優しいのでユイはツンデレのデレがついつい出ちゃうのだった。

飼い主が巧みに操る紐タイプのおもちゃには、どちらか片方が戯れてきて、片方はじっくり待つという正しく順番を守って遊ぶ2匹。
猫を飼ったことがなかったので、そういうもんなんだと思ってた。
しかし、それは後から登場する餅の化身によって違うのだと気付かされる。それはまた後日。

姪っ子が無事に生まれて、退院してきてから、エルは姪っ子から離れなくなった。
まるで初孫を愛でるおじいちゃんのような姿。
姪っ子が泣けばオロオロし、キャッキャと騒げば目を細めて見つめ、スヤスヤ眠ると自分もいそいそと隣で丸まって眠る。
とにかく視界に姪っ子が入っていないと気が済まない。体に水がかかるのが嫌いなくせに、沐浴時には普段は近寄りもしない流し台に登り、粗相がないかチェックしている。
とにかく、姪っ子が大好きすぎる猫だった。

ちなみに女子高生ユイはというと、飼い主である姉が出産時の入院でしばらく会えなかった反動なのか、この頃からツンデレというよりデレデレで姉に甘えるようになった。暇さえあれば姉の膝の上に乗って、姉はよく足が痺れたと悶絶していた気がする。

猫って不思議なイキモノだね。

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